Q. kappamanからの疑問
大きな地震が発生すると、それに伴い津波が発生することがありますね。この津波、普通の波と、津波どのように区別されるのでしょうか? 目で見て、判別できるのでしょうか??
もちろん、地震が発生した際に引き起こされるのが津波なんでしょう。大きければ区別も付くのかもしれません。しかし、
「○○地域で10cmの津波を観測」
などという場合、10cm程度の小さいものは普通の波とどう区別しているのでしょうか? 非常に疑問に思います。
★まず、普通の波と津波の「定義」。そして、両者の見分け方ですね。
これは、難問かな?(星田)
A. まいたけさんから
あさりよしとお氏のマンガ『サイエンス6』によりますと、普通の波と津波とでは以下の点に違いがあるようです。
・発生主要因 普通の波:風 津波:地震
・波長 普通の波:数十m 津波:数百km
波高だけで見分けるわけではないみたいですので、見た目の違いだけで判断するのはむずかしそうです。
津波警報が出たら絶対に海に近づかない方がいいですね。別に普通の波でも充分脅威にはなりますが……。
A. シャカリキさんから
津波とは、一言でいえば、「気象要因以外の原因により発生した波」となります。ですから、「地震→津波」ではなく、「海→津波」でもありません。過去には火山の噴火により湖で発生した津波もあります。
逆に、風や気圧、月や太陽からの引力、湾や海峡での振動により生じた波は津波とは呼びません。
津波の観測についてですが、10cm程度の津波は他の波と区別するのはむずかしく、目視ではほとんどわかりません。
ほとんどの津波は「検潮所」と呼ばれる海面の高さを測る観測施設で観測しています。ここでは普通の波のような早い海面変動ではなく、朝夕や津波のようなゆっくりとした海面の上下のみを計れるような工夫がしてあります。
また一部では超音波で海面の高さを計ったり、陸に上がった津波を観測するための圧力センサーや、海底にも圧力センサーを設置して津波の到来を観測する装置もあります。
A. ケイさんから
「津波」とは地震による海底の地形変化によって引き起こされるものをいいます。メカニズムとしては、海底が陥没すると、当然水面が下がります。そこへ向かって、周りから海水が押し寄せ、ぶつかり合い、跳ね返ります。これが「津波」です。
よって、津波とふつうの波との違いは、「地震が原因となっておきるかどうか」です。台風による高波などは「津波」とは呼びません。
A. かんとくさんから
津波と普通の波の違いですが、波の起こり方と周期が違います。
普通の波は海上の風によって起こる波で、周期は数秒〜十数秒くらい、1つの波の長さは数十〜数百mです。
津波は海中で地震がおきて瞬間的に海底が動いたため、水の塊が急に押し上げられたりすることによって起こるものが多いようです。周期が数百秒程度とものすごく長く、1つの波の長さも10km以上になるので、沖で見ても波とはわかりません。
岸に近づくと、地形によって波の高さが高くなってきて、ものすごい高さの波の、いわゆる「津波」になります。
A. 鰻田社会科雄さんから
津波は、「海底面が持ち上がる→海底面が下がる」を繰り返すことによって起こる波ですから、たとえば数キロメートルも厚みのある海の水全体が波打っている状態です。
風などで起こる普通の波は、海水面のごく表面で発生しているに過ぎない波です。
お風呂に喩えると、風呂に入っているとき、蛇口から水が一滴湯面に落ちれば、小さな波紋が広がります。これが普通の波。
一方、湯につかっている人が脚を大きく動かせば、それにつれて湯面は揺れ動きます。これが津波。
ですから、たとえ高さが5cmしかなかったとしても、普通の波と津波とではスケールが違い、持っているエネルギーも桁違いなのです。
直接の違いとしては、津波は、普通の波よりもはるかに波長(波の山と山の間隔)が長いことが特徴です。周期が数分から数十分、波長が数十キロから数百キロもあります。
津波の観測は、各港に検潮所というところがあり、ここで通常は超音波式潮位計又はフロート式検潮装置により潮位観測を行っています。ところが、観測範囲を超える波(津波)が発生した場合には、自動的に圧力式潮位計に切替わり、潮位・津波観測装置が働くのだそうです。
海の水全体の動きなので、海水の圧力の変化として捉えることができるわけです。ですから、海底でも津波を測定することはでき、海底津波計というものもあります。
A. ひいろさんから
津波の定義ですが、津波とは、地震もしくは火山噴火などの海底の地殻変動を原因として高い波が発生することです。ちなみに台風など風が原因で高い波が発生することは「高潮」と呼ばれます。
津波の高さは、普段の平均水位と比較してどれだけ高くなったかで測定します。津波の波長(波が最高位から次の最高位に戻ってくるまでの長さ)は、通常の波に比べてはるかに長く、10〜100キロメートルと言われています。そのため通常の波とは明確に区別できるそうです。沖合いで津波を感じないのは、この波長の長さのためです。
また津波が海岸で非常に高くなるのは、津波の進む速度が水深の深さに比例するため、先に水深が浅い海岸に到達して速度が遅くなった波の上に、速度がより速い後続の波が次々と追いついて重なってしまうからだそうです。
★らん★さんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
|