Q. はぐれ鳥さんからの疑問
検索でいろいろと調べてみましたが解りませんので質問させていただきます。
渡り鳥が海を渡っている最中に疲れたらどうするのでしょうか?
ずっと昔、海に漂っている流木等の漂流物にとまって休むということを聞いたような気がするのですが、今考えますと、タイミングよくその場に漂流物があるとは思えません。また、複数の鳥が疲れた場合、数に見合うだけの漂流物が都合よく見つかるとはかぎらないと思います。さらに、休んでいるうちに他の鳥は先へ行ってしまい追いつくのも大変だと思うのですが……。
根性で休まず我慢するのでしょうか?
A. おかしろうさんから
落ちます。
単純な答えで申し訳ありませんが、体力の無くなった鳥やその他の条件で飛んでいられなくなった鳥たちは、落ちるしか無いと思います。
迷ったり悪天候に見舞われた鳥たちは、非業の死を遂げるようです。
A. やまおさんから
渡り鳥が海を渡るというのは過酷なものです。すべての鳥が目的地に辿り着くわけではありません。疲れたなんて言ってたら死んでしまいます。
タイミングよくその場に漂流物があればラッキーなことです。複数の鳥が疲れた場合、生存競争になります。当然、休んでいるうちに他の鳥は先へ行ってしまいます。だから、目的地と違うところへ行ってしまう場合もあります。
それに比べれば、人生は楽なもんです。疲れても、漂流物が無くても死ぬことはありません。渡り鳥に負けないように頑張りましょう。目的地に辿り着くために……。
★いや、人生だって、体や心を癒す「漂流物」は必要なのでは……?
(星田)
A. picorinさんから
長距離を渡る渡り鳥は、一般に編隊を組んで飛びます。編隊は、先頭が最も労力を必要とします。したがって、先頭を飛んでいて疲れると、後続に回り楽をする。力が回復したら、また先頭に立つ。ということを繰り返して飛行を継続します。
後続になっても飛べないほど疲れたら? その場合は、きっと、海の藻屑となるしかないのでしょう。
では、なぜ先頭が大変で後続が楽なのかと疑問が湧くことでしょう。
鳥が飛ぶために翼を打ち下ろすと、翼の曲がり(キャンバーと呼ばれる、進行方向に沿う垂直面の曲がり具合)により上面の気圧が低くなり、揚力が生まれます。これが、鳥を空中に浮かせる力となります。
ところが、翼端では翼の下の空気が翼端外を回って上面側に流れ込み、せっかく作られた揚力を減少させる、つまり力の無駄使いが発生します。この無駄に使われた力は、翼端から後方外へ上向きの空気の流れを作り、その流れは翼端から離れるにしたがって回転し、渦になります。飛ぶ鳥を後ろから見ると、左翼端からは右回転の渦が、右翼端からは左回転の渦が広がりながら後方すこし下向きに流れ出るように見えます。
後続の鳥は、この翼端流の流れ出る間近、つまり渦の最初の上昇流部分の中に居り、上向きの力を受けるため、自分自身が作る揚力は少なくてすみます。
雁が逆Vの字編隊を組むのは、先頭鳥の翼端流を左右両方とも利用するという効率的な編隊を知っているからなのです。
ちなみに、最近の飛行機にウイングレットという小翼が翼端に付いていますが、これは翼端渦を少なくして力の無駄を減少させるためのものです。
A. みゃさんから
以前、船乗りをやっていまして、そのときの経験から……。
船で休みます。ときには、船内にまで入り込んで大騒ぎしてました(夜、船内の灯りに飛び込んでくる)それと、流木とかの漂流物の上で休んでましたね。
渡り鳥でも「足の形状」で2種類に分けて考えたほうがよいですね。水掻きがついてるのは海面で休めますが、ごく普通の鳥(ツバメ等)は海面には降りないですね。
これは一般的に飛び立つときに問題があるからです。
水掻きのある鳥は、甲板上の風の弱い所からだと飛び上がれません。船で休むにしても高所の風通しのよいとこで休んでいます。
★杉野実さんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
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