--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.500(2006.02.03)

Q. みんやさんからの疑問

 高速道路などで起きる自然渋滞。原因としては、何があるのでしょうか?
 いちばん先頭の車がチンタラ走ってるんでしょうかねぇ。

記念すべき、500番目の「素朴な疑問」です。
 よく聞く「素朴な疑問」ですが、みなさんの答えを募ります。(星田)


A. ボブさんから

 事故の場合もあるでしょうが、料金所の影響も大きいでしょう。
「待ち行列理論」という情報系の(?)数学の(?)理論で説明されることが多いようです。
 客(自動車)がサービス(料金支払い)を受けるためにランダムにやってきて行列(渋滞)を作ったときに、平均で何人並ぶことになるかっていう理論で
す。

   一定時間あたりにやってくる車の数>その間にさばける車の数

 上記の場合、渋滞が起こるのは当然ですが、

   一定時間あたりにやってくる車の数<その間にさばける車の数

の場合でも、やってくる車の間隔にばらつきがあると渋滞が起こってしまうら
しいです。詳しくは説明できませんが……。

A. 工場長さんから

 道路の自然渋滞の原因についてですが、いちばん起こりやすいのが「ボトルネック」と呼ばれる場所です。
 下り坂が上り坂に変わる場所、カーブやトンネルの入り口、合流区間など。運転手が意識していないと減速してしまう場所をいいます。
 交通量が多いときに減速すると後続車両がブレーキを踏み、さらに後ろがブレーキを……、となります。これが交通量が緩和するまで続くので、結局渋滞になります。
 東名高速の下り大和トンネル付近もこれが原因です。

A. ざ〜さんから

 名神高速道路の日常的な渋滞の原因として、以前は天王山トンネルの天井の低さが指摘されていました。運転席の位置が高いトラック運転手の90%が、トンネルに進入する瞬間、そのトンネルの威圧感に反応して無意識にブレーキペダルに触れるそうです。速度は落ちないのですが、そのブレーキランプに後続が次々と反応してすこしずつブレーキを踏むために、最後尾がストップするのだそうです。今は改善されました。
 JAFのHPに渋滞の先頭に関する解答がありましたよ。

A. ごまさばさんから

 道路の自然渋滞ですが、たとえばある車Aが何かに気を取られて、ちょっとブレーキを踏んだ場合を考えてください。
 車Aのブレーキランプが0.5秒光ったとします。その後ろの車Bはそれを見てとっさにブレーキを踏みます。Bは0.5秒よりも長い時間ブレーキを踏むか、Aよりも強く減速します。
 さらにBの後ろの車Cも、同じ動作を行い、後になればなるほど、ブレーキランプが点灯する時間が長くなるか、減速が大きくなります。
 すると、ある台数になったところで、完全に止まってしまうという現象が自然渋滞の正体です。
 数年前にテレビでこの実験をしていたのを思い出しました。
 ドライバーには何の実験なのかを知らせず、テストコースで、数十台の車を一定間隔を保ったまま、時速60km(だったと思います)で走らせていました。そして、そのコースを何周か回ったときに、先頭の車が通過する直前にボールを転がしました。するとその先頭の車は一瞬ブレーキを踏んでしまい、後続の車も反射的にブレーキを踏んで、20数台目で完全にストップしていました。
 これは、一見して分かりにくい上り坂でも発生します。
 上り坂では、アクセルを踏む力が一定であった場合、スピードが減少するために起こるようです。私は、高速道路での上り坂の場合、スピードメーターを見て、速度を一定に保つように心掛けています。
 その他トンネルの入口付近や、カーブの手前でも同様です。
 お盆や正月に、高速道路の渋滞情報がありますが、いつも同じ場所を言っていますね、あれは、上り坂やトンネルがある場所が多いようです。

A. kuDさんから

 原因は一言で言うと「車両の減速」です。
 理由はいろいろあると思いますが、いちばんよくあるパターンは

・トンネルに入った瞬間狭く感じて(?)、アクセルを緩める等でスピードが5km/h程度落ちる(とする)。
 後続の車は(気づくのが1秒以上遅れるので)10km/h程度落とす必要がある。その後続は15km/h程度……と続き、最終的には停止せざるをえない車が出てくる。

 というパターン。または、トンネルを出るときに眩しくて見づらくて速度が落ちてしまうパターン。よくトンネル手前で渋滞が発生してて、トンネル出たら解消してたというのは、これが原因です。

・緩やかな上り坂の開始点
 ここでも発生します。平坦な場所を一定速で走ってたけど、上り坂になって速度がちょっと落ちた。以降はトンネルの場合と同じ。
 その他、速度が落ちる要因としては、

・運転手が景色に気を取られた。
・対向車線の事故に気を取られた(自車線は事故ってないのに渋滞しているのはこれが原因)
・車内の何かが気になった。(オーディオを触ったとか、モノを落としたとか)
・合流、車線変更

等があります。
 渋滞が起きるためには、上記減速車のほか、一定数の車両が一定のスピードで巡航している必要があります。特に減速してしまった車両の後続車の車間距離も要因の1つです。自然渋滞を起こさないためにも、(速度が落ちないように)一定速で、車間距離を取って走ることを心がけましょう。

A. ポポンさんから

 自然渋滞が起こるのは「車間距離」「カーブ」「坂」「景色」の4つの原因が考えられます。

1.車間距離
 あまり車間距離をとらないでいると、前方の車の速度がすこし落ちただけでブレーキを踏む → その後ろもブレーキを踏む…… の繰り返しで段々と後方では速度が落ちてきて、最終的に渋滞になってしまうのです。

