--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.410(2005.01.18)

Q. フルフルさんからの疑問

「一昨日来やがれ!」って何となく使っているのですが、正確な意味となぜ「一昨日」なのか教えてください。

意味は、いいでしょう。「もう来るな」ということですから。「昨日」ではなくて、なぜ、「一昨日」なのか? 知りたいです。昨日が、締め切りだったのかな?
 松任谷由実は、『昨晩お会いしましょう』と言っています。(星田)


A. アンギラスさんから

 個人的な意見として、「おととい」という音が持っている「語感」と「リズム感」からだと思います。
「お」も「と」も発声するときパッと息を吐き出し、リズム感も「タ・タ・タン!」と「来やがれ」という言葉に繋げても「歯切れよさ」「威勢のよさ」が損なわれないからだと思います。
「昨日」では話すとき「きのー」と間延びした感じで「来やがれ!」に繋げたとき、「間が抜けた」感じがするからだと思います。

A. Maverickさんから

 昨日、一昨日、昔の事など、過ぎたことを言ってる人に向かって言うことと聞きました。
 また、「明後日の方向いてんじゃねぇ」という言葉は、まだ来ぬ先の話をしても仕方がないという意味だと聞いてます。

A. ufufuさんから

「一昨日来やがれ」という質問でしたが、「いっさくじつ」なんてむずかしくなく「おととい」とやさしくつかいます。これは江戸っ児の言葉ですから、正しくはこんな使い方です。
「なにいってやんでえぃ、このおおばかやろう、つらぁ洗って、おとついきやぁれ」(「知って合点江戸ことば」より)
 この中で「つらぁ」とは顔のことです。この中で「おとつい」と使われていますが、これは昨日でも昨年でも構わないのですが、言葉の弾みというものがあって、やはり「おとつい」でなくては調子がとれないでしょう。
「わかりゃぁがったか、このタコ」
 失礼致しやした。

A. チーフンさんから

 この「一昨日来い」という言葉は、「もう二度と絶対に来るな」という強い意味を持つ人を罵る言葉です。ゆえに、「一昨日」でなければならない理由があります。
 この言葉は慣用句ですが、発祥の由来ははっきりしていないそうです。ですが、「昨日では?」という疑問に対しては説明がつきます。
「昨日」という言葉は時間的に1日前という意味の他に、「近い過去」を表す言葉です。この語句が使われている慣用句を見ると、

「昨日(や)今日」……ごく最近。つい近ごろ。
「昨日の花は今日の夢」……人の栄枯盛衰の移りやすくはかないことのたとえ
「昨日の淵は今日の瀬」……昨日まで深い淵であった所が今日は浅い瀬になっている。世の中の移り変わりが激しく無常であることのたとえ。
「昨日は人の身今日は我(が)身」……同じ運命が、昨日は他人の身に今日は自分の身にふりかかってくること。災難がいつ自分の身にふりかかってくるかわからないこと。

という具合に、「昨日」という言葉を使った慣用句は、現在の自分との関連を表す意味で使われている場合もあるのです。
 ところが、「二度と来るな」の意味ですから、自分との関連を断絶させる必要があります。ですから「昨日来るな」ではまずいわけです。

A. 音橋彼哉さんから

「おととい」とは元は「をとつひ」で、「遠い日」を表すことばです。
 ですから「一昨日来やがれ」は、「遠い日に来い=来るな」という意味だと
思います。

A. レガシーさんから

「おととい」は、西日本方面で使う「おとつい」と同義です。旧仮名遣いでは
「をとつひ」と書きます。
「をと」は「遠い」、
「つ」は格助詞、
「ひ」は「日」、
つまり「遠い日」。
「おととい来やがれ」は「遠い日に来い」。要するに「ずーっと来るな」って
こと。「2日前に来い」ではありません――と思っていたのですが……。

菊池さんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。