どうして日本の店員は、客に対して平身低頭なのでしょう?
敬語を使うのはそういった文化だからと理解できますが、コンビニ店員がわざわざ商品を袋に入れてあげたり、何も買わない客が店から出ていく際に「ありがとうございました」と言ったり、客のミスを責めることをしない……等々、挙げればきりがない程不条理なことが多すぎます。
なぜ、日本の場合客だけが一方的にずけずけとものを言い、偉そうな態度をとるのでしょうか? 客と店は持ちつ持たれつの関係なので、店がなくなれば客も困るはずです。店員も気にくわないことがあれば口に出して抵抗する権利を持たせて上げるべきだと思うのですが……。
日本は古来より三方良し、お互いが良い思いのできる商売をするのを理想としていますが、現代の日本ではどうみても客と店員が主従関係にあるかのような構図が当たり前の光景となっています。
欧米のように店員も態度悪く接しろとは思いませんが、なぜ日本では商売をする上で店側が比較的弱者に位置付けられるのかが気になります。
★店側が「平身低頭」になってきたと同時に、客側が無礼になってきたのはなぜかという視点も必要かと思います。
店員が客に対し平身低頭な理由は、いくつかあります。
1.日本は長い間多くの地域が農村で、自給自足に近い経済でしたから「店がなくなれば客も困る」ことはありませんでした。現金のやりとりもほとんどなく、現金を受け取るのはめったにないことだったでしょう。
都市の商売では現金受け取りが当たり前ですが、都市生活者も元は農村出身、現金を渡すのは特別なことで、受け取るのはありがたいので頭を下げたのでしょう。
2.買わなかった客に「ありがとう」を言うのは、商品に感心をもってくれただけでも嬉しいし、次に十分な金を持って買いにくるかもしれないからです。袋に入れてあげるのは、たいてい袋には店名が印刷されてるので、客が持ち帰るとき宣伝してもらうことができます。
3.競争相手の店がたくさんあるなら、客に親切にするのも他の店に差をつけるのに必要です。逆に競合店が近隣にない店や、売り上げを気にせずマイペースで(税金対策で?)やってる店では、客に威張ったり偏見で接したり(書店で大人が児童書を見てたら不審者扱い、じっくり選ぶ客に「早くしろ」など)、不快な思いも数え切れないほどしてきました。
4.コメントの「客側が無礼になってきたのはなぜか」ですが、親や教師が、会社員や公務員など安定していると思われる職業に就かせたいあまり、自営業や自由業を軽蔑する発言をすることがたくさんありました。これを聞いた子どもが大人になったことで無礼な客が増えたのでは、と考察します。
最後に、質問者様がこのような疑問をもつのは心が優しいのと同時に、よい店とよい店員に恵まれたこともあるのでしょう。とても幸せなことだと思いました。
★本来は、客が店を選べるのと同様に、店も客を選べるはずなんですよね。