Q. 悠々自適さんからの疑問
豆が入っている餅があります。正月でなくても、よく食べます。よく食べているのに、今まで気がつかなかったことがあります。
市販されている豆餅は、どれも四角いのです。丸いお餅の中に、豆が入っているタイプを見たことがありません。
田舎から送られてくる豆餅が送られてくることがあります。こちらはかまぼこ状の延べ板みたいになっていて、自分で切るのですが、切り分けた状態は、当然、四角に近い状態です。
丸い豆餅はないのでしょうか? なぜ、ないのでしょうか? いえ、別に、丸い豆持ちがほしいわけではないのですが……。
★そういえば、見かけませんね、丸い豆餅。(星田)
A. 異邦人さんから
元来は豆にかぎらず、橡餅にしても粟餅にしても搗(つ)いた後は丸くしていたのですが、時代が下がるにつれて伸餅にし、それを四角く切るようになりました。
雑煮に入れる餅の形状は地方によって角餅だったり丸餅だったりしていますが、丸餅を入れる地方でも伸餅を切り分けて角餅にするものがあるようですが、逆に角餅を雑煮に使う地方では鏡餅以外の丸餅は少ないとも言われています。
A. 江戸川三連豚さんから
丸もちでは「豆が偏らないよう均一に混ぜること」ができないからでしょう。
もち全体に豆を加えてよく混ぜても「均一かどうか」はわからないし、一度小さく丸めてから豆の追加してたのでは、温度が下がっているから、よく混ざらず、偏った配置のもちになりやすいでしょう。
パンで考えれば説明しやすいのですが、パン生地ならそれでも粘度が低いので、「干ぶどうパン」のように中央まで干ぶどうの入ったパンができますが、もちでは温度低下とともに急速に粘度が高くなり、「やたら豆が偏って入っているもち」になりやすいでしょう。「できない」わけではないでしょうが、
「中央まで均一に混ざった」豆もちは作製が難しいと思います。
のしもちならば、すくない箇所には後から足すこともできるし、修正が利くからでしょう。
A. ごんたさんから
以下の2点を求めた結果が、あの形なのではないでしょうか?
1:均等に乾燥して割れるのを防ぐ
2:切りやすい形
まず、餅とは水分あっての食べ物ですから、乾燥を防ぐためにも、水分の蒸発を抑える形である必要があります。
体積を大きくすると、表面積の割合は小さくなります。その分水分の蒸発量を抑えることが出来るので適度に水分を含んだ餅の状態を長期間維持できます。
理想の形としては円形(球に近い方がよい)ですが、今度は内外の水分量の違いによって割れが生じ、結果的に乾燥が進行してしまいます。鏡餅がよく割れているのはそのためですね。
さらに、円形を保っていたとしても食べるときに切りにくいし、切った後は割れたときと同じ状態になってしまい、乾燥が進みます。
のし餅の形なら、端から切って行けば表面積が極端に変わることなく、食べ切ることが出来る理想の形なのではないでしょうか?
A. zzzzさんから
つきあがった餅を、薄くのばして裁断するのと、柔らかいうちに重量などで分割して丸めるのと、どっちが作りやすいでしょうか?
素人考えでは、断然切り餅です。特に機械にやらせるとなると、丸餅はかなり複雑な気がします。
ちょっと値段などを調べてみましたが、実際に丸餅の方が若干高めのようですよ。
餅自体の需要がそんなに無いでしょうし、まして豆餅というのはもっと小さいマーケットなんじゃないでしょうか?
だとすると、いろんな形のバリエーションを揃える意味がなく、あえて丸い豆餅を作って販売していないというだけのことなのでは?
そんなに複雑な理由も事情もないと思いますよ。
★ぶりゅさん、麻生有美さんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
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