--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.329(2004.02.03)

Q. 大地さんからの疑問

 先日、フランス人の友達と久しぶりに会って、彼はお土産にシャンパンを持ってきてくれました。
 知ってる方も多いと思いますが、シャンパンのふたって瓶の口よりも大きくなってて、一度コルクを抜いてしまうと、人間の手ではもう絶対に押し込むことができません。

 昔からあるシャンパンですが、一体どうやって昔の人はコルクのふたをビンの中に押し込んでいたんでしょう?
 機械化しているこの頃では機械がやってるものと思われますが……。

前回に続いて、「はめ込む」疑問です。
 そうですね。あのコルク、ずいぶんきれいに収まってますよね。(星田)


A. ひいろさんから

 てこの原理を利用して手動でコルクを打ち込む「打ち込み機」、もしくは、「コルキングマシン」と呼ばれるものがあるようです。これを使ってコルクを瓶に打ち込む、――というよりは瓶に押し込んでいくようです。
 ただ、いつからこのような道具が使用されているかは調べきれなかったです。もちろん今は、コルクの打ち込みも完全機械化されてるところもあります。

A. いんべひろしさんから

 そのまま押し込んだら確かに入らないでしょう。
 しかしコルクの性質を考えてください。コルクって弾力がありますよね。それを考えたらこのようにできませんか?
 コルク栓となるびんの内径と同じか、やや太めのコルク棒に圧力をかけながら転がして、びんの口に入る大きさにし、びんに差し込む。あとは、コルクの弾力でぴたりと蓋ができる。
いかがでしょう?

A. どらさんから

 以前、モエ・エ・シャンドンのカーブ見学をしましたが、確か不確か、
「乾燥したコルクを押し込んで、あとは内部の水分で自然に膨らむ」
ようなこと言ってたような、なかったような……。曖昧な記憶でごめんなさい。
 ちなみにオリを取るのは、逆さにしてオリを壜口部に集め、口の部分を凍らせて除去するそうです。余談でした。

A. 蘇武リエさんから

 現在のコルク栓の締め方は、コルクを機械で圧縮してビンに押し込むという方法です。オリジナルボトルを造れるワイン工場ならそれを体験できるはずです。
 また、シャンパンのコルクのことで調べたらこんなページを見つけました。参考になればいいのですが。

 江口好隆のアンティ-ク・コルクスクリュー
 
http://www.yeguchi.com/wine.html

上記サイトを運営されている方から、さらに詳しいページをご紹介頂きました。
 
http://www.geocities.co.jp/Foodpia/6863/omake.html

  このページには、コルク栓をするための道具、その使い方が紹介されています。こんな道具があったのですね。(星田)

A. zeroさんから

 加熱して柔軟にし、無理矢理(?)押し込むらしいですよ。

 
http://wineartist.net/i/001.html

 上記のサイトに、
「コルク打栓機は、横方向からコルクを圧縮しながら上から棒で押し下げ、栓をする仕組みになっています」
と、ありました。
 ちなみに、コルク樫から作られている天然物のほかに、合成コルク(シリコン)があります。

A. なぞなぞすき^^;さんから

 コルクオークの樹皮をはがし加工したもの、それがワイン等に使われるコルク栓です。
 コルクは、植樹して25年ほど経つと製品として使える表皮ができます。一度はがされたコルクの表皮は、9〜10年でまた製品として使える厚さ(約3cm)に再生します。これを10回ほど繰り返した後に伐採されます。
「植樹→採取→伐採」が、約200年周期といわれています。計画的な植林を行ない地球環境にやさしく、自然保護と共に天然素材を供給できる樹、それがコルクです。
 このコルク栓、水分がすくなくなると硬くなり、圧縮に対する抵抗力を増し、一般的な切削加工性は良くなります。逆に水分が多くなると、コルクは柔らかくなり、圧縮に対する抵抗力が小さくなり、圧縮後の回復率も大きくなります。この性質を利用して直経24mmのワイン栓を径19mmのワイン瓶に打栓します。 どうやって?「圧力をかける」じゃだめ?
 小さい内径にそれより大きい口径のものを挿入するためには、物理的に収縮しないと入りません。また抜けないためには膨張しないとだめで、そのためには圧縮しやすくて、その後膨張し、長時間その性質を保ち、かつ、外界と化学的に遮断できるコルクが最適です。
 コルクを顕微鏡でみてみると細かい部屋(セル)がみえます。1cm3に2〜4000万個あります。最初にみたのはフックらしい……。
 その中身はほとんど空気と同じ成分で、若干窒素が多く燃えても焦げる程度で不燃性が高く、不良熱伝導体です。そのためスペースシャトルなどの断熱材にも使われます。
 栓として金属もいいのですが、錆の問題があります。昔は王冠の内側に薄いコルクが使われてました。他の材木ですと水分によりカビが発生しますが、コルクは成分にスベリンを含み、カビにも強く、加工とともにこの面でも栓として適しています。
 最近はポリウレタン製のワイン栓もあるようですね。でもやっぱりコルクがいちばん!

A. picorinさんから

 欧米では家庭でワインを醸造するのが珍しくありません。そのためのキットを販売する専門店があります。私はサンフランシスコ対岸バークレーの専門店をよく利用しました。
 家庭用のコルク栓の詰め方を説明しましょう。
 まず、コルク栓を半日くらい水につけ湿らせ、柔らかくします。それをコルク栓押し込み機に入れて瓶の頭にセットしレバーを押し下げます。簡単です。
 この機械のコルク栓が通る道はだんだん細くなっており、入口はコルクの直径、出口は瓶の穴の直径になっています。そこに、柔らかくなったコルクを手動プレス機械ような感じで押し込むのです。押し込まれたコルクは徐々に乾燥して堅くなり密封されます。
 簡単なものでは押し込むピストンを木槌で叩くタイプもあり、10ドルくらいで買えますが、これは沢山栓をするには向きません。下手をすると瓶が割れることもあります。
 スパークリングワインの場合も同様だと思いますが、コルクの締め方の程度が異なります。ワイン用よりグッと強く締めておかないとガスが抜けるからです。その膨張圧力に耐えるようにスパークリングワインの瓶の口周りは非常に分厚くできています。

Hideさん、red-pineさん、綾小路さんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。