Q. きんぴらさんからの疑問
どうして、テレビやラジオって放送してないときや周波数が合わないとき、
「ザーーーーーーーーーーー」
ってなるんでしょう。
とっても不思議。別に真っ黒でも無音でもいいのに……。
音量を大にしたままスイッチいれたら、マジ死ぬかと思いました。
A. やまおさんから
「ザーーーーー」ってしているのは、専門用語でサンド・ストーム(砂嵐)と言いますが、これには、テレビやラジオの消し忘れを防ぐ意味もあります。
たとえば、真っ黒や無音では、夜中に放送が終わった後、消し忘れて寝てしまうかも知れませんから。
A. たぐっさんから
受信している周波数に電波が出ていない場合は、雷や人工的に発生する短い信号などすなわち雑音を受信することになります。この雑音が音声信号として受信したときは「ザーーーー」と聞こえますし、TV画面だと白い斑点となって現れます。
業務用の無線機や一部のTV受信機・FM受信機には電波が検知されず、これらの雑音のみ受信したときは、スケルチ回路により音声を出さなくしたり画面を暗くするTVが有ります。
A. どらエモンさんから
「ザーーーーー」は、「ホワイト・ノイズ」といわれるものですね。いろいろな色の光は、どんどん重なっていくと、白色になります。これが「ホワイト」の由来。いろいろな位相や周波数の無秩序な音が重なってできたものです。画面の方も、黒や白の点が無秩序に現れては消えますね。
さて、放送では、「搬送波」というラジオで合わせる周波数のエネルギーの強い電波に音や映像の情報を乗せて飛ばし、テレビやラジオといった受信機で搬送波を取り除いて情報を取り出し、それをボリューム・アップして見聞きします。
ところが、搬送波がないときも受信機は搬送波を取り除いて、情報を取り出そうとするのですが、強い搬送波がないために、宇宙を飛び交っている、関係ない、無秩序な弱い電波を、本当の情報と混同して取り出してしまいます。 したがって、無秩序な音や映像の集まり、ホワイト・ノイズとして、ザー音やあの映像が出るというわけ、だと思います。
A. IFGのXさんから
TVの音声、FMラジオ、どちらも、今の日本では「周波数変調」という方式で放送されています。音のように、電波の蜜なところと、粗いところの、組み合わせを、基本電波の周波数にのせて、情報を送信する方法です。
じゃあどうして、電波が出ていないときに「ザー」と言う音が鳴るか? それは、基本電波の周波数(FMラジオの場合のXX.XMHz)が、停止すると情報の基になるものが無くなり、自然界の微弱な電波を拾って、「ザー」音がスピーカーから出てきてしまうのです。
また、「周波数変調」と言う方式は、同じ周波数であった場合には、強い方の信号を選択してしまう、特徴もあります。
A. 緊急医療ホログラムさんから
テレビの音声は周波数変調、つまりFM(フレケンシィ・モジュレイション)で放送されています。FMの電波を受信するための受信機は、その回路構成上信号がないとき大きな雑音が出ます。それが、あの放送の無いときの雑音なのです。放送の音が雑音なのではなく、受信機(この場合テレビの音声受信部分)の雑音なのですね。
一般に、放送ではなく無線など電波が出たりでなかったりする頻度の激しいものは、雑音が出る頻度が高いので、電波の出ていないとき雑音を自動的に消す回路「スケルチ回路」がついていることが多いです。
昔はこのスケルチ回路の反応が遅かったので、電波がとぎれると、一瞬「ザザッ」といってから静かになりました。映画などで、警察無線のシーンなどで見ることがありますね。
ちなみに、通常のラジオ放送(NHK第1、第2など)は振幅変調(AM)という方式のため、放送がとぎれても雑音は出ない回路構成になっています。(参考:飛行機の無線はまだ大部分がAMです。だから、管制塔と飛行機の間の交信など、あまり音はよくないです。)
A. ZACさんから
放送終了後のTVの「ザー」ですが、IFGのXさんの御回答にもあるように、自然界の微弱な電波を拾ったものらしいです。
で、その自然界の微弱な電波のひとつに、「宇宙背景放射」があります。
宇宙背景放射というのは、宇宙のあらゆる方向からほぼ一様にやって来るマイクロ波で、絶対温度で2.7Kの黒体放射です。
どうして、宇宙のあらゆる方向から宇宙背景放射がやって来るかというと、この放射が宇宙の始まりであるビッグバンの名残りだからです。誤解を恐れずに言うと、宇宙背景放射は、宇宙が始まった直後の高熱が宇宙の膨張につれて約3Kに冷えたものなのです。
テレビの「ザー」の一部で宇宙開闢のビッグバンを体感できるなんて、とても感動的だと思いませんか?
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