--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.434(2005.04.26)

Q. ちわわさんからの疑問

 洗濯してます。
 子どものどろんこの汚れがきれいに取れると、晴れ晴れした気持ちになります。その場合、もちろん、
どろんこや汚れは、衣類を放れて水の中にあるはずなのですが、それらが再び衣類にくっつかないのでしょうか?
 上手に書けませんが、疑問です。
 ある程度、再び衣類にくっついても、すすぎのときにとれてしまっているのでしょうか?

もしかしたら、石鹸の性質と関係があるのかもしれません。(星田)


A. 麻生有美さんから

 石鹸の作り方が判ると判ると思いますが、石鹸は、脂と、乳化材とでできています。その脂分の所に汚れがくっ付いて、乳化材によって、水の中に溶け出すことで、汚れを落としているわけです。
 したがって一旦落ちた汚れは、脂と乳化剤に包まれて、再び繊維に付きにくくなるのです。
 また、飽和しちゃうと汚れも落ちにくくなるので、洗剤を増やせば汚れが落ち易くなるということもないのです。

A. 異邦人さんから

 一般的に言って、再定着はありません。
 石鹸(合成石鹸を含む)は、科学的には親水基と親油基が複合してできています。
 脂汚れなどの附着した布などを水に溶かした石鹸で洗うと、脂汚れを石鹸の親油基が取り囲むようにして基布から浮かせます。
 水で濯ぐことにより汚れを含んだ石鹸液を洗い流しますので、元に戻らないのです。
 これらのことから、単純な泥汚れなどでは石鹸を使わずに水洗いでも汚れは落とせますが、泥汚れには脂も混じっているのが通例ですから、石鹸を使って洗濯しています。
 また、本題に戻りますが、再定着(汚れが再び着いてしまうこと)をさせないために、洗濯する場合には石鹸をよく洗い流さなければいけません。そのためには洗濯機を使う場合、石鹸で洗濯したら、一旦脱水を掛け、その後に充分に濯ぎをして石鹸分を洗い流します。
 全自動洗濯機などはそれをしてくれていますね。2槽式洗濯機などで面倒だからといって洗濯後に絞らずにそのまま水を入れて濯ぎをする人がいますが、水の無駄である上に、汚れの再定着を引起こす恐れが多分にあります。

A. 杉野実さんから

 石鹸の分子には、油にとけやすい部分(疎水基)と、水にとけやすい部分(親水基)があります。
 油性よごれのまわりには疎水基が集まりますが、疎水基の反対がわに親水基があるので、結果的によごれの表面は親水基でおおわれ、したがって、「油性よごれを石鹸分子がとりかこんでできた」微粒子が水中に分散します。
 水中ではよごれは石鹸でおおわれているため、ふたたび衣類をよごすことはありません。

A. glucoseさんから

 みなさん脂汚れに関してのみ記載されていますが、汚れの中には脂以外にも、水溶性の汚れや、ホコリや髪の毛のような不溶性の汚れ、タンパク質などもあります。
 水溶性の汚れは、すすぎのときにも流れるので心配はいりませんが、やはりホコリのような不溶性の汚れは物理的に再付着の可能性は否定できません。確率論からすると衣類から落ちたときに水の中のホコリなどがない方が再付着の可能性は落ちますので、ホコリ取りのネットを取り付けるのが手軽な方法だと思います。
 タンパク質の場合、界面活性剤だけでは力不足でやはり酵素入りの洗剤が有効です。この場合完全ではありませんが、タンパク質は酵素によって分解されるので再付着の可能性はほとんどありません。
 洗濯のコツは、洗剤メーカーのホームページにいろいろ掲載されているので一度見てみてはいかがでしょうか。