Q. こまつさんからの疑問
私の大好きな映画の一つに『ショーシャンクの空に』があります。先日、久しぶりにDVDでその映画を見たのですが、そのとき初めて英語のタイトルを知りました。
『THE
SHAWSHANK REDEMPTION』
私は「REDEMPTION」という単語を知りませんでした。調べてみましたが、「空」なんて意味はどこにもありません。「罪のあがない」だとか「救済」などという意味がありました。そんな意味を並べるより、『ショーシャンクの空に』とした方が味があるなぁと感じました。
また、有名な『ダイハード』、英語で書くと『DIE
HARD』です。「一生懸命死ぬ」が転じて、「なかなか死なない」という意味だろうと思うのですが、これを敢えて日本語にせず、「ダイハード」とした感覚、なかなかよいと思うのです。
もちろん、そのタイトルはうまくないだろうとツッコミを入れたくなるような場合もあります。しかし、映画のヒットを狙ってのことでしょう、たいていの場合は、それなりにうまいタイトルが付けられています。
日本で公開される洋画のタイトルが決まっていく経緯をどなたか教えていただけませんか?
★トム・クルーズの『宇宙戦争』の原題は、『WAR
OF THE WORLD』です。内容は見ていないのでコメントできませんが、タイトルとしては、どうかなぁと思ってます。
私も『ショーシャンクの空に』は、大好きです。星田直彦がお薦めする映画ベスト10に入っています。(星田)
A. きぬりんさんから
たしか、日本の上映権(配給会社)を獲得した会社が勝手に決めていたような……。『ランボー』(シルベスタ・スタローン主演)は日本の公開名で評判がよかったから、2では本タイトルになったというエピソードを聞いたことがあります。
A. Julianさんから
映画評論家の水野晴郎さんがTVで話していましたが、邦題は日本国内の配給会社の宣伝部員が考えるそうです。
ところが、最近は、プロモーションフィルムが届いてから封切りまで時間が極端に短くなっているため、名訳を編み出す時間がなく、原題そのままで公開に踏み切ることが少なくないそうです。
A. こじまさんから
洋画のタイトルが決まる過程はいろいろありますが、一般には国内の配給会社がプロモート会議において決めるようです。
これは配給会社の専権事項で、制作会社が口を挟めるものではありません。いくつかの候補を決めます。その中から他社の権利を冒していないか、語呂のよさ、情報誌に掲載するときのおさまりの良さなどを考慮します。
しかし、ヒットすればよいのですが、ヒットしない場合には「タイトルが悪い」と突っ込まれることがあるので、最近は英文のままというタイトルが増えています。その中で「ショーシャンクの空に」は近年の名訳だと思います。
逆に宣伝費をかけられないミニシアター系のマニアックな映画は、日本語訳の完成度が映画の雰囲気を伝えるのに重要な宣伝要素となるため、ポスターのインパクトや口コミを狙ってコピーライターや感性の高い芸能人、アーチストに依頼することも多いようです。
たとえば『THE WELL』の『女と女と井戸の中』などは見事に「宣伝係」の役を果たしていると思います。
★麻生有美さん、復活!藍色狸さんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
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