--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.1176 (2016.02.19)

Q. がばさんからの疑問

 初めて質問いたします。
 漢字の「死」の読みについての疑問です。
 漢和辞典で調べると、
音読みでは「シ」、訓読みでは送り仮名を付けて「しぬ」と読みます。両方ともに「シ」という音が入っています。音読みと訓読みがこのように似ているのは「偶然」なのでしょうか?
 あっさりと「偶然です」でもかまわないのですが、生命の最後を表す重要な漢字ですから、音読みと訓読みの間に何か深い関係でもあるのではないかと思い質問しています。よろしくおねがいします。

「地」の音読みと訓読みの音も似ています。


A. Hoshiyanさんから

「死ぬ」の語源は諸説あって判然としないが、7世紀後半から8世紀後半ころにかけて成立した万葉集には「死ぬ」という意味で「去ぬ」が使われている。※万葉集・一八〇九「うち嘆き妹がいぬれば」
 そして、ナ行変格活用をするのは「死ぬ」と「去ぬ(往ぬ)」の二語のみであることを考え併せると、「死」という漢字が日本に渡来して、その意味が事象にしっくり当てはまることや発音もしやすいため、和語である「去ぬ」の“去”が“死”に置き換わったのではないかと私は想像する。
 したがって、音読みも訓読みも「死」は「シ」なのではないのだろうか。

なるほど〜。「置き換わった説」ですね。しっくりきます。