Q. あっぽんさんからの疑問
夏によく見られる蚊遣りぶた。あれを見ると夏だなぁ、という実感がわきます。
その蚊遣りぶた、どうして、犬でも猫でもなく豚の形なんでしょう? とても気になります。
★最近は、いろんなタイプが出てますよね。でも、主流は豚ですね。(星田)
A. MYU_HRさんから
「蚊取り線香」というものがまだなかった昔、土管の中で枯草を燻して、その煙で虫除けをしたそうです。
土管のままでは煙が出すぎるので、その口を小さくして使っていたのですが、その形が豚に似ていたそうです。
蚊取り線香が発明(?)されたとき、その豚の形に似た土管を参考に、愛知県の陶器職人が、線香を入れるための入れ物を豚の形の瀬戸焼で作って、その土地の名産にしたとの話を聞いたことがあります。
この話は地元(東海地方)のラジオで聞いた話です。ですので愛知県瀬戸市の話になってますが、蚊やり豚の由来については他にも説があるそうです。
補足ですが、土管で煙を燻してたのは江戸時代の頃で、蚊取り線香ができたのは明治時代だそうです。
A. やまぐりさんから
以下のような書籍を見つけました。
『蚊遣り豚の謎―近代日本殺虫史孝―』町田忍著 新潮社 2001年
以下、疑問の答えに当たる部分を要約してみました。
その1:常滑特産の土管進化説
蚊取り線香が大量生産されるようなって、養豚場でも使われるようになりました。常滑の養豚場では、そこら辺に転がっている土管に藁を入れて、その上に線香を置いて使っていました。そのうちに煙をすこしずつ出す工夫を近所の焼物業者がしていくうちに、今のかたちになったというもの。
蚊遣り豚の生産地は大正―昭和は常滑がいちばん生産していた事実もあり。(なお、現在の生産地は四日市市の万古焼のみとなっています)
その2:江戸時代からあったとの説
蚊いぶしという道具として土焼きの豚が、今戸(浅草郊外)でつくられていた。蚊取り線香が作られる前は、蚊いぶしに麦わらや青草を中に入れ、火をつけて、煙をもうもうと出して蚊を追いはらっていた。明治に蚊取り線香が発明され大量生産されるようになると、大正以降、四日市や常滑で大量生産が始まり、全国で売られるようになった。
A. やまおさんから
蚊は豚が好きです。血が吸いやすいのです。
猫は毛がふさふさしていて、血を吸うことができません。だから、「蚊遣り猫」では蚊が近づいてきません。犬でもいいのですが、豚には負けます。なんといっても体毛のない豚が、蚊を遣るには最適なのです。
★緊急医療ホログラムさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。(星田)
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