2.カーブ
 カーブに入るとどうしても自然とスピードが落ちます。後ろの車も、その後ろの車も自然にスピードが落ちます。するといつのまにか自然にスピードが落ちるのではなく、故意に落とさなければ前の車にぶつかるほど、詰まってきてしまうのです。
 おそらく、スピードが落ちたのにあまり気づかず、アクセルを踏み込む(カーブ前のスピードに戻す)のが遅れ、それが積み重なって、後ろの車が詰まってくるような感じだと思います。

3.坂
 これも、「カーブ」の場合と同じで、アクセルを踏み込むのが遅くなることが積み重なって、段々と渋滞してくるものと思われます。
 また、坂でなく「坂の手前」でブレーキを踏んでしまうこともあるようです。実際走っているのは平坦なのに、向こうに上り坂があると、今走っているのが下り坂だと錯覚してしまい、ブレーキを踏むこともあります。

4.景色
 富士山、海などの景色がいいところでは、よそ見運転による事故も多いのですが、やはり速度が落ちる場合があるようです。そうするとやはり、そのわずかな速度低下が積み重なって渋滞になるということがあります。
 場所によっては防音もあるんでしょうが、壁を立てて、高くして外が見えないようにしているところもあります。

A. HolyBrownieさんから

 たとえば、時速50km/hの道路を等間隔(車間)で走っている50台の車があるとします。先頭の車が、49km/hになったのに気付いて、スピードを1km/h遅くしました(もしくは歩道を人が歩いていたので、安全のために速度を落としたでもかまいません)。もちろん、後続の車との車間距離が縮むことになりますので、後の車も速度を落とします。
 この時、後の車は1km/h落とすだけでは短くなった車間距離を元に戻せないので、さらに1km/hプラスして2km/h落とそうとします。次の3台目は……、3km/h落とすことになりますよね。それが続いていって50台目はどうなるでしょう? 時速50km/hで走っていたのが、50km/h落とすのですから……、止まります。50台目を運転している人にとってはここで「渋滞に巻き込まれた」となるわけです。
 道路というものは、渋滞を起こさずに通れる台数というのがあります。これは、法定速度で充分な車間距離をとった状態で、上のような多少の速度変化があっても車間の余裕で通行に影響を及ぼさない台数です。
 それに対して、通れる台数以上の車がその道に集まったら、上のようなことが簡単に起こって、渋滞を引き起こします。これが「自然渋滞」といわれるものです。
 ちなみに高速道路の自然渋滞は「○○PA(SA・ジャンクション)を先頭に」とか「××トンネル(坂)を先頭に」といわれることが多々あります。それはどこも、高速道路の中で一時的に速度が落ちる場所なんです。パーキングやサービスエリアに入ろうとする車は、速度を落とすのでわかりやすいでしょう。
 トンネルは入るときの闇や出るときの光によって、目が慣れる間の危険回避のため速度を落としてしまうので上の現象が起こります。
 坂の場合は2種類・上りの場合は同じ速度で走っていると思っても、坂のために段々と速度が落ちているのに気付かないのと、下りの場合は速度が上がるのが目に見えてわかるので、速度を保とうとして減速するのが「落としすぎ」になってしまうというのが要因でしょう(この場合、まだ下り坂が続くから多少遅くなっても大丈夫という考えがあるみたいですが……)。
 結局は人間の心理と、道路の限界を超えた通行量なんですよね……、自然渋滞の原因って。もっとも、日本の高速道路でいちばんの渋滞原因は、出口での料金支払いのための停止と途中の検札のための停止らしいですが、これは「自然渋滞」とは言いませんよね?

A. 内藤ヒロオさんから

 どんなふうに車が渋滞していくのか、根本的な原因について、私は次のように考えます。
 あるドライバーにとっては毎秒1台の車間距離&速度でしか通れないような場所があるとします。トンネル入り口、上り坂、カーブなど何でもいいです。そこを毎秒1台のペースで車が通っているだけならば渋滞は起こらないでしょう。しかし、たとえば毎秒2台のペースで流れていたものが突然毎秒1台しか通れない所に差し掛かれば、車が詰まってきてやがては止まってしまうのは当たり前だと思います。つまり、そういうネックとなる場所がある道路を、ある量以上の車が流れていれば渋滞するのが普通だということです。
 私がよく通る国道1号線の三河部では、信号機のすくないところではかなりの速度(おおっぴらには書けないくらいの速度)で流れますが、都市部に入ると一気に渋滞するような感じになります。たぶん上に書いたような理由によると思います。
 こんなことなら、信号機のすくないところでもっとゆっくり走っておけば都市部でもそれなりの速度で走れるだろうになあと思うのですが、ドライバーのほとんどにそういう走り方が定着してしまっているので、少数のドライバーが遅く走ったとて流れを阻害するだけでよいことはありません。
 あと、渋滞の解消を遅くしているのは、動き出すのが遅い車だと思います。前の車が動き出しても、かなりの車間距離にならないと動き出さない車がいます。そういう車の影響でネック部の流れがより悪くなっているように思えます。これは、実際に交差点でそういう車の後ろに止まってしまうと痛感します。

異邦人さん、アンギラスさん、カズトのおとうちゃんさん、しげ3さん、syonanさん、あきあきさん、こじまさん、通りすがりさん、かいちょさん、JN4PRCさん、Saiさん、渋滞中さんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。