--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.1177 (2016.02.26)

Q. 首根っこさんからの疑問

 マフラーならわかります。寒い日にマフラーをすると、首が温まります。効果があると感じることができます。でも、私は、ネクタイの意味がどうしても見つけられません。
 ネクタイをしても、温かくなるとは思えません。私は女性なのであまりわかりませんが、首元が締め付けられて、苦しく感じている人も多いのではないでしょうか?
 ネクタイは何のためにしているのでしょう? かっこいいから?  ネクタイの起源も教えてもらえるとうれしいです。
の起源も教えてもらえるとうれしいです。
 実は、もっとわからないのが、蝶ネクタイです。
蝶ネクタイは、何のためにしているのでしょう?

ネクタイの着用が毎日の人もいらっしゃいますよね?
  起源なんて考えたことありますか?


A. Hoshiyanさんから

 ネクタイをするのは、大抵の人がスーツとネクタイをセットで考える。そのためネクタイをしていない人は、きちんとしていないというイメージがあり、どうしても仕事ができないように見えてしまう。また、ネクタイをしめるということは相手に敬意を示す意味もあるため、真面目さや、誠実さを感じさせる効果もある。
 そして、なによりスーツにネクタイ姿は、一種制服的な意味合いを持ちながらも同時にさりげなくおしゃれができると考える男性が多い。ネクタイは直接的に顔の印象に影響を与える衣裳といえる。
 さて、ネクタイの起源だ。
 有名な説は、三十年戦争の最中の1635年、傭兵としてクロアチアの兵士がフランスを訪れた際、ルイ14世が、クロアチア兵が首に色鮮やかな布を巻いていることに気づき、「あれは何だ?」と側近に尋ねた。側近はクロアチアの兵士について尋ねられたと勘違いし、「クロアチア人(croate)です」と答えようとして、「クラバット(cravat)です」と答えた。
 ここで側近が正確に「クロアチア人(croate)です」と答えていれば、ルイ14世は「いや違う、あの首の布だ」ということになったのだが、この側近の二重のミスは、ルイ14世を「そうか、あの布はクラバットというのか」と納得させた。かくして、フランスでは、クロアチア兵の色鮮やかな布は「クラバット」になった。これが、ネクタイの起源というわけだ。
 しかし、ウィキペディアによれば、14世紀にはすでにフランスで「cravate」という単語は使われていたという反論があるそだ。すると、考えられることはクラバットが現在のネクタイのスタイルの原形になったということ間違いなさそうだが、起源は違うところにありそうだ。
 そもそもルイ14世はなぜクロアチア兵の首に巻いた布に興味を持ったのか? それはフランス人がクラバット以前から首を装飾していたからだ。当時のイギリスやフランスの男性は厚みがある「ラバット(rabat)」と呼ばれるものを首に巻いてていた。これは首を装飾するという意味で、クラバット以前のネクタイのようなものと考えられるだろう。
 さらに遡れば、中世ヨーロッパの十字軍が首に巻く布のストライプの色とデザインで、兵士が所属する連隊が分かるようにしていた。これをネクタイの起源とする説もあり、これは無事を祈る家族や恋人が贈ったらしい。ネクタイの起源が十字軍に由来することからイスラム教徒は現在でもネクタイをしないという解説もある。
 もっと古くは、紀元1世紀末から2世紀後半頃の古代ローマ時代、ローマから遠くガリア地方に離れて北方国境守備に派遣された兵士たちが出兵するときに妻や恋人たちが贈った羊毛の布フォーカレ(focale)と呼ばれるものを首に巻いていたが、これにネクタイの起源を求める説もある。
 さらにネクタイの起源は農作業をする農夫の流れる汗を留める「首まき」にあるという説に至っては世界中どこでもありそうで、もはや起源を探すこと不可能にも思える。
 ところで、なぜクロアチア兵は首に布を巻いていたのか。実はクロアチア兵のお守りであった。女性から贈られた衣裳の一部を首につけていると戦死することがないと信じられていたのである。
 ここからは推測でしかないのだが、「古代ローマの兵士」も「十字軍の兵士」も「クロアチア兵士」も、無事を願う家族や恋人が贈った布を首に巻いていたことになる。だとすれば、ネクタイの起源は古代ローマ時代の兵士が布を首に巻いたことに由来するのではないだろうか。
 その習慣がヨーロッパに広がり、ところによっては、その布の意味が変った場合もあっただろうが、ところどころに原型も定着していたのではないか。クロアチアに残っていた原型の習慣が、都会的でおしゃれなパリジャンと出会ってネクタイというスタイルに昇華したのだと私は思う。

A. かなてっくんさんから

 歴史的な起源の回答が寄せられているようですが、別の方向から回答します。
 ワイシャツは下着扱いだったとどこかで読んだことがあります。昔は下半身はノーパンで、裾の長いワイシャツを着て股の下でボタン止めていたとか(赤ちゃんのおむつ交換しやすいボタンで留める服に似てるかも?)。
 だから、その下着であるワイシャツが見えないように、まずベストやチョッキ等でお腹を隠し、ネクタイで胸元を隠し、上着で腕や肩を隠す。上着の立派な飾りボタンならともかく、下着であるワイシャツのボタンなんか見栄えも悪かったんじゃないかと想像されます。今でいえばパンツのゴムみたいなもんでしょうし……。だから、綺麗な柄のネクタイでボタンを隠しちゃう、と。
 そして、服飾の技術が進む中でワイシャツを神経質に隠す必要もなくなり、ネクタイはただのおしゃれアイテムと変化し、その結び方の一つとして折りたたんで蝶ネクタイのようにする文化が生まれたのではないでしょうか。
 たとえば、おしゃれなワイシャツとそのボタンデザインを見せるために、あえてネクタイを上の方で蝶のようにたたんで結んでみたとか、もしくは、自分の綺麗なワイシャツを露わにすることが一種のステータスだったとか。
 ネクタイは確かに面倒ですが、今ではノーネクタイでも許される職場が多いですし、何よりも、男性に許された数少ないお洒落の一つでもあります。特にホワイトカラーの男社会はあまりおしゃれに寛容でないので、ネクタイの他にはスーツ、ワイシャツ、ベルト、靴、時計、鞄ぐらいしか個を主張するアイテムがありません。その中でも、ネクタイは遊び心を出しやすいのです。変わった模様にしたり、派手な色にしたり、キャラクターものにしたり。ほかのアイテムはある程度色合いや形が決まっていますが、ネクタイは割とバリエーションが豊富なのです。 まぁ、私は普段はネクタイつけてませんが……(笑)。
 ちなみに、ボディシャツという形で、今でも股の下で留めるワイシャツ売ってますよね。