--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.378(2004.08.24)

Q. BELLさんからの疑問

 ドアを開ける際に、鍵を入れて半回転させますが、右回りに鍵を回す場合と左回りに鍵を回す場合の2通りがあるのです。なぜどちらか一方に統一されていないのでしょうか? 統一されている方が感覚的に覚えやすいと思うのです
が……。
 実は、最近ドアが壊れ、新しいドアに付け替えたのですが、前が左回りに開けるタイプだったものが右回りに開けるタイプに変更になったもので、非常に違和感を覚えており、質問を差し上げました。


A. ともやさんから

 直接的な回答ではないですが、水道の蛇口レバーも業界内で統一がなく、水を出すのに上げるのか下げるのか2通りあったそうです。
 それが、阪神大震災の時に家具が倒れて蛇口レバーにのしかかり、下げ水出しタイプは水が出っぱなしになって困ったので、現在は上げ水出しタイプに統一されているみたいです。
 なので、ドアの場合も、単純に業界内で統一がとれていないだけじゃないんでしょうか。

A. アンギラスさんから

 鍵が統一されていない理由。それはズバリ防犯上の問題だと思います。
 第三者(泥棒)がピッキングなどで鍵を開けるとき、右か左かを迷わせるだけで時間を稼ぎ、破られるのを遅らせるためだと思います。どちらかに統一されていれば、泥棒も迷わずにピッキングにかかるでしょう。
 それに家人が中から鍵を閉めた場合、外から鍵を開けるとき自分が施錠・開錠するときとは反対に回さなければならないはずです。

A. Picorinoさんから

 一般論からの推論ですが……。
 一般に、機器は人間工学的に考えて設計されます。つまり、力が入れやすい、疲れにくいなど、使いやすいように、一目で分かる直感的に分かるなど分かりやすいように、類似のものは共通した原則を持つようになどです(もちろん作りやすくコストが低いようにも)。
 鍵の場合、ドアに右開き・左開きがあるので、全てを満足することができません。

・一般に「右回しは締める」という原則があります。
・一般に、ノブの下に鍵穴がある場合、鍵を右に回せば閂が右に動くと想定されます。

 ヒンジ(ちょうつがい)が左にあるドアなら両者が一致しますが、右にあるドアでは逆になります。
 同じようなものに、混合水栓があります。日本では、手前に引けば水が手前に、つまり出てくるように設計されていますが、欧米ではレバーを持ち上げるとプランジャー(ピストン様のバルブ)が抜けて水が出るイメージから、逆の動きになっています。
 要は、設計者が何を重視したかということですね。

A. バウさんから

 キーの回転が、左回しでロックと、右回しでロック、二つのケースがあるというお話でした。むかし外国旅行でそんな経験をしたことがあります。外国だからそうなのだろうと思っていましたが、そうでもないようですね。
 国内で経験したことがないので、サッシ関係の方を通して専門の方に聞いてもらいました。又聞きになるのではっきりしませんが書いてみます。
 実のところそんなケースは、「きっとピッキング対策に違いない、」と予想していたのですが、事はもっと単純で、「昔、そんな製品が作られていた」、というだけのことのようです。
 そんなタイプの鍵が残っていて、場合によってはその製品が今も用いられるということで、それ以上の格別の理由はないそうです。つまり回転の規格はないということでしょうか。
 一般的には右回しで施錠となり、開錠は左回しです。施錠と開錠それぞれ2回回して半回戻し、という念の入ったドイツ製のものもあります。これはちょっと高価です。ピッキングには有効でも、キーを無くすとスペアが簡単に作れなくて、そこが大きな問題となります。
 ご質問の反対回転キーはあまり一般的ではないので、きっとドロボーさんもとまどうと思います。その意味では有効かも知れません。ですから右回し開錠と、左回し開し錠を、2種類をつけておくとピッキングには効果があるかもしれません? 3つならもっと効果的だと思います。しかし、自分が帰ってきて、どっちに回して開けるといいかわからなくなって、中に入れなくなっては困ります。
 どんな錠でも、その道のプロなら開けてしまうそうです。ただ、開けるまでにかかる時間が問題で、手間のかかる錠のついた家にプロは入らない、ということだそうです。
 あまりちゃんとした答えになってませんが、調べられたのはこのあたりまででした。

バウさんは、設計のお仕事をされています。(星田)

ここで、ちょっと、豆知識を。
  最近、玄関ドアに2つの鍵が付いているものが増えてきました。出かける ときも、家にはいるときも、2ヶ所の鍵を開けないといけないので面倒です。
 面倒ですが、安全のためです。仕方ないですね。
 ところが、うっかり、2ヶ所のうち1ヶ所だけ鍵をかけて出かけてしまうことがあります。帰ってきて、いつものように2ヶ所の鍵を回してドアを開けようとします。開くわけがありません。1ヶ所は解錠しましたが、1ヶ所は施錠してしまったのです。
「あれ?」と思って、再度、2ヶ所の鍵を回します。当然、開きません。そのうちに、「そうだ、1ヶ所だけしか施錠しなかったんだ」と思い出します。しかし、何度もトライしているので、もう、どっちの鍵が施錠されているのかがわからないのです。――こんな経験ありませんか?
  こうなってしまったら、あわてても駄目です。落ち着いて、次のことを試しましょう。

 (1) Aの鍵を回して、ドアを開けてみる。
 (2) それでもドアが開かなければ、Bの鍵を回して、ドアを開けてみる。
 (3) それでもなおドアが開かなければ、再度Aの鍵を回して、ドアを開けてみる。

 3回やれば、そのうちに必ずドアは開くはずです。(星田)

Comment 凸ポンさんから

 本題の方はまったくわからなかったのですが、豆知識の方で。
 実はうちの玄関にも2つ鍵がついていて、ときどき片方しか鍵かけないで出かけていく不届き者が!(笑)
 そんなときは、まず、鍵を同じ方向に揃えてから回せば2回で開きます(最初から心がけていればいいんですが)。本題の方にも関連してますね。