Q. やまおさんからの疑問
「成分無調整」と表示されている牛乳や豆乳があります。
普通に考えれば、「成分無調整」が当たり前で、「成分調整」だと「調整」の手間がかかっていることになります。ですから、私は、同じ値段なら「調整」のほうがよいのではないかと考えています。しかし、牛乳が大好きな友人は断然「成分無調整」がおいしいといいます。
そもそも、なぜ、調整する必要があるのかがわかりません。牛乳や豆乳の「成分無調整」と「成分調整」の違いについて教えてください。
★私は、「成分無調整」を買うようにしていますよ。「ありのまま」がよいと思っているから?
A. ごんたさんから
自然の産物ですから、成分を調整しない場合、味にばらつきが出ます。季節や環境、個性など要因は様々です。
ですから、「無調整=美味しい」という式は成り立ちません。
たしかに低脂肪牛乳や無脂肪牛乳などの成分調整は美味しさが損なわれる可能性もありますが、乳脂肪を濃くするために調整するケース(なんと脱水します)もありますから、成分を調整した牛乳の方が無調整より美味しくなることもありえます。
A. 宇美浜りんさんから
乳牛に与えるエサは夏と冬では違うので(冬は草が枯れて放牧が困難ですから)、成分無調整の場合は季節によって味が変わってしまうという欠点があります。夏のほうが脂肪分が少ないそうです。しかしそれは、牛舎で飼い一年中同じエサを与えれば解決します。
では何のために調整するかというと、脂肪分を減らしタンパク質を多くするなど「健康にいい」牛乳をつくるためでしょう。紙パックにグラフを書いて、「高タンパク・低脂肪で健康的」とアピールするものも見ました。
乳脂肪分が0.5〜1.5%の牛乳を「低脂肪牛乳」、0.5%未満を「無脂肪牛乳」といいます。「ノンアルコール飲料」などもそうですが、減らしたい物を完全にゼロには出来ないのですね。もちろん脂肪分も適量ならば必要な栄養ですから、無調整牛乳を飲むのもいいことです。
子どもの頃におつかいで牛乳を買いに行ったとき、買うべき牛乳の名前が分からずに苦労しました。品名よりも大きく目立つ字で「体にやさしい低脂肪」と書いてあったので、それを名前だと思ってしまったのです。メーカーには分かりやすい表記を、親は子どもに分かるような説明を願いたいものです。
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