--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.1183 (2016.04.08)

Q. kztさんからの疑問

 麻薬の押収シーンは、素朴な疑問の宝庫です!
 映画やドラマなどで、麻薬や覚醒剤を発見して押収する際、刑事は必ずその場でビニールを破り、指を突っ込んで、白い粉をぺろりと舐めます。そして、
「うむ、シャブだ」
「やはりな」
「こりゃ、しかもかなりの高純度だな」
「アジトの奥に、精製設備があったようだ」
などと、もっともらしくいいます。

・なぜ刑事は薬物の種類や純度が、舐めただけでわかるのでしょうか? さまざまな薬物の味を事前に知っていないと、わかるはずがありません。
・捜査の前に、そういう訓練を受けるのでしょうか。
・いきなり舐めて、危険ではないのでしょうか。毒物であったり、中毒になったりしそうです。
・その場で破った袋は、もう密閉できませんし、内容量もあいまいになります。
上司から「ちょっと少ないな」といわれても「はっ、少しこぼれたようです」
と言い訳ができますから、悪徳刑事がこっそりミニタッパーなどに入れて持ち帰ることも可能です。大事な証拠なのに、その場でいいかげんに袋を破ったりしていいのでしょうか。
・ほんとうの刑事や麻薬取締官は、実際どうしているのでしょうか。持ち帰って、試験室で分析した方がよほど理にかなっているはずです。
・試験室で、分析官が白い粉に指を突っ込んでぺろりと舐め、おもむろに「シャブですね、チョウさん」
などと言ってたら面白いのですが、ま、それはないでしょう。

私実際にそのような職業に就いている人からの回答をいただくのは難しいことなのでしょうか?


A. しげ3さんから

 麻薬の押収についてです。
 しばらく前に何かで読んだのですが、過去には舐めて、「しゃぶです!」ってのがあったらしいですが、それにより中毒症状を起こしたり、いろいろ問題もあり、そうやって調べることはなくなったようです。現在では、試薬を使って確認作業を行っているとのことです。
 ときどきTVで「警察24時」みたいな番組をやってますが、そういった番組で試薬を使っているシーンが映るときもありますね。

A. ミオパパさんから

 2004年11月26日付けの「スポーツニッポン」が「薬物なめ通報した女性を拘置」と題した記事を報じています。内容は以下の通りです。

――元夫の部屋で見つけた白い粉をなめて薬物と気付き、警察に通報した大分市の元妻(54)が、覚せい剤取締法違反容疑(使用)で逮捕され、17日間にわたって身柄を拘束されていることが25日、分かった。
 弁護人は「前歴もなく、摂取は故意ではない。善意の捜査協力者を逆に逮捕し、長く拘置するのは不当だ」と抗議している。

 この記事から分かることは、粉をなめると「何らの薬物」だと気が付くということと、善意であろうと覚せい剤をなめると逮捕されるということです。
 まず、「覚せい剤をなめると苦い」と書いているサイトもありますが、詳しいことは分かりません。素人の元妻が「おかしい」と気が付くのですから、きっと普段味わう「甘い」「苦い」「すっぱい」「塩辛い」「辛い」などの味覚でない異様な味がするのではないでしょうか。
 善意であろうと覚せい剤をなめると逮捕されるということは、捜査官がそういう訓練もしないでしょうし、いきなりなめるなんてことは絶対にないでしょう。
 覚せい剤捜査をしている捜査官は簡易試薬を持っており、現場で覚せい剤反応があれば、持ち帰り正式に鑑定するようです。