Q. こうださんからの疑問
日本でレストランなどにはいると、特に何も注文をしなくても、水が運ばれます。
外国では、珍しいことだと聞きます。外国旅行なんて、数えるほどしか経験はありませんが、イギリスでもイタリアでも、水を注文するとお金を取られました。
しかし、たかだか、水ですよ! レストランですよ! これから食事をすることがわかっているのに、水ぐらいサービスできないものなのでしょうか?
たぶん、日本とは水事情がちがうのだと思うのです。海外での水事情を知りたいです。いろんな国の様子がわかればうれしいです。
★炭酸入りの水か、炭酸なしの水か、それも尋ねられますね。(星田)
A. picorinoさんから
水道水(英語ではTAP
Waterと表現されることも)は、たいていの国のレストランで頼めば無料です。しかし、飲んで危険(病気になる)、それ程ではないが良くない(調子を崩す)、味がまずい(水の硬度が好みに合わない)など、いろいろあり、瓶詰めの水を頼むのが無難です。
欧州は石灰岩地質が多くミネラル分の多い水のため、長く使ったやかんなどに析出したカルシウムが分厚く着いています。ながく飲用しているとXX結石とかになりそうですね(単なる印象で根拠なし)。
だいたい、水がいいところはビールがうまい。水がまずい(石灰)ところはワインがうまいそうです。
水がまずいところでは、水分を植物を通して得るということで、トマト料理や葡萄→ワインが発達したという説があります。
逆に、氷河の融けた水を使う米国北部では、ミネラル分が少ないため、家庭ではウォーターソフナーという機械(水をソフトにする機械)をつけることがあります。10gほどの塩の錠剤を大量に機械の中に入れておくと、水が柔らかくなるのだそうです(体を洗うとき優しい水になる)。塩は20kgほどの袋を年2回ずつくらい使ったかな。
A. よしなさんから
先日フィリピンに旅行に行ってきました。
と言っても、飛行機を降りたら帰りの飛行機に乗るまで、4泊5日船の上でした。いわゆるクルーズでしたので水事情はよくわかりません。
でも、現地スタッフ(日本人)からは、フィリピン旅行の注意点として、水についてはいろいろ言われました。
出てきた水は飲むなと。一流ホテルやレストランでも、目の前でペットボトルから注がれた水以外は絶対に飲まないようにと。そして飲み物を頼むときは「ノーアイス」と言って氷を入れないようにと言われました。ぬるくてもお腹壊すよりはいいでしょと。どうしても水を飲みたいときは、ボトルドウォーターと言って有料の水をもらうそうです。
ちなみにフィリピンのスーパーでは、500mLのペットボトル入りの水(ミネラルウォーターではなく蒸留水)は10〜15ペソ(27〜40円)程度で売られています。船の中では50ペソ(135円)で売られており、缶ビールと同じ値段でした。
A. はじめさんから
数年間ドイツに住んでいたので、ドイツのことにかぎってお答えします。
まず日本で1人が1日に使う水の量は、平均300リットル強といわれています。一方ドイツでは、1人1日あたり平均100〜150リットルです。そして、年間に支払う水道料金の平均は上下水合わせて、日本では1人当たり3万〜3万5千円、ドイツでは1人当たり200〜250ユーロ(3万2千〜4万円)です。
料金体系(基本料の額など)が違うので単純な単価の比較はできませんが、使う量は日本の半分以下もしくは3分の1程度なのに、水に対する支出額は変わりません。それだけドイツでは水が高いのです。
また、飲料水として炭酸水を好む人が多く、飲食店としては当然どこからか購入してストックしておく必要があります。同様に炭酸無しの物もボトルの水を用意している店が多数です。
このような事情から、たとえ水でもただで提供することはありえないということになります。ただし水道水(Leitungswasser)を頼めばたいていの店はただで出してくれます。会計の時に水代を請求されなければその分ほんの少しチップを多めに渡すこともあります。
