Q. 魚ちゃんからの疑問
先日、岩手県の国見温泉に行ってきました。日本ではとても珍しいエメラルドグリーンの温泉です。私の記憶が正しければ、この色が、バスクリンを入れたお風呂の色にそっくりなんです。もしかしたら、バスクリンの色はこのお湯をモデルに作られたのかなと思ってしまうくらいです。
そこで、疑問です。
バスクリンの色といえば、エメラルドグリーン――私はそのような感覚を持っています。どうして、エメラルドグリーンという色に決められたのですか?
現在では、日本全国各地の有名温泉地の名前を冠した入浴剤が数々売られています。中には、「実際の温泉の色とは違う」とまで書かれている場合もあります。じゃあ、なぜ、その色にしたのか? これも知りたいところです。ご存じでしたら是非教えてください。
★現在、バスクリンは7種類、7色あります。私も、「バスクリンといえば、エメラルドグリーン」です。この感覚はどこで身に付いたのかな?(星田)
★ある入浴剤シリーズでは、白浜温泉は水色で、箱根温泉が紫色でした。
A. やまおさんから
関連知識です。
入浴剤の多くは蛍光色をしています。これは「励起作用」といって、光を吸収して蛍光を発する作用をもつ物質が入ってるためです。
この蛍光には特有の波長があり、体を刺激して血管を開くという効能があるそうです。
A. 麻生有美さんから
昭和5年から発売された、ツムラ順天堂のバスクリン。
それまでの入浴剤は、610ハップという、硫黄の匂いのする物だけだったので、ジャスミンの匂いのするバスクリンは、昭和30年後半には、爆発的に売れ、ほぼ日本中に行き渡り、あの色(黄緑色)も、常識になっていった。
610ハップは、「ムトウハップ」と読み、ムトウ製薬から、発売された物で、薬剤という扱いで、用法にも、細かい決まりがあって、使うのも面倒な物でした。とは言え、きちんと、薬功がありました。最も使いにくい所は、常に、新しいお湯に入れるというところですね、
バスクリンは、中性だから、お湯に何が入っていても、入れてもかまわないのです。
バスクリンの基礎知識でした。
A. アンギラスさんから
私なりに考えてみました。
私が初めてバスクリン(入浴剤)を入れた風呂に入った35年くらい前も、エメラルドグリーンだったように記憶しています。
今でこそ入浴剤も種類が多く色や香りも様々ですが、当時はバスクリンしかなかったように思います。そこで、多くの人の潜在的記憶に「エメラルドグリーン」というのが刷り込まれたんだと思います。
では、なぜ、エメラルドグリーンなのか?
菖蒲湯に使われる菖蒲の緑や新緑を想像させて、目に優しく、心を穏やかにさせるからではないでしょうか?
「目に優しい」といえば空や海の青(水色)もありますが、寒々しい感じで、「温まる」というイメージが湧かない。現にl−メンソールの入った清涼系入浴剤には水色のものが多いです。
黄色は「ゆず」を連想させますが、その一方で尾籠な話ですが、尿の色を連想させる。桃色は暖色系統なので心理的に興奮しそう。
赤や青の原色の濃い色は、残り湯を洗濯に使用する場合、色が移りそうで不適な印象があるから選択されなかったんだと思います。
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