Q. 愛乃鬼さんからの疑問
子どもの頃からずーっとと考えてきた疑問です。
石油を採掘してしまった後は、どうなるんでしょうか? 空洞のままなのでしょうか?
テレビ番組や、石油会社にも問い合わせましたが、返事は来ませんでした。
栃木県の大谷石採掘後の地区が陥没するというできごとがありました。かの地は、採掘後はまったくの空洞状態であります。今後陥没が起こることも考えられ、埋めもどし(工事残土などで)が行われるようです。この陥没事故が、石油採掘後の事後処理はどうしているのかという疑問を再度呼び起こしました。
何百メートル、何千メートルと掘り下げるので、陥没の心配はないとも言われたことあります。まったく答えになっていないと思うのです。今まであったものが無くなるわけです。だるま落としで一つはじき出せば上の胴が落ちるのは必然だと思うのです。
アラビアなど、砂漠のど真ん中で行われている採掘なら、たとえ陥没してもへこむ程度で済むかもしれません。
映画などでは(すべてが真実ではないかもしれないが)、石油を掘り当てると、ものすごい勢いで吹き出てきます。かなりの圧力がかかっているから、すねわち、地殻の重みがあの圧力だと思うのです。
海底油田では、岩盤の重みだけではなく、海水の重みも加わるので、相当の重圧であろうことは、考えられることと思うのです。海底で陥没したら、どうなってしまうんでしょう? 環境への影響はないでしょうか?
小生の疑問が氷解することを、期待します。
A. レコアさんから
もともと、石油や地下水をを含む地層というのは大きな岩体を形成しています。したがって、地下にタンクのような空洞があるわけではなく、岩を構成する鉱物の結晶の隙間に液体が含まれているのです。
ですから、石油を採掘したからといって、そのあとがぽっかりと大きな空洞になるわけでもなく、陥没などの心配はほとんどありません。
大概の場合は、石油を採掘したあとは、そのあとの隙間には、まわりから地下水が浸透してくるので、圧力のバランスが再び保たれることになります。
おわかりいただけますか?
A. ひげおやじさんから
油田は、ご想像の通り、地下に大きな空洞があって、そこに油の海があるわけではありません。一部小さな空間はあるでしょうが、ほとんどは岩石や砂礫(されき)層に染み込んだような状態で存在します。地形及び地下の地層の状態によっては仰るように地殻圧で自噴するケースもありますが、中の圧が抜けて時点で自噴は止まります。
ではどうやって石油を汲み上げるかということになりますが、通常は地上部より水、または海水を注入して、その圧を利用してくみ上げています。
ですから油層の部分は石油が出た後、すなわち空洞(では無いけれど石油が占めていた空間)を水や海水が埋めていきます。
結果、その部分の隙間は発生せず、ご心配の陥没という自体も発生しないわけです。
そのような後処理をしないので、大谷石の採掘後のような問題がたまに発生するのです。
A. ぶっとこさんから
皆様の質問が、日増しに着眼点に感心するようなものばかりになって困りものです。
それはさておき、ネットで検索してみた結果から理解するに、
1.自噴するような油田は、もともと大地に強い圧力がかかっていたのを抜いてあげたことになるので、ガスと大地のバランスがとれたところで噴出も止まる。したがってへこまない。
2.更に噴出させるため、ガス、石油の代わりに水などを注入しているので、内部が空にはならない。したがって、これまた陥没したりはしない。
ということではないかと。
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