Q. childさんからの疑問
最近気が付きました。UCCの「無糖BLACK」の900mlのペットボトルなのですが、よく見るとキャップの先端から3mmくらいのところに、4ヶ所切り目が入っています。自分だけかと思ったら、違う店で買った別の人の同じ商品にも入ってました。
これは何のための切り目なのでしょうか。内側まで貫通しています。
★すいません。この疑問は、4年も前にいただいていたものだったのですが、私がそのキャップを確認してから……と思っているうちに、こんなに時間が経ってしまいました。
さて、キャップの切り目ですが、他のペットボトルのキャップにも見られます。さて、この目的は?(星田)
A. picorinoさんから
推測ですが、一種の「ヒューズ」だと思います。
つまり、ここに切れ目を入れておくことで、ボトル内部圧力が高くなりすぎたとき、ここが切れて圧力が開放されるのです。
ボトル内容物は、長期間放置されるとごく微量混入していた雑菌により腐敗あるいは発酵することがあり、内部圧力が高くなります。また、高温の環境、たとえば、夏に車のダッシュボード上に置いておいたりしても、高圧となります。
何も対策がないボトルでは、破裂するときにボトルの破片が飛散するなどの危険が大きくなりますが、比較的低い圧力で栓が切れるように設定されていると、危険性がなくなります。一種の安全装置です。
この種の装置はいろいろな分野に見られます。自動車のハンドルは、衝突時に人がぶつかると軸がつぶれて縮み、人を守ります。
様々な回転動力伝達部分には一箇所軸の細い部分(シアーポイント)を作ってあり、異常な負荷がかかると切り離されるようになっているものがたくさんあります。
A. KS奇跡さんから
あれは、「空気穴」なのだと思います。
キャップが完全に一体になっていると、中身が冷える等で圧力が下がったときに、(貼りつく形になってしまうので)非常に開けにくくなってしまいます。 キャップをこういう構造にすると、フタは回せるので(内圧が下がってキャップ内のパッキンが貼りついていたとしても)、容易に開栓できる……ということなのだと思います。
A. きくちゃんから
キャップ側面の切れ込みは「ベントホール」といい、4箇所カットされています。
ベントホールは、充填する液体がキャップの中の隙間に残ってしまうことがあり、これを洗浄するためにあります。熱を加えるとカットが広がり、その状態で洗浄したあと、乾燥させて温度が下がれば再び縮まって目立たなくなるという仕組みです。
たまたま取引のあるメーカーがキャップを作っていたので、問い合わせることができました。
A. hideさんから
キャップに切り目があるのは、飲み口部分の殺菌消毒を行うためだそうです。
ペットボトルに中身を充填し、キャップを完全装着後、熱湯(蒸気?)にて飲み口だけを殺菌消毒する……という工程を踏んで行くそうです。
もし、キャップに切り目がないと、熱湯(蒸気?)が飲み口まで到達せず、殺菌消毒が完全に行われないからです。
A. Mr.Qさんから
これは、キャップとボトルの間に挟まった飲み物を、洗浄するための穴です。
ペットボトルに飲料を詰める場合、当然ながら飲料を充填した後に、キャップを閉めます。このとき、キャップとボトルの間にわずかに飲料が残るのですが、放っておくとカビたりして衛生上、よろしくありません。
そこで、充填完了後、ボトルを洗浄するのですが、このとき、水がこの穴を通ってキャップの内側に入り込み、キャップとボトルの間に残った飲料を洗い流すのです。
こんな小さな穴ですが、毛細管現象により、水はキャップの内側に浸透します。もちろん、ボトルはキャップで完全に密閉されているので、洗浄水がボトルの中にはいることはありません。
A. KAZさんから
この切れ目は「洗浄用スリット」といって、キャップの内部を洗い流すためのものです。
ボトルに飲料を充填するとき、中に空気がなるべく入らないようにフタをすると、飲料が口からあふれてしまうことがあります。そのまま放置すると、ボトルのノズル部分に飲料が付着しカビの原因になったりフタが開けにくくなったりします。
そこで、切れ目を入れたフタを用いて、飲料充填後に半分閉め、ボトルにシャワーをかける作業を行います。すると、切れ目から水がキャップとボトルの口のすき間に浸入し、中の付着した飲料を洗い流してくれるのです。細い切れ目ですが、毛細管現象によってちゃんと入り込んでくれます。ボトルの口はすでに密封してあるので、水が中に入り込むことはなく、キャップ下部から流れ落ちます。
ちなみに、付着してもカビなどの心配がないミネラルウオーターや、中身がこぼれない充填方法を用いている設備では、切れ目がないフタを使っているとか。
★じんさん、麻生有美さん、とんとんさん、菊千代さん、ポポンさん、こみゃんさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
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