--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.251 (2003.02.10)

Q. だんごママさんからの疑問

 現在、次男(年長児)のクラスで国旗と首都を覚えるのが流行っています。
保育園でも壁に世界地図と国旗が貼ってあり、みんなすばらしい記憶力を発揮しています。
 うちの息子もはりきって
「お母さん、アンティグア・バーブーダの首都は?」
などと質問してくれるのですが、私は、
「どこそれ? そんな国あるの?」
状態です。
 そんなとき、本屋で「こっきのえほん」を見つけ、息子用と言いつつ私も一緒に猛勉強!?
 で、出てきたのが、このインドネシアとモナコです。
インドネシアとモナコの国旗が同じなんですよ! どうして?
 でも、実はこれ、さりげなく一緒に見ていた4年生の長男が発見したのです。
「お母さん、一緒の国旗があるよ」
「国旗は国をあらわすんだから、一緒なわけないよ!」
と、半信半疑で本を確認すると……、はい、一緒でした。
 なぜ? 地理的にも全然ちがう場所だし、不思議ですよね。それよりも、同じ国旗だなんて、こんなことが許されるんでしょうか? 息子に答えるよりも私の疑問のほうが膨らむばかりです。

ちなみに、インドネシアとモナコの国旗は、上下に2分割されていて、上が赤、下が白です。逆さまにすると、ポーランドの旗になります。(星田)


A. トマトカレーさんから

 結論から言うと、図柄が同じなのは全くの偶然だそうです。ただし、縦と横の比率が違います。縦:横は、インドネシアが2:3、モナコが4:5だそうです。
 国旗の制定年はモナコが早く、1881年。インドネシアは1945年。実際に、モナコがインドネシアにデザインを変更するよう抗議したことがあったが、インドネシアに、モナコ国旗と同じくらい古い歴史があるとして拒否されたとのことです(インドネシア国旗の原形は13世紀末に誕生。モナコ国旗の原形は1339年に採用)。

A. ルネぞうさんから

 いろいろ調べました。
 モナコ公国の国旗は、1818年に制定されたもので、赤と白の2色は13世紀以降この地を支配してきたグリマルディ公家の色に由来するそうです。
 国連方式で平等化すると、縦横比が2:3となるので、見かけ上インドネシア国旗と区別がつきませんが、本来の縦横比は4:5なのだそうですよ。
 一方のインドネシアの国旗は、1945年の独立時に制定されたものです。赤と白は13世紀末の発祥と言われる伝統的な国民色で、白色は潔白を、赤色は勇気を表わしています。また、赤と白は、太陽と月という意味もあるそうです。こちらの国旗の縦横比は2:3です。
 ということで、見た目は同じですが、由来も縦横比も違うのです。
 国旗図鑑は、見ていて結構おもしろいので、お子さんといっしょにごらんになってはいかがでしょうか。

A. 綾小路さんから

 まず、モナコの国旗は2つ有ります。
 ひとつは自国旗で、縦横の比率は4:5です。1818年に制定されたもので、13世紀以降この地を支配してきたグリマルディ公家の旗に由来しています。で、もうひとつは国連旗で、だんごママさん御指摘の通り縦横比2:3で、インドネシア国旗と同一のモノです。
 インドネシアの国旗は、「メラ・プティ(merah putih)」と呼ばれています。メラ・プティの直訳は「紅白」という意味ですが、国旗として制定されたのは1945年8月17日の独立宣言の際。当時のスカルノ夫人のファティマさんが有り合わせの布を使って一晩で縫い上げたモノで、この現物は今も独立記念塔モナスというところに大切に保管されているそうです。
 マジャパヒト王国(1293〜1527)以降代々の王家が、この紅白旗を使用したとされています。また、インドネシアはオランダの植民地から日本の支配を受けていましたが、日本の敗戦で解放されたオランダ人がホテルオラニエの建物にオランダ国旗(赤・白・青の3色)を掲げ、オランダ復帰を祝ったのですが、それを見た勇敢なるインドネシア人が建物によじ登り、3色旗の青の部分を引き裂いて紅白旗にしたという話は、インドネシア独立を象徴するできごととして、有名な話だそうです。
 モナコとインドネシア、同一国旗に関しての話し合い調整が何度か行われたそうですが、双方歴史的意義があり、譲らず今に至っているそうです。

いしだたろうさん、おっくんさん、ひろにゃんさん、suzさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。