Q. UCさんからの疑問
吉野家の牛丼が大好きです。
食べられなくなってかなり経ちます。一時期、復活するのかとも思われましたが、それも実現しませんでした。
先日(2006年4月)も久しぶりに牛丼屋を訪れました。やはり、牛丼の姿はありません。でも、そういえば、「牛焼肉丼」があるのです。牛丼ができないのに、どうして「牛焼肉丼」ならできるのでしょうか?
どうも納得いきません。
でも、私は、牛焼肉定食を食べました。
★従来の価格では「牛丼」はムリということでしょうか?(星田)
A. アンギラスさんから
「吉野家」はよく利用しますけど、結論から言えば「牛肉の確保」の問題です。この手の店の原則として「全国全店で同じ味」を維持しなければなりません。そのためには、牛肉が一定した品質で大量に安定供給されなければいけませんが、それを国産牛肉で賄うのには無理があるそうです。
かといって、牧草飼料主体の豪州産の牛肉では穀物飼料主体の米国産牛肉の味にはならないそうです。
牛焼肉丼や牛焼肉定食は、あくまでもサブ的存在でそんなに売れないでしょうし、売れたとしても「売り切れ御免」でカタがつきそうなので、米国産に頼らなくとも成り立っているのではないでしょうか。
メイン・メニューとして牛丼を置くには、数量限定になる上、値段もかなり上がるのではないでしょうか。
ちなみに中央競馬会の競馬場の場内では国産牛肉の同じ部位を使った「吉野家の牛丼」があるそうです。
A. かいちょさんから
アメリカ産牛肉が最初輸入停止になったとき、吉野屋は、
「アメリカ産以外の牛肉では同じ味が出せないので牛丼の販売を中止します」
と言ってていました。つまり裏を返せば、
「牛丼」と「牛焼肉丼」の味は同じではないので、アメリカ産以外の牛肉で「牛焼肉丼」の販売はできるということになります。
A. Mr.Qさんから
吉野家に聞いてみました。(^^;
答えは「牛肉が足りないから」だそうです。
吉野家の牛丼はあの味を出すために、穀物で飼育された牛肉を使っています。しかし、現在入手可能なオーストラリア産の牛肉は、牧草で飼育されている物がほとんどです。したがって、味付けの違う焼き肉丼は作れても、牛丼は作れないとのことでした。
ちなみにオーストラリア産でも穀物飼育された牛肉はあるのですが、いかんせん数が少なく、吉野家でも牛丼を安定して販売できるだけの量は確保できていないとのことでした。
余談ですが、吉野家が牛丼用に使っている肉は、1頭から10kg程度しか取れないそうです。
A. ヒイロさんから
吉野家で牛丼を復活させない理由の1つに、各国の牛の育て方の違いがあります。
牛は基本的に草食動物なので、もちろん草を食べて育ちます。オーストラリアなどでは、牛は牧場に生えている牧草を食べて育てますが、日本やアメリカでは主にトウモロコシなどの穀物を与えて育てます。この餌の違いが、オーストラリアでは出ないBSEが日本やアメリカで発生した原因になったのは皮肉なことです。
しかし、草を食べる草食動物の肉は、どうしても独特の臭みが生じます。これが濃いタレを使用出来る焼肉等と違って、牛丼のような味付けが薄い料理では微妙な香りや味の違いとして出てしまいます。
吉野家の牛丼のレシピはアメリカ産牛肉を使うことを前提として決められているので肉を変えれば、それは吉野家ではない牛丼となってしまうとも言っています。
また、吉野家では、牛の中でも特定の部位のみを牛丼に使用するようにも決めています。この部位を吉野家全てに行き渡らせるためには、値段的にも量的にもどうしてもアメリカ産の大量の肉が必要になります。
このように吉野家では牛丼のレシピに対して、頑として譲れない規定を持っておりそれがブランドになっていると思います。
顧客の要望により、アメリカ産以外の肉を使った牛肉メニューを再登場させていますが、吉野家のブランドとしては、あくまでも焼肉としてはお客に出せる肉であっても、牛丼としては出せない肉といえると思います。
★きぬりんさん、ピチピチソーハッピー、はにゃもとさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
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