--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.226 (2002.11.05)

Q. 榎凛さんからの疑問

 「アイアイサー!」
などという返事があります。軍隊の中で使われていたのでしょうか? 
「アイアイサー」の「アイアイ」とは、どういう意味でしょう? 「サー」は、やはり、「sir」でしょうか? さっぱりわかりません。


A. うにうにさんから

「アイ」は日常用語で言うとyesのことです。綴りを書くと、Aye, aye, sir!(またはAy, ay, sir!)です。
 もともとは、船乗り(海軍の兵士を含む)の間で、上官の命令を確認したときに使う返事として使われていたようです。
 また、議会では、出席議員が「賛成!」と叫ぶときに使います。
「賛成○○票、反対○○票、よって本案は可決されました」
というようなとき、
「アイが何人、ネイ(ney)が何人、よってアイが通りました(the ayes haveit)」
などと言います。
 語源的には古期英語のyea(イェイ)、中期英語のyeがなまったものという説が有力です。ちなみに、yes というのはこのyeaの強調形でしたが、その後こちらが普通になり、yea(yeah)はくだけた言い方になりました。

A. 館 淳一さんから

「アイアイサー」は「Aye aye, sir」と書きます(Ayだけの場合も)。
 辞書をごらんになれば分かるとおり、aye は「はい」という肯定の意味をもちます。「だったら yes でよいではないか」と思われるでしょうが、日本でも承諾、肯定、賛成を表わす語としては、「はい」は「おう」とか「うん」とか「よし」とか「よっしゃ」とか「かしこまりました」など、いろいろあるのと一緒です。まあ「Yah」というのも似た感じですね。
 このayeが使われるのは、主に二つの場所で、一つは議会。議案や動議に賛成の場合の意志表示。もう一つは船員用語。特に水兵が上官の命令を受けたときに、sirをつけて「Aye aye, sir! 」と答えるのが慣習になっています。
 なぜ「yes」のかわりに「Aye」が使われるかというと、喧騒(議会にヤジはつきもの)や風浪のなかで、こちらのほうがハッキリ聞き取りやすいからだと思います。口の動きだけ見ても分かりますからね。

A. Baldandersさんから

「アイアイサー」ですが、綴りは「Aye, aye, sir!」。
「aye」は16世紀頃から使われ始めた単語で「賛成・了解」といった意味。 ただし、現在では古語となっており、

 「aye, aye, sir.」(海事用語:了解)
 「The ayes have it.」(評決用語:賛成多数で可決)
 「ayes and notes」(評決用語:賛成者および反対者)

などの決まったフレーズでしか使われないそうです。
 ちなみに、歌で有名な猿の「アイアイ」も綴りは「aye-aye」だそうです。
 ただ、 I understand sir!の略という説も聞いたことがあるのですが、上のほうが、もっともらしいですよね。

A. まなぶ@名古屋さんから

「アイ」は「aye」で、意味としては「しかり」とか「さようです」とか、「yes」と同義なんですが、ちょっと堅苦しい意味の単語ですね。
 で、私は以前からずっとこれを「I aye sir!」だと思っていたのですが、英語の本などを見ると「Aye aye sir!」と書かれているものの方が多いので、「aye」を重ねる事で命令への服従を強調しているのかも知れません(単に「アイ、サー」という返事の仕方もあります)。
 私の知るかぎり、主に陸軍は「イエッサー」海軍は「(アイ)アイサー」と言うことが多いようですね。空軍や海兵隊はどうなんでしょ?

A. GBさんから

「アイアイサー」の「アイ」は、aye と書きます。YES の古い言い方です。
 昔の船乗りが使い始めたため、海軍では今でも使いますね。陸軍はイエッサー(Yes, Sir!)なのはご存知だと思います。
 ちなみに、Sirは男性向けですので、上官が女性の場合は、Aye, Mom! (アイマム!)と言います。間違えると殴られますのでご注意を。

Comment KSさんから

》上官が女性の場合は、Aye, Mom!
とありますが、「ma'am」の勘違いですよね? 女性上官に向かって「mom(お母ちゃん)」なんて言ったらそれこそ殴られそうです。
 Aye は元々は船乗りや海軍の言葉だと言うことですが、家族の日常会話の中でもごくたまに使っているのを耳にします。知人の奥さん(元陸軍大尉)がご主人(ずっと民間)に言ったのは、意味合いとしてはただの「はい」ではなくて「承知いたしました」というような半ば冗談めかしたノリでした。
 また、別の家庭で厳格なお父さんに対して、20代の息子さんはYesではなくてAyeで答えていました。

A. 館 淳一さんから

「アイアイサー」の意味について、新しいことが分かりましたので、補足の答えとします。
 海軍では、「イエス・サー」は、上官の言葉を単に理解したという場合に使います。この場合、行動は伴いません。

「カラスは白いんだ。分かったか?」
「イエス・サー」

 一方、「アイアイ・サー」は、上官の命令指示に対して、理解し、その通りに行動するという意味の肯定表現です。

艦長「速度を30ノットに上げよ」
航海士「アイアイ・サー」
 (機関室に向かって)「おーい、速度を30ノットに上げろ!」

こういうことだそうです。
「アイアイ・サー」は、「はい、おおせのとおりに」という意味なんですね。

shuji-yoさん、筧 通文さん、ippeiさん、いしだたろうさん、akkieさん、
前執政官 藤谷さんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。。