--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.574 (2007.01.16)

Q. ゆうきさんからの疑問

 昨年(2006年)、『宙船』がヒットしました。
 初めて聞いたとき、インパクトが強く、「誰が歌ってんだろ?」と思いました。一人で歌っているようだし、まさかTOKIOだとは思いませんでした。
 TOKIOの曲にしては、中島みゆきっぽいなと思っていたら、やっぱり中島みゆきの作詞・作曲でした。
 ここで疑問なのです。
 中島みゆきだけではなく、長渕剛、桑田佳祐、奥田民生、山師達郎……、などの方々は、他の歌手に曲を書くことも多いですが、でも、聞いただけで、だいたいその方の作曲だろうなとわかりますよね。
 あれって、私たちは、曲の何を聞いて、その人の作曲だとわかるのでしょうか?
 確か、嘉門達夫さんは、同じ歌詞を作曲者が違ったらこんなメロディーになると歌い分けていました。CDのタイトルを忘れました……。

大瀧詠一さんの曲も、すぐに分かりますね。
 文面だけで伝えなくちゃいけないのが辛いですが、よろしく!(星田)


A. ごんたさんから

「癖」でしょう。
その人が好むコード進行や節回し、音域の使い方、好きだった他のアーティストからの影響などでしょう。
 大抵の作曲者は自分で歌うことも多いので、自分の音域に合わせた曲作りに自然となるからすぐ分かるのかと思いますよ。

A. じょなさんから

 中島みゆきの曲を1曲しか聴いたことのない人は、『宙船』を聴いても中島みゆきとはわからないと思います。中島みゆきの曲を何曲も聴いた事があるからわかるのです。
 つまり、今まで聞いたそのアーティストの曲から無意識に共通点を探し出し、それと一致したときに 「○○の曲だ!」とわかるんだと思います。
 長渕剛、桑田佳祐、奥田民生……、このような人たちの曲が聴いただけでわかるのは、共通点を探し出すのに十分なぐらいよく耳に入る、広く聴かれている、ということだと思います。

A. 賢さんから

 中島みゆきファンの母親にきいてみたところ、やはり『宙船』はわかったそうです。「全体的な暗い雰囲気」「メロディーライン」「音の伸ばし方」あたりが中島みゆきらしかった、「長瀬くんの歌い方じゃなかった」とのことです。 自分の経験としては、カラオケで友達が歌った曲で、初めて聴いたのに「三連符の使い方」で175Rとわかったり、「低音」「ラップ」でnobodyknows+とわかったりしたことがあります。
 でも、「声」「詰め込んだ歌詞」が特徴のポルノグラフィティの曲などは、他の歌手が歌っても気づかない気がします。
 アーティストも人間ですからそれぞれに歌い方や音楽作りに得意分野があり、聴いた側は無意識にその特徴を覚えて照らし合わせているのではないでしょうか。いざ言語化しようとすると難しいですが。
 余談ですが、SMAPの木村くんも「友達へ」の曲を聴いた時に「エリック・クラプトンぽい」とわかったそうです。

A. 舞武さんから

『宙船』は確かに直ぐ中島みゆきさんって解かりますね。
 僕は音楽関係にはあまり詳しくないですが、音階とかコードの使い方が関係しているとは思います(エジプト音階とか、沖縄音階とか、音階だけで地域が特定できる例もあるわけですし、個人が特定できてもおかしくないかなと)。
 それとは別に、作曲者(編曲者)の好みの楽器とその楽器をどういうリズム、音階で、どのように使うかがが特に色強いのではないかなと。悲しげな曲なら、ピアノで、このコードのアルペジオが多くなるとか、アップテンポならトランペットで、16分音符が多用されて、音の最後は伸ばさずに区切ることが多いとか……。
 今はデジタル音源の技術がものすごいためどうか解かりませんが、コンピュータに演奏させる、いわゆる打ち込み系の場合、作曲者が一度音源で好みの音色を調整したらそれをしばらく使うため、使っている音で解かる場合もあるようで。
 あと、中島みゆきさんや長渕剛さんは、歌詞の色も相当濃いので、無意識にそちらの方で解かっている可能性もあります。僕は『宙船』を聴いて「中島みゆきっぽいなぁ」と思って、歌詞で「ああやっぱり」と確信した感じでした。

A. にゃこさんから

 作曲家には「くせ」があり、それを聞き分けているからではないでしょうか。 昔、その「くせ」をコンピュータ解析して「ベートーベン風」「モーツァルト風」な曲を作るといったことがありました。聴いてみると、たしかに、「ベートーベン」、「モーツァルト」な曲でした。
 では、その「くせ」って何?と思うところですが、こんなものを見つけました。「ためしてガッテン」のサイトです。「ためしてガッテンのオープニングテーマ(モーツァルト風)」を作曲したそうです。和音進行、順次進行、メロディの会話的配置に注意して作ったそうです。
 この「進行」や、「メロディの配置」などが作曲家の「くせ」なのではないでしょうか。
 
http://www.nhk.or.jp/gatten/archive/2006q2/20060524.html

洞窟ピングーさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。