--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.421(2005.03.01)

Q. ピチピチソーハッピーさんからの疑問

 電話番号市外局番の桁数変更についての疑問です。
 電話番号の市外局番の桁数が変更される場合があります。たとえば、
   0123−45−6789
というように区切られていた番号が
   012−345−6789
と変更になる場合があります。
 実際にかける番号は、「0123456789」と何も変わっていないように思うのですが、どのような理由からこのような変更があるのでしょうか。

その他、電話番号の仕組みについて教えてください。(星田)


A. マイケル23さんから

 確かに「0123-45-6789」も「012-345-6789」は、市外からかける場合の手間は変わりません。
 しかしその市内に住んでいる人々にとっては、今まで「45-6789」だった電話番号が「345-6789」に変更され、1桁増えるわけです。つまりその市内の加入者が増加傾向にあり、将来的に6桁の電話番号ではパンクすると思われたときに、市外局番を1桁削って7桁の電話番号にするのではないでしょうか。
 東京、大阪が03、06で残りが8桁もあるのに対し、人口のすくない地方ではいまだに「01234-5-6789」という形の電話番号があることからも分かるとおもいます。

A. Julianさんから

 結論から言いますと、市内局番が2けたでは、田舎っぽく見られるから、というのが地元の本音でしょう。
 私自身、地方議会の取材で、この議題がこうした理由で可決された経緯をいくつか目撃しています。ここ数年で数え切れないほどの自治体の市外局番が4桁たから3桁に移行している背景には、こうした経緯もあるはずです。千葉県では一挙に2桁にした地域もあります。
 一方、NTTとしては、市内局番が3桁に増えれば、増加するデジタル回線に対応しやすくなります。さらに、市内通話で架けられる範囲が大幅に広がる点も、NTTには有利に働きます。
 不思議に思われるかも知れませんが、電話というのは架けられる範囲が広がると、基本料金が高くなります(詳細はNTTにお聞きください)。
 このような利害が一致して、「0123−45−6789」は「012−345−6789」になるのです。
 ただ、同じ市内局番でも、例外的に市外局番を回さないと通話できない地域もありますので、ご注意を!
 また、それまでの短縮ダイヤルが使えなくなったり、語呂合わせで局番を入手していた企業などからは苦情もあるそうです。

A. ひいろさんから

 電話番号の構造ですが、これは以下の総務省のサイトで説明されています。
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/top/tel_number/q_and_a-2001aug.html#q2

 まず国内プレフィックスと呼ばれるゼロ1桁が先頭に付加されます。これは国内通話であるという情報です。
 その後に市外局番+市内局番で5桁の数字が付加されます(例外は東京23区と大阪市の6桁)。ここで興味深いのは、たとえば東京23区の市外局番は"03"ではなく、正式には"3"だということですね。
 最後に加入者番号4桁が付加されて、合計10桁が電話番号の構造になります。
 次になぜ、市外局番、市内局番の桁数を変更するのかというとその理由は、電話番号が足りなくなったからです。
 上記の構造でもお分かりのように、電話番号の桁数が固定なので、どうしても割り当てられる数に限りがあります。そのため、対処としては電話番号の構造を変更するしかありません。そしてその方法として、市外局番を1桁少なくして、市内局番を1桁増やす方法が取られます。
 どうしてこのようにするかというと、たとえば市内局番が2桁の場合、計算上、"00"〜"99"の100個の市内局番にそれぞれ"0000"〜"9999"の1万個の加入者番号が付きますので、これだけで100万個の電話番号が作れます。
 市内局番が3桁になれば、市内局番が100個から1000個に増えるので、単純計算で電話番号が10倍になります。
 普通で考えると1つの市外局番につき100万回線もあれば、十分に電話番号が足りるように思えますが、実は足りなくなる最大の原因は企業のダイヤルイン回線です。いわゆる直通電話というやつですね。
 これは電話をかけると直接企業の部署や担当者につながるという電話ですが、企業の内部では実は複数の電話番号が使用されています。
 1つの電話番号に電話をかけると、ダイヤルイン側では事前に確保してある電話番号の中から、今使用されていない電話番号に内部的に変更して繋ぎます。こうすることで、たとえば事前に10回線を確保しておくと、同時に10人までは通話中にならずに電話が繋がるというわけです。このために見た目以上に電話番号が必要となるのです。
 また市外局番、市内局番が変更になった際、すでに電話に加入している人にとっては特に変化はありません。強いてあげれば、電話番号の"−"を入れる位置が変わるくらいです。変わるのは、これから新たに取得出来る電話番号の数が劇的に増えるということです。
 ただ例外として、かつて東京23区の市内局番が4桁になった際に、市内局番の先頭に"3"を無条件に付加して桁数を増やしたということもありました。このときは電話番号そのものが変わってしまうという事態もおこりました。

