Q. どっこいさんからの疑問
私が言うまでもないことですが、電車の中で聞こえてくるシャカシャカがうるさいんです。他人のヘッドホンから音が漏れていると考えるだけでも、ウンザリします。聞きたくない。
だったら、あなたも曲を聞けばよいという人もいます。でも、それもいや。わがままなのかもしれませんが、静かになりたいのです。
「音を消すヘッドホン(イヤホン)」があるという人がいました。その人もそれ以上は知らない様子でした。
本当にあるのでしょうか? あるとすればどういう仕組みなのでしょうか? 家電量販店に行くたびに一応探してみるのですが、見つかりません。
★そんなものがあるのなら、私もほしいです。教えて!(星田)
A. さくら@ばにさんから
お店では見かけませんからね……。
理論としては、周囲の音をマイクから拾います。その中での雑音分だけを識別して、その雑音の『逆位相音』を作り出し、周囲の音に混ぜてヘッドホンに流します。そうすると雑音の『逆位相音』が雑音を打ち消して、必要な音だけが聞こえる、というわけです。
『逆位相音』とは……、音は音波、波状の空気の振動です。その振動と全く同じ形で有りながら正逆反対の波形を当てると相殺しあってゼロになります。簡単なたとえとしては、1の波に−1の波を、−4の波に4の波を当てるというようなものです。実際はもっと複雑で、振動の速い遅いも有ります(メトロノームの速い遅いを考えてください)のでその逆位相音を瞬時に作り出すのは、結構大変だと思います。高性能なマイクロコンピュータが内蔵されているようです。
ですから、ヘッドホンから流れてくる周囲の音は、何分の1秒、何十分の1秒分だけリアルタイムより遅いのではないだろうかと思ってます。使ったことないので確認してませんが……。
A. Mr.Qさんから
普通に購入できる商品としては、ソニーの「ノイズキャンセリング・ヘッドフォンシリーズ」がありますね。私も使っていますが、電車や車内で使うと、特に効果があるように思います。
その原理ですが、ヘッドフォンに内蔵されているマイクで周囲の音を広い、その音(実際にはノイズとして耳障りな40〜1,500Hzの低周波帯域)と逆位相の信号を出力してノイズを消す、という物です。
「音」は空気の振動、つまり「波」です。なので元の波と逆の波をぶつけると、波が打ち消しあって音も消えてしまうのです。同じ理由により、ステレオの配線でもスピーカーのプラスとマイナスを間違えて接続すると、音が打ち消されてしまうことがありますよ。
A. 歌鳥さんから
質問者さんのご期待に背く回答かもしれませんが
(^^ 。
音というのは空気の波です。波は正反対の波で打ち消すことができます。音を消すヘッドフォンというのは、この「正反対の波」の音を発生させるものです。
これを使うと本当に音が消えます……が、これは飛行機のジェット音や電車の走行音など、ず〜っと聞こえている音にしか効果がありません。いま聞こえている会話や音楽などを打ち消すヘッドフォンはまだない……と思います。あったら僕も欲しい。ぜひ教えてください。
A. かいちょさんから
「音を消すヘッドフォン」は実在します。ただ、どっこいさんの思っている物とは違うかもしれません。
現在販売されている(?)物は、「外部からの雑音を消す」もので、「音漏れ」を防ぐものではありません。
ちなみに大まかな仕組みは、「外からの音と反対の波形の音を出して(再生している音に乗せて)外からの音を打ち消す」という物です(図でも使えれば解りやすいのですが……)。
音漏れを防ぐ機能ではなくても、(私が見た物は)かなりしっかりした物なので、結果的に音漏れはすくないかも知れません。
発想の転換で、そのヘッドフォンをして「無音」を再生すれば、雑音は消えるでしょうね。ただ、モラルのない輩のためにそんな手間を掛けるのは馬鹿らしい話ですが……。
今の世の中、音漏れのするヘッドフォンが存在するのはメーカーの怠慢だと思う……のは、わたしだけ?
A. zapさんから
これはノイズキャンセリングヘッド(イヤー)フォンのことだと思います。
原理はヘッド(イヤー)フォンの左右耳当て部にマイクが付いていて、そこで外部音を取り込み、音楽等再生音に外部音の逆位相音を合成出力することで、外部音の影響を低減するという物です。
ここで判ることは、外部への音漏れを防ぐことが目的ではなく、聴く側の外部音影響を低減することが目的です。ただ外部音の影響が低減することで、自ずと大音量が不要となり、結果として音漏れが小さくなります。
またこの技術はアクティブノイズコントロールと呼ばれ、高速道路の騒音対策や自動車の静音性向上のためにも使われています。
A. たっちゅ♪さんから
音を消すヘッドホンの仕組みについてです。
まず「音を消す」というのは、外部から入ってくるノイズ(一般的にガヤガヤとかザワザワで表される様な音)を遮断するという意味です。
では、どうやって遮断しているかと言うと……、音は波形で表すことができるのはご存知かと思います。ヘッドホン自体に、外部から入力される音を解析する機械が入っており、その解析した音の中から、一般的に「ノイズ」と言われている音の波形を取り出します。次に中の機械で、そのノイズ部分の波形に対して、全く逆の位相を持つ波形を作り出します(つまり、音の波が+であれば、−の波を作る)。最後に、その作成した波と外部の音の波形をぶつけてやれば、ノイズ部分の音声だけが見事に相殺され、ヘッドホンの中は非常に静かな状態となるわけです。
では、人の声などはどうなるかと言うと、人の声に対応する音声周波数帯域についてはノイズと見なさずにスルーさせますので、問題なく聞き取ることが可能です。
こういった「ノイズキャンセリング機能付」は密閉式ヘッドホンやインナー式のイヤホンが主流となりますので、人の会話などを相殺する機能はないのですが、付けた瞬間から聞こえにくくはなります。
★野狐さん、狐さん、麻生有美さん、Rinさん、nakatu125さん、ポポンさん、サットさん、Muraさん、椎名さん、春之助さん、山田さん、しばさん、コアラさん、Picorinoさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
|