--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.653 (2008.01.26)

Q. としままさんからの疑問

 庭にやってきたスズメを見て、1年生の子どもが言いました。
「どうして、スズメは、カクカク動くのかな? ロボットみたい」
 はじめは何を言っているのかわかりませんでしたが、よく聞いてみると、首の動きのことを言っているのだとわかりました。ハトもそうですが、首をカクカクっと動かしながら、歩いています。もっとスムーズに動かせないのでしょうか?

歩いているときだけなのかな? すべての鳥がそうなのかな?(星田)


A. アンギラスさんから

 鳥類の多くは、目が顔の側面に1つずつ付いているので、前に歩くとき、風景が後ろに流れて見えます。
 歩くとき、周囲をよく見るために目を動かして、なるべく長く追いたいのですが、ハトやスズメ、ニワトリなど目は、人間のように左右に動かすことができないので、頭ごと首を動かして風景を追っているのです。
 ですので、ニワトリを抱いて前に歩くと、ニワトリ自身は歩いてないのに、動く風景を追って首を振りますし、ルームランナーみたいなところを歩かせると、風景が流れないので、歩いていても首を振りません。

A. 賢さんから

 スズメの他に、ハトやニワトリも首を振ることは有名です。
 とあるNHKの番組でハトの特集をしていました。それによると……、

・ハトは眼球をほとんど動かせない。
・ハトは動いているものよりも止まっているものの方が見えやすい。

という要因があり、首を前後に振って景色を止めて見ているそうです。
 首を動かさずに前進すると景色が後ろに流れていくので見にくいですが、体が前に動くときに首を後ろに引けば、その間は目の位置は周囲に対して動かないので周囲が見やすくなります。スズメやニワトリも同様の理由でしょう。
 ちなみにハトの場合、ベルトコンベアに乗せる、暗闇で歩かせる、などして景色を流れなくすると首を振らなくなるそうです。

A. ごんたさんから

 スズメやハト、ニワトリなどの鳥類は目玉を動かせないらしいです。つまり、人間が物を目で追う場合、目玉だけを動かすのに対し、鳥達は頭(首)全体を動かします。
 人間だって目で追う場合の目の動きは、かなり速いですよね、その動きが頭全体で再現されているため、ああいうカクカクした動きになるのです。

A. しげ3さんから

 鳥が歩くときに首がロボットのようにカクカク動くのは、鳥の目に理由があります。
 一部の鳥の目は、人間のように眼球のみ動かすことができないそうです。しかも、目が進行方向に対し横を向いています。そのため、歩くときに目の位置を止める動作をしないと常時風景が流れてしまうため、危険の察知が難しくなるということです。
 この視線を停止するという動作は人間でも見られます。
 車や電車などに乗ったときに、横方向の近い場所の外を見ると、眼球が風景を捉えようとして鳥の首振りと同様の動きをします(一点にピントを合わせ通り過ぎると前方の違う一点に視線が移動します)。
 何らかの練習をしないかぎり、視線を固定させないと流れていく景色にピントを合わせることは困難です。

A. Picorinoさんから

 他の方の回答に、追加します。
 フィギュアスケートや体操でスピンするときの首の動きをよく見れば、同様のことを人間もしているようです。
 回転技の種類にもよって、体は一定の角速度で回転していますが、顔は何箇所かで止まるようにしていることがあります。高速回転と低速回転技は体と頭が同速回転していて、中速度で継続的に回るとき、そうしているようです。
 どこかときどき固定して注視することで、姿勢制御のためのデータを取り込んでいるのでしょう。

身体を何度もスピンさせるとき、目が回らないようにするコツに関して、昔、田原俊彦が同じようなことを言っていたのを思い出しました。

しらけどりさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。