Q. アクアさんからの疑問
テレビで風力発電機の様子を見ました。どこにある風力発電機かわからなかったのですが、日本のどこかです。
白い風車で、3枚の羽根がありました。きっとかなり大きなものだと思うのですが、テレビでしたのでサイズがよくわかりません。
気になったのは、羽根の回転速度です。ゆっく〜りと回っている様子なのですが、あんなにゆっくりで発電できているのでしょうか? 心配です。
また、発電機を設置するのにかなりの費用がかかると思いますが、「元を取る」のにどれくらいの期間が必要なのでしょうか?
★きっと風がよく通るところに立てられているのでしょうが、たしかにゆっくりと回ってますね。
自転車についてる発電機のことを思い出してしまいました。(星田)
A. されさんから
確かにゆっくり回っていますが、台風のときや強い風のときは風車が止まるようになっています。
つまり、速すぎると危険なので、風が吹き過ぎないようなところに建っているのではないでしょうか?
A. ポポンさんから
・あれってゆっくりに見えるけど、大きいからそう見えるだけで、実際は結構なスピードで回ってる
・ゆっくりだとしても、大きな羽根で大きく風を受けるので、発電タービンをしっかり回せるほどの力は十分にある
上記のどちらか、もしくは、両方じゃないでしょうか。
A. 熱田さんから
発電機は毎分1500回転くらいで回らないと発電できないので、内部で歯車を使って回転をあげています。
この歯車増速装置が大きな音を出すので、発電機自体を改良して低い回転数でも発電できるようにしたものもあります。
A. zensin78さんから
発電できています。
自転車の変速ギヤを思い出してください。ペダル1回転で車輪を多く回す、いわゆるギアの歯車数の小さい設定にすると、ものすごく重くなりますね。しかしそれに負けないで回す力があれば、低速回転でもギアを極端にすくなくして高速回転ができます。原理は分かりましたでしょうか。
風車は大きいもので20m以上有ります。風の力はすごいものです。あれだけ重い風車を回す力があるのですから。その裏ではたくさんの歯車が組み合わされて高速回転させています。
では台風のときや強風のときはどうするのでしょう? これは回転しすぎないように羽根の角度を変えているのです。
A. Picorinoさんから
風力発電は、文字通り風の力を電気に変えます。
電力は、風の持つエネルギーつまり風速と、発電装置全体の変換効率で決まります。つまり風が弱いと、発電された電力も小さい。そして、風のエネルギーは風速の2乗に比例します。
ご質問のように、ゆっくり回っているときの発電量は非常にすくないと考えられます。風車は、その地域の平均風、最大風などを考えて設計されます。そして、限度を超える風になると、風車が壊れる危険もあるので停止されます(羽根の角度を変えて、風を受け流すようにする)。
日本では、年間を通じて安定した強い風が吹くところではないにもかかわらず、設置された風車が結構あるようで、新たな「無駄公共工事」として問題になっている地域もあります。
A. kuDさんから
風車の中には増速機というものが入っています。簡単にいうと自転車のギヤのようなものです。自転車もギヤによっては、ペダルはゆっくり回ってるけどタイヤがものすごく早く回転しますよね。あれと一緒のものが風力発電の中心部に入ってます。プロペラはゆっくりだけど、中では速く回転して発電してます。
また、発電力は速さでなく力(回転力)が重要です。中学で習ったフレミングの左手の法則の関係ですが……。風力発電機の中にはとても強い磁石が入っていて回転を妨げます。それに抵抗して回転をさせるので強い電力を発生させることが出来ます。詳しいことは他の人にまかせようかな(^^;
なお、大型風力発電は遠くから見るとゆっくり回ってますが、近くだととんでもない速さで回ってることがわかります。プロペラの先端の速度は時速100kmを超えるような速さで空を切ってるので、近くでみると怖いくらいです。機会があったら一度、真下で見上げることをお勧めします!
A. 暮雪さんから
強風地にある地域や企業設置の風車の羽根が大きいのは、羽根を大きくした方が当たる風の範囲が大きくなって、風力をできるだけ多く利用できるからだと思います。昔のオランダの風車も大きいですね。
羽根がゆっくりと回るのは、力の負荷がかかっているためだと思います。回転を発電機に伝えるとき歯車で高速化しているのです。また、ゆっくり回る方が惰性が大きいので、たえず変化する風速を平均化して、発電量の急激な変動を少なくするという利点もあります。風速が変わっても回転速度を一定にする自動ギアチェンジがされているのかもしれません。回転のときの風切り音が騒音問題になるので、それをできるだけなくするためもあると思います。
個人宅用の風力発電装置がないか製品調査したことあるのですが。個人宅用のは、風力計を少し大きくした位の大きさの羽根のものです。
A. ヒイロさんから
発電機は、回転数をあげれば発電量が増えるというものではありません。電気の周波数は発電機の回転数に依存するため、逆に発電機は回転数を一定に保つようにしないといけません。
風力発電ですが、これは最初の設計段階から風車の回転数が多くなくても大丈夫なように設計されています。
風力発電の場合、いかに風の運動エネルギーを効率的に捕らえるかということなので、発電の出力は風車の回転数ではなく、風車の直径に依存します。
そして風車の回転数を発電機の回転数に合わせるために、風車と発電機の間に歯車による増速機を置いて、発電機では回転数が常に一定になるようにしています。こうして低い回転数でも十分に発電が行われるようになっています。
逆に増速機を置かずに風車と発電機を直結させたタイプのものもあります。この場合、回転数を合わせるために、発電機を極数を増やす多極式にする必要があります。極数を増やすことで、発電機が大型化し、高価となりますが、増速機がない分、装置が簡素化され、騒音等も少なくなるという利点もあります。 なお、下記のページに詳しく説明されていました。
http://www.mhi.co.jp/power/wind/kouza/main.html
A. おとぼけ太郎さんから
あれは、「ゆっくり」ではなく、「一定速度」で回るようにしているのです。
発電した電気を商用電源(いわゆる皆さんが一般に使用しているものです)として使用するためです。
商用電源の周波数はご存知の通り50Hzと60Hzがありますが、それに合せた回転数にしているのです。もしすこしでも周波数がちがうと使い物になりません(通常は±0.5だったかな?)。
自転車の発電機のようにただ明かりを灯すだけでしたら質問のように回転数を上げて発電量を上げればよいのですが、その反面車輪の回転数(発電機の回転数)が上昇=周波数が上昇となってしまいそのままでは使用できない電気になってしまいます。
余談ですが、回転数を一定に保つために発電効率を変えたり風車の角度を変えたりしているようです。また、最近では周波数に関係なく発電してから変換機を使用して周波数を一定にする方法(発電された電気→コンバータ→インバータを介する方法で一定でない周波数のAC電気→DC電気→50or60Hzの電気に変換)もあるようですが、変換機で多少の変換ロスがあることと大変高価な物のため広く出回るまでは行っていないようです。
★麻生有美さんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
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