Q. アンギラスさんからの疑問
プロ野球を見ていて、いつも思うんですが、キャッチャーは、ワンバウンドなどでグラウンドの土が付いたボールを審判に渡して交換を要求します。やけに神経質だなあ、といつも思います。審判も交換してボールボーイに投げ返してます。
さて、グラウンドの土が付いたボールは、交換しなければならないほど、投球に著しい悪影響を及ぼすんでしょうか? バッターが打ち返して、強烈な内野ゴロになって土が付いたボールは、ピッチャーに返球されてそのまま投げるのに、おかしな話です。
また、交換されたボールは、その後どうなるんでしょうか? どこかで汚れを落として再利用するのか? それとも練習用や二軍の試合などで使用されるのか? 捨てるなら、もったいない話ですね。
★交換するには、交換するだけの理由があるのでしょう。
なんせ、プロのピッチャーは、数センチを調節する精密機械のようなところがあるのです。土がついている・ついていないをかなり気にするのかもしれません。――って、想像はできるのですが、実際はいかに?(星田)
A. やまおさんから
ワンバウンドになったボールを交換しないでそのまま使うと、また次もワンバウンドになるのではないかという意識がよぎることがあります。ワンバウンドになったことをリセットして、気持ちを落ち着かせるためにも交換を要求します。
バッターが打ち返して、強烈な内野ゴロになって土が付いたボールは、交換を要求しないことがあります。これはバッターを打ちとった球です。この球を使って次のバッターも打ちとってやろうという気持ちで投げるのです。
また、交換されたボールは、再利用できるものは再利用するし、再利用できないものは練習用や二軍の試合などで使用されます。捨てたりなんかしません。
A. 地味頁さんから
野球のボールの場合、表面にちょっとした汚れや傷がついただけでも、おそらく空気抵抗の関係だと思いますが、予想もしない変化をします。
以前にプロ野球選手(江本だった記憶が)が、
「表面にちょっと土をつけただけでも、投げた本人ですら予想もしない変化をする」
と言っていました。そうなると捕手も捕ることができない(捕りづらい)し、打者も撃つことができなくなるでしょう。
投手の方も、投げづらく感じることもありますし。そういうことは「フェアプレー」の精神に反するというのか、野球というゲームの面白さを半減してしまうことになるので、ちょっとでも汚れたり、傷がついたら球を交換するのです。
交換されたボールの行き先について、ついでに追加しておきます。
これは(全部じゃないですが)、高校の野球部の練習用のボールに使われます。球団からの寄付という形で贈呈されるようです。高校の野球部のように、予算のそれほどないところにとっては、貴重な贈り物だと思います。
A. 地味頁さんから
野球規則では、投球時にボールに異物が付着していてはいけないことになっています。投手の唾、汗などを付けたり、ヤスリで磨くなどの他に、「土」も異物に変わりありません。そのため、土が付着したボールをそのまま投球するのは違反投球となります。
交換したボールは、練習用に使われるそうです。
確認はしていませんが、二軍の試合も公式戦なので、こちらに転用されることはないと思います。
A. あきあきさんから
まず、ボールの交換について。
土がついたから交換というのもあると思いますが、ボールに傷が付いたからだと思います。
ピッチャーの投げる球はスピードもあり、回転によって変化球になります。ボールに傷が付いていると、同じ回転でもよく曲がります。極端な話、ボールに縫い目がないともっと曲がりません。
昔、大リーグのピッチャーが、グローブの中に紙やすりのような物を忍ばせておいて、ボールに傷を付けていたことがばれて、罰せられていた記憶があります。星田さんの言うように、数センチのコントロールを気にするからこそ、ボールを 頻繁に交換しているのだと思います。
次に、交換後のボールの行方ですが、試合→練習用→2軍用→球団関係者の出身高校・チーム等にいく、というのを聞いたことがあります。
高校に行く頃には結構古くなっているのですが、練習では大量にボールが必要ですし、硬式のボールは結構高価なので喜ばれているそうです。
今は知りませんが、昔はボールを縫い直したりしている光景もよく見ました。
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