Q. ゆきゆきさんからの疑問
お葬式では遺影を飾りますよね。写真のなかった時代は、お葬式に遺影は存在しなかったわけでしょうが、その頃はどうしていたのでしょうか?
また、どのような経緯で、遺影を飾るようになったのでしょうか? ご存じの方、よろしくお願いします。
★どう考えても、写真は最近のものですからね……。
写真を飾るようになったのは、いつ頃からなのかな?(星田)
A. Eiknarfさんから
通夜、告別式に間に合わせて、あのような大きな写真が1日のうちにできるようになったのは、多分そう昔の話ではありません。
私の父は昭和40年没ですが、このときは、アルバムの中の写真をはがして、肖像画屋へ持って行ったのです。
私の田舎にはこの種専門の肖像画屋があって、一晩で立派に画いてくれます。母は平成2年没ですが、やはり、肖像画を画いてもらいました。
私の田舎では、先祖の肖像画が飾ってある家が沢山あります。今でも写真では有難味がないといって、肖像画が画かれています。
肖像画屋へ持って行く写真もないような時代は、どうしていたか私には分かりません。
A. 黒男さんから
写真のなかった頃は、亡くなった方の面影を絵画や彫像という形で残していたと思うのですが、それは位の高い人の特権だったのではないかと思います(古代文明の遺跡などにも王の壁画などが残っていますし……)。
やがて写真が発明され、絵を描くより速く、しかも正確に亡くなった方の顔を記録できるようになって、写真が庶民のアイテムになるかならない頃に「遺影」というビジネスが発生、それが一般的になったのだと思います。
A. picorinoさんから
多少ピントがずれるかもしれませんが、遺影とは本人の遺体の代わりと考えていいでしょう。
昔は、通夜の席には遺体がそのまま寝かされていました。昔は、死の判定が今ほど完全ではなく、生き返ることが稀にありました。つまり、仮死状態を誤って死と判断したのでしょう。
そこで、一昼夜遺族が見守って生き返らないことを確認する。その後棺に移すのですが、その後葬儀に訪れる人々に見せるために、写真が(一般に広まって)飾られるようになったということでしょう。
A. ごんたさんから
写真がない時代、また、あっても高価で一般人が簡単に写真を撮る習慣がない頃は、肖像画を遺影としたのではないでしょうか?
ただし、肖像画自体も、裕福な人はごくかぎられた人物しか描くことはないでしょうから、役者や権力の大きかった人、家業において成功を収めた者たちが、功績を後世に残すために作成したものだと思います。したがって、肖像画を飾って葬儀を行える可能性があるのはそれらの人物のみでしょう。
葬儀において遺影のいちばんの目的は、「誰が死んだのか、誰の葬儀を行っているのか」を知らせるのが第一であると考えられます。
一般庶民の葬儀なら近所の人間(=顔見知り)が駆けつけるだけなので、遺影の必要はさほどなかったのでは、と推測します。
逆に、名の知れた、顔の知れた人物である程、広く世間一般から弔問客が駆けつけ、遺体と対面する機会も少なくなります。遺影を飾り、そこに手を合わせてもらうことで大勢の客に対応する必要が有ったのではないでしょうか?
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