Q. よっこさんからの疑問
めったに見かけませんが、新聞紙上等で「新種の昆虫を発見!」などといった記事を見つけることがあります。昆虫だけでなく、鳥だったり、花だったり、いろいろありますが……。
よくわからないのが、「どれくらい違っていたら新種なのか?」ってことです。この世の中、新種が発見されたとはいえ、すでに知られている近い種があると思うのです。一体、どこがどれくらい違えば、「新種」なのでしょうか?
漠然とした疑問ですが、よろしくおねがいします。
★セントバーナードとドーベルマンは、同種、異種?(星田)
A. ポポンさんから
新種の定義、生物学上では、あいまいなままのようです。
個人的な予想・考えで言えば、新種とは、
「今までに発見されていない形態、耐性などの特徴を持ち、且つある程度繁殖している種」
という感じでしょうか。
突然変異によって、今までに発見されていない形態、耐性などの特徴を持つことはあっても、個体数が極端に少なくては「種」とまでは言えなさそうですから。
A. しげ3さんから
現在すでに分類されている生物は、何門、何網、何目、何科(その中にも分類はありますが)というような形に分類されています。
その分類は、大雑把に言うと、相互に交配できる自然個体群のグループを基準に分けてあります。(雄、雌は同性では交配できませんが、相互にはできるのでグループとなります)
つまり、自然の状況で、既存分類されているグループと子孫を残すことができない種類が新種ということです。
A. Takanoさんから
生物を分類するとき、
界(かい)、門(もん)、綱(こう)、目(もく)、
科(か)、属(ぞく)、種(しゅ)
この様に分けていきます。
たとえば人間なら、
動物界、脊椎動物門、哺乳網、霊長目、ヒト科、ヒト属、ヒト
と分類します(厳密にはもう少し詳しく分類しますがここでは省略)。
最後の「ヒト」というのが種名です。種名というのは分類の最小単位(これも厳密には違う)で、古来は外観によってかなり曖昧に分類されてきました。
しかし現代では一般に同地域に分布する生物集団が自然条件下で交配し、子孫を残すならば、それは同一の種とみなします。
つまり遺伝子の交換が可能で、かつその子ども達にも繁殖能力があることが種の条件になっています(これも例外あります)。
ロバとウマを掛け合わせるとラバという動物ができますが、これはラバに生殖能力が無いので種とはみなされません。
質問に「一体、どこがどれくらい違えば、「新種」なのでしょうか?とありますが、ここに解答するならば
「遺伝子が交配できないくらい違えば」
となるでしょうか。
また、星田さんの質問の「セントバーナードとドーベルマンは同種、異種?」に解答するならば、「同種」であると解答します。セントバーナードとドーベルマンは人間が作り出した「品種」であります。分かりやすく言うなら、お米(イネ)の「コシヒカリ」「アキタコマチ」「ササニシキ」と言った感じでしょうか。
品種は人間が便宜的に付けた名前です。生物分類はそれだけで学問になっちゃう位複雑なので説明が難しいです。
★麻生有美さんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
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