Q. ポンタさんからの疑問
早速ですが、前から思っていた素朴な疑問なんです。
食事の前によく「手を洗ってきなさい!」と言われると思うのですが、実際、日本では食事をするときには「箸」を使うわけで、直接手でつかんで食べるわけではないですよね。そうなると「手を洗う」という必然性がなくなると思いませんか? 極論では、「箸があるから手を洗わなくてもいいよ」になりませんか?
では、なぜ、食事の前に「手を洗ってきなさい!」というのでしょう?
A. どらエモンさんから
ボンタさん、疑問ごもっとも。私はさらに一歩進んで、基本的に手は洗いません。欧米の人々は食事前にわざわざ手を洗うことはしません。おしぼりなんか出てくるわけありません。東南アジアの人々も手を洗いません。では日本人だけ、なぜ手を洗うんでしょうか?
日本人は盛り皿料理から自分の分を取り分けるとき、箸の上下を逆さまにしますし、これがマナーとされています。でも、同じ箸を使う中国では、これはマナー違反。
考えてみてください。なぜ、食べ物を扱う箸先より、手で持つ汚い部分を使って、他人も取る料理にさわるのが許されるのでしょう?
答えは食事の前の手洗いです。
全員が食事の前に手を洗うことが国民的に前提とされるので、これがマナーとして定着したのではないでしょうか?
でも、「手を洗うと衛生的」な状態になったのは? と考えると、それほど昔の話ではないとも思えるのですが……。ため水で洗っていた時代でも、ボウフラが沈んでいる上澄みはきれいに見えたので、そのころからの慣習なのかしら?
A. 半蔵門さんから
手についたばい菌がまわりに飛び散るからでしょう。
手で直接触らなければ、ばい菌はつかないと思っているかもしれませんが、箸を動かす動作やモノを取ったりする動作で、手からばい菌がこぼれれ落ちるのですよ。風邪の菌とかいろいろ……。
冬のコートなんかも玄関で脱がないと、風邪の菌を自分の部屋に持ち込んでしまいます。それと同じです。
A. タガさんから
食事のときは、箸だけ使って食べるわけではありません。
ちょっと考えれば分かると思うのですが、たとえば、味噌汁。左手に持つとき、どうしますか? 親指は、茶碗の口ですする部分をつかみみますよね?味噌汁を何回かに分けて飲めば、親指で触った部分が口に触れてしまうかもしれません。
それから、箸を使わないときは、必ず箸置きに置いておく人はいいですが、茶碗や皿に置く人は、そこからばい菌が移らないともかぎりません。コップをもつ部分が、ごはん茶碗の口をつける部分に触れないともかぎりません。いくらでもばい菌が移る可能性はあります!!
もっといえば、箸で食べ物ををつかむときに、手からホコリのようなばい菌が落ちないともかぎりません。手についているのが細菌とかバクテリアだけであるような誤解は止めましょう。手に何がついているか分かりませんよ!
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