Q. やまおさんからの疑問
毎年たくさんの本が出版されています。その結果、図書館にも本がどんどん増えていきます。
図書館を増設したり、広い場所に移転した話も聞きますが、これらはごく少数です。本が図書館に収まらなくなったらどうするのでしょうか。
★どこの図書館でも直面する問題です。新しい問題でもないので、きっといくつかの対策が取られていると思います。
A. さつうさんから
東京のN区在住ですが、こちらの図書館では毎年リサイクル図書として古い本を配布しています。TSUTAYA系列図書館ではどうなんでしょうか?
A. ごんたさんから
たいていの図書館は我々が本を閲覧するスペースの他に倉庫があります。新しい本が入れば、人気のない本や古くなった本はそこに保管されます。捨てられることもありますが、滅多に無いと思います。
図書館自体の増設・移転は利用者に不便を与えるため、行うことは難しいのですが、倉庫の増設や新築・移転などは利用者に影響を与えません。おそらくどこの図書館でもやっているはずです。
A. ダブルボギー大佐さんから
ウチの市内の図書館の一例です。他の市町村はどうかは分かりませんが、年に1〜2回(と思われる)ほど、古い蔵書の無料配布のイベントがあります。配布の本は雑誌類が一番多いようです。他、経済書、パソコン書、絵本など。
小説はあまり見たことがないですが、いいものはすぐに持ち帰られるのかもしれません。無料配布で余ってしまったものなどは、廃棄されるのではないでしょうか。
A. 宇美浜りんさんから
図書館の本が増えた場合、主に3つの方法があります。
1.建物を増やす。
私がよく調べものをしていた図書館は、敷地内に新館を造りそちらに移動させていました。
他にも地元の図書館が公園の敷地に新館を造ったり、低層が商業施設・中層が図書館・高層がマンションと総合的な建物に入居したものもあります。
2.データ化する。
多くの蔵書を持つ図書館に行き古い本を調べたとき、デジタル化されたデータをパソコンで閲覧して調べたことがあります。これは省スペースが図れます。なお元の本は土地代が安い代わりに交通が不便な場所の倉庫に移したとのことです。
ただしデータの番号が必ずしも本の巻と一致せず、シリーズものが全然ちがう番号になっていたりして不便も多く、他にも改善すべき点はあります。
3.売却する。
私が持っている本のなかには「リサイクル資料 ○○市立図書館 除籍済」と書いたシールが貼られているものがあります。同じ本の改訂版が出たり、似た内容の本が出版された(同じ出版社とは限らない)ときに、古い本を安価で売却もしくは譲渡するのです。
おもにこの3つの方法で対応していると思われます。
A. まさたかさんから
図書館の本棚が一杯になってきたら、
1.書庫があればそちらに移す(除架といいます)
2.廃棄する(除籍といいます)
3.新たな収蔵空間を作って、そちらに移す。
のいずれかの方法をとります。
公立図書館の中央館など、ある程度大きい図書館には、利用者が入れない書庫が作ってあります。自由に手に取れる本棚(開架書架)が満杯になってくると、少しずつ除架します。分館など小規模のところで、書庫がない場合は、本館の本棚や書庫に移します。
書庫も一杯になってくると、除籍することが多いです。
書庫がない図書館では、除架の段階を経由せずに直接除籍ということになります。最近では、ただ捨ててしまうのはもったいないので、「ご自由にお持ちください」コーナーを設けているところもあります。
収蔵空間の新築は、場所やコストがかかるので、容易ではありませんが、一種の妥協案として、館内の空きスペースに書架を増築したり、集会などのために使っていたホールをつぶして書架化するなどの例もあります。
また、安易に除籍してしまった結果、貴重な本が世の中のどこにも存在しなくなってしまうのはよくないので、一定の除籍基準を設けているところが多いです。購入してから一定の年月を経過しているとか、過去○○年間に一度も借りられなかったといった基準を元に、除籍図書の候補をリスト化します。
一方で、機械的に切っていくのではなく、その地域に関連のある本やパンフレットなどの地域資料は、それとは別に永久保存することにしているのが普通です。
また、複数の図書館が提携して、それぞれが分野を決めて長く保存したり(分担保存)、共同で保存図書館を作るなどの例もあります。
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