Q. Takashiさんからの疑問
フライドポテトを食べるときに、
「じゃあ、ケチャップつけてみよう」
その際に、ケチャップの小袋に書かれた言葉に目がとまりました。
「トマトケチャップ」
普通に売られているケチャップでもそうなっていると思いますが……。わざわざ、なぜ、「トマト」とつけているのかな? 「ケチャップ」で意味は通じるのになぜなのでしょうか? もしかして、トマト以外の材料で作られたケチャップがあるのでしょうか? 教えてくださいませ。
A. うめねずさんから
疑問を見た上で単純に考えてみると「ケチャップ」なる調味料があるんとちゃうの? と思いましたので、調べてみました。
【ケチャップ】[ketchup]:野菜・マッシュルーム・くるみなどを煮て裏ごししたものに、調味料・香辛料を加えて煮つめたソース。(三省堂大辞林より)
要は、日本においてケチャップと言うと、トマトで作ったケチャップを指してしまうだけだったりします。おそらくはどこかの食品メーカーが、日本人の舌にはトマトで作ったものが最も合うみたいなので、これを大々的に売り出してみた、その結果ではないでしょうか。
似たような言葉、特にそれを指し示すわけではないけれど、特定のものを表す際に使われてしまっている単語は、探してみると思いがけなく転がっているものです。今や誰もが持っているであろう(私は持っていませんが)「ケータイ」なんかも同様の語ですよね。
A. シャカリキさんから
単に「ケチャップ」というだけでは「裏ごししたソース」程度の意味しかありません。
キッコーマンのWebページによると、トマトの他にマッシュルームやクルミのケチャップもあるそうです。
と、ここまでは一般論での「トマトケチャップ」ですが、日本では法律(JAS法)と農水省の通達により、
「トマトケチャップはトマトケチャップと表示しなくてはいけない」
と決められています。通達ではトマトケチャップに使っていいものや、その表示方法まで細かく決められています。
ですから、トマトケチャップの袋には「ケチャップ」ではなく「トマトケチャップ」と書かれているんです。
A. 小山田さんから
私の会社の近くに「バナナケチャップ」という飲み屋さんがあったのを思い出して、インターネットで調べてみたら……、( ̄□ ̄;)ナント!! 本当にありました。調味料のバナナケチャップ。
あと、辞書によると、基本的にはトマトとはかぎらないようですね。
A. hideさんから
「ケチャップ」という言葉は、もともとは中国の塩蔵魚の汁の名から転じたものといわれています。通常は、「ケチャップ」といえば「トマトケチャップ」を意味しますが、トマト以外にもマッシュルームやクルミのケチャップもあるようです。
――と、キッコーマンのHPにもあります。
マッシュルームのケチャップとかなら、大手スーパーなんかで見かけると思いますよ。
日本でのケチャップについては、次のようなエピソードがあります。
カゴメの創業者・蟹江一太郎氏は陸軍の経験があり、そのときに世話になった将校から、
「これからの時代は西洋野菜が流行ると思うから、栽培してみたらいいかもしれない」
とアドバイスを貰い、当時はまだ日本に普及していなかったトマトやレタスの栽培を始めたそうです。
しかし、当時のトマトは今のようなマイルドな物ではなく、香りがきつく、その頃の日本人の口には合わないものでした。そのため、生で食べるのより加工したトマトケチャップやピューレなどとして売るしかなかったそうです。
A. 水上さんから
私もちょっと気になりましたので、調べてみましたら、「マッシュルーム・ケチャップ」などもあるようです。トマトやマッシュルーム、クルミなどのつぶし汁に調味料を加えたソースを「ケチャップ」というようですね。
イギリスでは、トマト・ケチャップよりもマッシュルーム・ケチャップの方がポピュラーになっている――との情報もありました。
中国福建省厦門(アモイ)周辺では魚介類をベースにした魚醤(ぎょしよう)をケチャップ、類語は各地にあったようです。
さて、「ケチャップ」といえば、「トマトケチャップ」を指すようになったのは、アメリカの「ハインツ」という会社が作ったトマトケチャップが、大ヒットしてからのことだと思われます。
A. 月花さんから
フィリピンなどでは、一般的に「バナナケチャップ」が食べられているそうですよ。デザートなどに用いるのではなく、おかずなど普通の食事の調味料として使われているそうです。
やっぱりすこし甘いそうですが……。
★麻生有美さん、杉野実さん、maroさん、いんべひろしさん、ひいろさん、ルキフグスさん、ぶちさん、井さん、723さんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
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