--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.357(2004.05.27)

Q. ゴッドハンターさんからの疑問

 トンネルを車で走っていて思った疑問です。
 トンネルて結構曲がっていますよね、最近、近くにできたトンネルはS字に
曲がっています。
トンネルの入り口と出口の位置さえ決まっていれば、後はまっすぐ掘ればいいのにという気がします。どうしてなのでしょう?
 まさか掘ってる最中にずれてきたので修正したなんてことはないと思いますけど……。


A. fukさんから

 理由はいくつか考えられます。

1.地上の土地を何らかの理由で買収できなかった(しなかった)場合、地下を地主に無断で掘るわけにはいきません。
 ただし、平成13年からは地下40m以下はこの限りではありません。

2.地下に既に地下鉄、道路、河川などがある場合は当然これを避けるために蛇行します。

 その他にもありそうですが、私の思いついたのはこれだけです
 現代は測定機器が進歩しているので、「掘っているうちに曲がっちゃった」ということはないでしょう。

A. ロッキー大輔さんから

 高速道路が曲がっているのは、運転者に注意を喚起させ,事故を未然に防ぐためではないでしょうか?
 トンネルではなく、高速道路自体はその考え方に基づいてつくられていますから、緩やかにカーブがかけられています。トンネルについても同様だと思います。

A. アンギラスさんから

 土木の専門家ではないので、推測になって申しわけありませんが、考えられる要素として、
「真っ直ぐに掘ると、不安定な地質、地下水の湧出等の不都合な地質のところを通るから」。
 また、これはあまりないでしょうが、
「地上の所有権のため、迂回せざるを得ない」。
 ただ、地下水を自然に流しだすため、真っ直ぐでも中央部が高く、入り口付近は低くなっています(地上のトンネルの場合、海底トンネルは除く)。
 もうひとつ、余分なことをいうなら、超長距離のトンネルの場合「地球の丸さ」に合わせて、それ以上に中央部を高くしておかないと、自然に地下水は流れ出してくれません。
 でも、通常トンネルは両方向から同時に掘り進めて行くらしいですが、それが途中でピタっと繋がることも不思議ですね。
 地中ではGPSも使えないだろうし、左右方向だけではなく、垂直方向も合わせないと段違いになるし。どうやって、両側から掘って合わせてるんでしょう?

A. いんべひろしさんから

 いちばん考えられるのは運転者の眠気防止ではないでしょうか?
 人間単調な刺激が長く続くと退屈して眠気を催したりするものです。居眠り運転の結果が……、ちょっとしゃれにならないですよね。
 そうならないように、わざと適当なカーブを入れて、適度な刺激を与えて、眠気を催さないようにしているように見受けられますが……。

A. picorinさんから

 長いトンネルは、ただ真っ直ぐ掘ればいいというものではありません。
 掘りやすい地質の部分を選んでいくことで、多少曲がったり遠回りしても結果的に早く掘れて安く上がります。
「破砕帯」と呼ばれる割れた岩石の多い部分、堅い岩盤、水脈など掘るのが困難な地質がいろいろあるそうです。完全に避けることができず横切らなければならないときは、浅い角度で長々とかけて横切るより、角度を付けて最短距離で横切れば楽です。
 ユーロトンネルも、掘りやすい地層を選んでいるので、地層の上下に合わせて登り下りしているそうです。

A. とりさんから

 道路の線形は、クルマからの見通しや運転のしやすさのために設計方法が決められています。たとえば、時速○○kmの道路は何m先の路面が見えないといけないとか、カーブは徐々にきつくなり徐々にゆるやかになる――というやつです。
 したがって、トンネルを作るときもトンネルの前後の道路の線形と合わせてルートを決めます。
 トンネルを作るようなところでは、道路がまっすぐに作れない場合が多く、前後の道路はカーブしており、トンネルもそのカーブに滑らかに繋がるような線形になるのです。

A. JESUSさんから

 単純に、入り口と出口の進入角が違うときにトンネル内部でカーブを作るということじゃないでしょうか。
 新規に道路を造るときにはトンネル内にカーブを作らないように前後の道路を造れますが、既存の道路同士をトンネルでつなぐ場合は、トンネル外だけでピッタリ直線を出すのはむずかしいことがあります。
 測量の技術はすばらしいもので、戦前のまだトンネルを手で掘っていた時代でも、トンネルを双方向から掘っていって、ほとんど狂いなく、ぶつかるくらいの精度があります。1cmの誤差もありません。

A. 千歳 緑さんから

 あくまで憶測の域を抜けませんが、参考になれば幸いです。
 トンネルを掘削するためには、当然2箇所以上の出入り口が必要になりますが、出入り口だけではなく、出入り口に接続する道路や線路なども当然必要になります。
 その道路・線路が、当該個所の出入り口に合わせてカーブさせることができるならば、トンネル内部が直線でも構わないでしょうけれど、トンネルを直線状に掘りたいがために、出入り口とそれに接続する道路・線路が鋭角的な急カーブを伴わなければならなくなる場合も往々にして起こりえます。したがって、トンネル内をカーブさせることで、それを緩和させる目的があるのではないかと思われます。
 また、複数の出入り口の標高差が極端に違う場合など、直線状にその点を結ぶとトンネル内が激しい急勾配になり、トンネル内を走行する自動車や列車の急激な速度低下・速度超過や、後者の場合だと、勾配を上ることができない・止まることができない、ということも考えられます。そのため、トンネル内をカーブさせて距離を稼ぐことで勾配を軽減するという手法を採っている個所もあるでしょう。

A. どんぶらこさんから

 土木の設計を行っている者として、正解が出ていないように思いましたので、改めてメールさせていただきます。
 道路トンネルの場合、一直線に掘ってしまうと、トンネル内を通行する車両は絶えず
出口を見たまま走ることになってしまいます。暗い坑内で外の光を見つめたまま逆光状態で運転することは安全確保の観点でも大変危険です。
 そのため、外の光が直接運転手に届かないような道路線形とすることが道路設計基準に決められています。
 ですから、高速道路のトンネルなどでは、途中は直線でも、出口付近だけカーブが付けられているはずです。(反対車線の道路線形との関係があるので入り口にもカーブが付きますが)
 加えて、坑内の照明も等間隔ではなく、入り口付近では内部の暗さに慣れさせるように明→暗の密度で配置されています。