Q. 林さんからの疑問
海の水はなぜ、塩分を含んでいるのですか?
娘に質問されて困ってます。娘が分かる程度に、わかりやすく、教えてください。よろしくお願いします。
A. みんさんから
その昔、ちょうどまだ塩が貴重な時代のお話。
ある日、欲張りな男が塩を引く石うすを一人占めしようと船に乗り込み、逃げようとしました。しかし、追っ手がやって来て、海の上で石うすの取り合いが始まりました。
男の船に何人もの追っ手が乗り込み、重みに耐えかねて、船はとうとう沈没してしまいました。石うすも当然海の奥深くへ沈んでしまいました。
今でもその石うすは海の奥深くで塩を引き続けているているそうな。だから雨がたくさん降っても海の塩分濃度は変わらないんだって。
――この話は、私が小さい頃に読んだ子ども向けの「日本のことわざ」のような本に書いてありました。その頃の私は妙に納得しましたね。もちろん今でも信じています。
A. おのけんさんから
海水1リットルには、約35gの塩が含まれています。
ずばり、海水が塩辛いわけは岩に含まれている塩分が溶けだし海に流れたためなのです。
A. 時代人さんから
どうやら、川の周辺にある塩分を含んだ岩から溶け出した塩分が、海へと流れ出たことによるそうです。身近な例では、「硬くて乾燥した飴をなめても、甘い」といったところでしょうか。
それと、海から蒸発する水分は塩分を含まないために、どんどんと塩分濃度が高くなって、塩辛いんだそうです。
A. 凛子♂さんから
川の水が流れるときに、すこしずつ川沿いの岩とか石とかに含まれる塩分が溶け込み、海にたどり着きます。
塩分だけは海に残って純粋な水だけが蒸発するので、海の水は塩分があるとか聞いたような?
だから長い目で見れば海の水はどんどんしょっぱくなっていくそうですよ。
A. ZACさんから
地球ができて以降の大気や海洋の「歴史」には諸説あるようです。定説や通説があるのか、私はよく知りません。。有力説なるものがあるのかもしれません。
しかし、いずれにしろ、化学に対する一定の知識がないと理解はむずかしいようです。
実は、私も、化学は全く不得意なのです。で、発想の転換をすると、地球上の「水」はそのほとんどが、海の塩水であって真水は湖沼、河川などごく一部ということに気がつきます。これは、娘さんに世界地図や地球儀を見てもらうだけで分かってももらえるのではないでしょうか。
地球の「水」は塩水であるのが普通で、真水であるのが特別。つまり、あるべき質問は、もしかすると、
「川の水はなぜ塩水ではないのか?」
なのかもしれませんね。
純真な娘さんの素朴な疑問をごまかしで回答するのはよくないですが、海の水は、「地球の中にある塩分が溶け出たので」くらいの説明にして、それなのに何故河川の水が真水なのかを説明するのがいい方法かもしれません。
回答になってませんね。すみません。
A. 鈴木敬一さんから
「塩分」といえば、普通、塩化ナトリウム(塩)のことをいいます。「塩類」といえば、もっとずーっと幅が広く、塩化カリウムや硫酸ナトリウムなど数え切れないほど存在します。そこで塩化物として最も多く存在するナトリウムとその仲間のお話しをします。
なぜ、塩化ナトリウムが海の水に最も大量に存在するのでしょうか?
周期律表で見ると、ナトリウムは「アルカリ金属」に属しています。同じアルカリ金属でナトリウムの直後はマグネシウムで、これは塩化マグネシウムという塩になりますが、これは絶対量が少なく、他の物質との化合状態が安定しているので海水にはあまり溶けていません。
一周期後のカリウムですが、これも塩素と結合して塩化カリウムという塩になります。植物の多くが必須元素としてため込んでいるためでもないでしょうが、ナトリウムに比べて絶対量がすくないので、海の水の中には少量しか溶けていません。
カリウムの後のカルシウムも、やはり塩化カルシウムという塩になります。これは絶対量も多く、太古の海には同じように溶けていたのかも知れませんが、その多くは海洋生物の骨や貝殻、または珊瑚として、炭酸ガスとの結合に組み替えられて、固定されてしまったわけです。鍾乳洞やカルスト台地はまさにカルシウムの膨大な固まりです。
ナトリウムは絶対量が多く、固定化されにくいので、(生物もそのような形での利用をしてこなかった)ので海水中に豊富に存在するのです。
本当はこんなに簡単な話ではないのですが、(易しくということで)勘弁してください。
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