Q. ほおーっさんからの疑問
電話機に関する疑問です。
プッシュのボタンに「#」と「*」がありますが、なぜあるんでしょうか?
「#」と「*」かどちらかは忘れましたが、どちらかのボタンはプッシュ回線とトーン回線を切り替える機能があるということを聞きました。しかし、そうだとしても、現在ではあまり意味がないボタンのような気がします。
「#」と「*」がなぜ今も残っているのか教えてください。
★「よろしければ#を……」なんて、メッセージを聞くことがありますね。
でも、あれにしても、「#」である必然性はなさそうな気がします。(星田)
A. ごんたさんから
(今でもあるかどうか分かりませんが)「短縮ダイアル」という機能がNTTで提供されています。*か#と2桁ぐらいの番号を組み合わせ、よく使う番号を登録するサービスがあったと思います。
他にもNTTのサービスかは覚えていませんが、電話のキーを電卓に見立てて計算するサービスなんかもあったと思います。
これらはおまけ的な使い方だと思いますが、本来の用途としては外線と内線(部屋番号など)の番号を分けるセパレータの役割が主な用途なのではないでしょうか?
たしか、外国の電話もこのキーは付いているので、そちらに合わせてあるんだと想像します。
A. にゃこさんから
質問文に「どちらかのボタンはプッシュ回線とトーン回線を切り替える機能」というところですが、「プッシュ回線」と「トーン回線」は実は同じものです。「プッシュ回線」に対するものは「ダイヤル回線」、「トーン回線」に対するものは「パルス回線」といいます。
さて、本題ですが、プッシュホンの*と#は、電話に付加価値をつけるための特殊な記号です。
回線を切り替えるものではないのです。*を押すと、トーンが出るようになるのは、電話機の機能です。
*は、主に、「短縮ダイヤル」機能に使われていました。たとえば、「03−1234−5678」の番号を「*15」に登録しておけば、「*15」の3桁をプッシュするだけで、、相手につながります。誰の番号をどの短縮番号に割り当てたかは、自分でメモをするなりしないとなりませんでした。今から見ると、たいしたことないのですが、月々300円程度利用料を取られていたようです。
#は「特殊番号の接続」に使われています。警察相談の#9110などがあります。この機能は現役です。
今もあるかどうか分かりませんが、プッシュホン発売当時は*や#を駆使して、電話機で計算をするといった「電卓機能」というものもありました。
昔、ダイヤル式の黒電話を利用していた頃、短縮ダイヤルや電卓機能等、プッシュフォンならではの機能にあこがれていました。
A. おやじうどんさんから
電話の「#」と「*」は、それぞれに役目があります。
「*」は「短縮ダイヤルサービス」で使います。予めNTTの交換機内に登録しておくことで、「*」とメモリ番号で発信することができます。ただし、利用するには別料金が必要です。
「#」と4桁の数字をダイヤルするだけで特定の電話に接続されるサービスがあります。プッシュ回線からのみ使用可能な電話機からのみ発信できます。この番号は必ずしも同じ場所にかかるわけではなく、たとえば全国展開している店などでは、「最寄りの拠点」に自動的につながるといった使い方も可能です。
★なるほど、「#」「*」にも機能があるのですね。(星田)
A. ZAPさんから
おそらくですが、「余っている」ではないかと思います。
電話番号の送信方法には、パルス信号(ダイヤル回線)とトーン信号(プッシュ回線)があります。
パルス信号というのは名の通り、電話番号をパルス信号の回数で送信するタイプです。「1」なら1回、「2」ならば2回、「0」なら10回のパルス信号(10
or 20Hz)を送ります。ちなみに電話のフックをカチャカチャやってもパルス信号が送れるので、秒10回程度のフッキングで電話がかけられます。
トーン信号(DTMF:Dual-Tone
Multi-Frequency)は、低群(697,770,852,941Hz)と高群(1209,1336,1477,1633Hz)の音声周波数帯域の信号音で電話番号を送信する方法方式で、0〜9と*、#、また一般の電話ではあまり見られませんがA、B、C、Dの16種類の符号(低群4種×高群4種)が送れる規格となっています。
一般の電話機についているのは、この内の高群3種と低群4種の組合せ分に相当する、0〜9と*、#の計12種類です。ちなみに*と#が0を挟む形で並んでるのも、この組合せ順によるものです。
信号の組合せは、行単位が低群で、「123A」697Hz、「456B」770Hz、「789C」852Hz、「*0#D」697Hzになります。また、列単位が高群で、「147*」1209Hz、「2580」1336Hz、「369#」1477Hz、「ABCD」1209Hzとなっています。
つまり、プッシュ番号「5」は770Hzと1336Hzの合成音でできているということです。
★おお、感動です。この説明は、スーッとしました。
「付加価値」のためにわざわざ設けたボタンなのではなく、ボタンがあるから、それにわざわざ機能を持たせたって感じだったのですね。(星田)
★鬱兵さん、アンギラスさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
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