A. でんわまにあさんから

 結論から書くと、「使える市内局番を増やすため」です。
 では、なぜ市内局番を増やさなければならないかと言うと、ここ数年で市内局番の需要が増えたためです。原因は、ISDN回線の増加、ダイヤルイン回線の増加、そして、NTT以外の電話会社の参入です。
 特に、市内局番は電話会社ごとに割り当てられるため、電話会社の参入が増えると、市内局番の需要が増えます。
 また、市内局番は必ず2〜9の数字で始まらなければなりません。0,1から始まる数字は市内局番として使えません。なぜなら、市内通話は市外局番を省略でき、市内通話のつもりで0または1で始まる番号をダイヤルすると、市内通話とならず、次の意味になるためです。
・0から始まる番号……市外通話の識別番号(国内プレフィックスと言う)
 電話会社識別(00XY)、携帯電話(080,090)等への接続。
・1から始まる番号……特殊番号(110や119)に接続。

A. Jun Penskeさんから

 市内局番がたくさん使えるからです。
 市内局番の先頭は2〜9しか使えません。0で始まる番号は市外局番、1で始まる番号は警察の110、消防&救急の119などの特殊番号と混同してしまうからです。
 したがって、区切りを変更して「0123-xx-yyyy」から「012-3xx-yyyy」のように市内局番が2桁から3桁になった場合、

  市内局番2桁……20〜99の80通り
      3桁……300〜399の100通り

となります。
 もっとも、区切り変更で増えても従来の1.25倍になるだけですが……。本当にそれで足りるのかなぁ?

A. いんべひろしさんから

 変わらないように思うのは、市外局番からかけている場合で、市内局番だと変わっています。
 たとえば、「0123-45-6789」の場合、同一市外局内だと「45-6789」ですが、「012-345-6789」だと、「345-6789」に変わります。
 これは早い話、市内局番がパンク状態になりそうだということで、1桁ずらしてそれを回避しようとしているわけです。
 市内局番が2桁の場合、市内局番として使えるのは20〜99の80個。これにそれぞれ1万個(0000〜9999)の加入者番号が付きますので、80万回線割り当てができます。
 なぜ、市内局番に01〜19は、ないのかって?
 最初が0と言うのは、「市内通話ではない番号だよ」と言う意味で、最初が1というのは「緊急番号(110番とか119番とか)」と言う意味になるので市内局番には使えないのです。
 さて、80万回線使い切りそうになりました、どうする? と言うときに、市外局番の末尾をずらせば……、上記の例だと、市内局番300〜319の20万回線が余分に使えるようになる、というわけです。
 こうすれば、市外からかける人は、今までと同様の電話番号でかけられるし、市内の人も今までの番号の前に「3」をつければいいんだな、で済むので覚えやすい、と。
 とはいっても、そう簡単にいかないケースもあって、それが市外局番が0とか1で終わる場合。先述のとおり、0か1で始まる市内局番は「反則」ですから、空いている番号に置き換える

  0720-XX → 072-8XX
  ※うまい具合に0728という市外局番が空いていた場合

とか、2桁ずらす

  0471-XX → 04-71XX

 千葉市の市内局番が「0472→043」と変わったことで空いたから、「0471-XX→047-2XX」となると思っていたら、上記のような裏技も使われました。
 川崎市の市内局番3桁化のときはとりあえず、旧市内局番の下1桁をダブらせた、というのもあったけど、これもまぁ、裏技の部類ですかねぇ……。

A. MMPAPAさんから

 このような処置は、そこの市外局番の電話番号が電話需要の増加によって新しく割り当てることがむずかしくなってきたときに行ないます。
 厳密には、電話番号というより市内局番の追加のために行ないます。
 まず、電話番号では0と1は特殊な用途のため、市内局番の先頭には来ません。ここがミソです。
 お尋ねのケースでは、市外局番0123だと、市内局番の先頭が0と1の局番が設定できませんが、市外局番を012としてしまうと市内局番の先頭が無条件に3となるので、300〜309、310〜319の市内局番が使えるようになり、電話番号に空きができ来ます。
 こういった市外局番や市内局番、携帯の4桁目から7桁目までの番号は以前はNTTが管理していましたが、NTT民営化に伴い、総務省情報通信政策局に移管されています。同局のHPで電話番号の形態や、どの通信業者にどの番号が割り振られているかが確認できます。そちらを参照されるとよいかと思います。また、このような市外局番の今後の変更予定なども載っています。
 
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/top/tel_number/index.html

kuDさん、ともひろさん、あんちんさん、つかささん、ともやさん、たっちゅ♪さん、BELLさん、ゆきおさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。