余談になりますが、ドイツで私が見学した浄水場での水処理は、地下水をタンクに貯め、強酸性なのでそこに石灰を投入して中和するだけの単純なものでした。ドイツでは基本的に水道水として地下水しか使用しないので、このような単純処理で済む場所は他にも多くあると思います(誤解していただきたくないのですが、ドイツ・日本を含め上水道水は最も品質基準の高い食品と言われるほど厳しく安全管理されており、この浄水場から供給される水も飲料水として十分安全です)。日本の浄水場における水処理の複雑さと高度な処理技術を考えると、ドイツの水が高いというより、むしろ日本の水が安すぎるのではないかと感じます。
さらに余談ですが、フィンランドでは、お店で出される水はただです。
A. ぱなしぇさんから
フランスに住んでいましたが、水道水の質は地方によって違います。
私が住んでいたボルドー市では、飲用は可能でしたが、石灰質が多く、洗ったフライパンの水滴が乾くと白くなるほどでした。
現在、シリアのダマスカス在住です。ダマスカスの浄水設備&水源は、日本のODAで整備されたものが多いらしいです。一般家庭では飲用水と普通の水道の2つ、蛇口があるところが多く、飲用水は午後1〜2時頃まで、水が出ます。水は、カルキ臭があり、石灰質ですが、飲んでも全く問題ありません。また、トルコ近くのシリア第2の都市アレッポは、水道がおいしいと、アレッポ人は自慢しています。確かにおいしいです。
A. samさんから
私はヨーロッパに25年程住んでますが、私の経験から言うと、国によって水に美味い、不味いの違いはありますが、西欧・北欧諸国では、水道水はそのまま飲めます。
イギリスで、B&Bやホテルに泊まると、部屋には紅茶のティーバッグとインスタントコーヒーの入った小袋、そして電気ポットが置いてあります。電気ポットの蓋を開けて中を見ると、ほとんどの場合、石灰が白くこびりついているので、そのポットでお湯を沸かして飲む気がしなくなります。
また、シャワーのノズルは定期的に掃除しないと石灰がこびりついて水の出が悪くなります。
たいていのイギリス人は水道水をそのまま使ってますが、イギリス在住の日本人の多くは、料理用にはBRITAという簡易型の浄水器の水を使い、飲料水はミネラルウォーターを飲んでます。
フランスも水道水は(飲んでも問題ありませんが)美味くありません。
フランスで、ある工場を見学したとき、コンベヤーで作業している人たちは、コンベヤーの側にある自分用の棚にミネラルウォーターのボトルを置いていて、休憩時間の時などに飲んでました。
現在、私はフィンランドに住んでます。他の回答でフィンランドでは水はタダと書かれてありましたが、そんなことはありません。私が使用している水道水は有料です。
私は、フィンランドの水道水は美味いと思うのですが、でも、最近はスーパー等でもミネラルウォーターの種類が増えてきており、売り上げも伸びているようです。
日本では喫茶店などに入ると、まず水が出てきますが、ヨーロッパではそんなことはなく、水を飲みたいときは、水を頼む必要があります。
映画「かもめ食堂」(ご覧になりましたか?)では、客に水を出してましたが、(客が席に座っただけで何も注文してないのに水を出すので)知り合いのフィンランド人から、
「あれは何だ? 何のためだ?」
ときかれました。
★フィンランドのお水の件ですが、情報をいただいた方に確認しましたところ、「フィンランドのお店で出される水は無料だ」という意味でした。既に、文面もそのように修正しました。(星田)
A. 香港在住さんから
香港の水事情です。
水道水は飲用可能とされていますが、高層住宅が多いこと、また、タンクや水道管の老朽も気になることから飲んでいる人はいません。一度沸騰させてから飲むか、蒸留水、ミネラルウォーターをガロン単位で購入し常備しています。
面白いのはトイレの排水に海水を使っていることです。海に囲まれいるので有効活用なんでしょうが、トイレのタンクにはミネラル分が付着します。
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