--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.667 (2008.03.28)

Q. bluestarさんからの疑問

 最近、食品偽装で食に対する意識が高まってますが、以前から疑問に思ったことをふと思い出しました。
 自分で植えたシソの葉はしわしわですが、販売してるシソの葉はまるでプレスしたように綺麗です。あれは種類が違うのでしょうか? それとも栽培時に何か仕掛けがあるのでしょうか?

スーパー等で売られているのは、同じくらいの大きさの葉っぱが、きれいに重ねてありますね。(星田)


A. 黒男さんから

 予想ですが、栽培時はしわしわな葉で間違いないと思います。それを収穫した際に、葉を重ねていき、プレス加工をして(もしくは自重でそうなるか)密度を高くして、より多くの量を運搬するのではないでしょうか。
 しそ1枚の価格を考えると大量に販売しないと収入にならないでしょうから。

A. YOSHYさんから

 某(自称高級)スーパーマーケットの青果部門でパートをしている妻の情報です(ちと、過激すぎて掲載には問題がありそうですが)。
「基本的に同じものです」
 入荷したときはしわしわというか、庭で見るのと同じですが、陳列している間に積まれてプレスされたり、単純に水分が無くなってぺっしゃんこになるそうです。
 または、コスト削減のためぎゅうぎゅうに詰めて送ってきた場合はそうなるかもしれませんと言うことでした。
 売れ行きが悪く、長い間棚に積まれていると、だんだんしわがとれ、紙のようになるそうです。自称高級スーパーとしてはそうなる前に引いて捨てるそうですが……。

A. おかさんから

 私は青じそ栽培農家です。
 ご質問の「プレスしたようなシソの葉」というのがどの程度のものかよくわからないので、大まかなところで回答させていただきます。
 家庭菜園で栽培・収穫したシソの葉とスーパーなどで売られているシソの葉の最も大きな違いは、前者のほとんどが露地栽培であるのに対し、販売されているものは(100%)ハウスまたは温室などの施設内で栽培されていることです。(30年前ならともかく、現在では市場で取引きされる商品に関しては、露地栽培品は出荷できないことになっているはずです)
 ハウスや温室内(以下「施設」と表記します)での栽培効果でまず連想されるのは、外気温よりも高い温度での栽培だと思いますが、施設内で栽培するメリットや理由はそれだけではありません。
 露地栽培では、降雨によって植物に過剰な水が与えられたり、風によって植物(主に葉や芽)が傷ついたりします。そのようなデメリットから植物を守り、栽培する側が生育させるのにちょうどよい状態に管理しながら栽培することを可能にしてくれますし、施設内であれば照明設備を設けることも可能です。
 そして、この露地栽培と施設栽培の違いが、葉の品質に大きな違いをもたらします。
 露地栽培の場合、風雨にさらされているので、どうしても葉が固くなりますし、葉のまわりのギザギザも粗く、葉全体が波打ったような感じのものになりますが、施設栽培では、与える水分量も調節され、風雨にされされることもないのでやわらかい葉が出来ます。
 では施設栽培では常にプレスしたような葉ができるかというと、そういうわけではありません。
 シソは苗を植えてから刈り倒し(売り物に適した葉の収穫ができなくなったことにより、シソの木(?)をお役ごめんにすること)までの期間は大体6ヶ月くらいですが、苗を植えて木の高さが40cmくらいになるまでの若い木のときは、葉が肉厚で感触がかたく、葉のまわりのギザギザも粗く、シワも深く刻まれています。
 質問者の方のおっしゃる「プレスしたような葉」というのがどの程度のものだったかはわかりませんが、本当にシワのないアイロンをかけたような葉だったとしたら、それはもうすぐ刈り倒し間近の老木(といっても寿命はせいぜい6ヶ月ですが)から収穫された葉だった可能性が高いです。
 人間は、若いときはシワがなくて肌がツルツル。老齢になるほどシワが刻まれていきますが、シソの場合、若いときはシワが深く刻まれ、老齢になるほどシワがなくなっていきます。
 つまり、シソの葉のシワは、露地栽培か施設栽培かの違いと、若い木から収穫されたものなのか老齢な木から収穫されたものかの違いです。
 余談ですが、栽培農家がシソを栽培する場合、夜間、照明を数時間点灯して、花を咲かせないような努力もしています。なぜなら、花をつけてしまうと葉の形が悪くなり、商品にならなくなってしまうからです(花がついた木は植え替えるしか方法がないので、大損害になってしまう)。

A. Picorinoさんから

 紫蘇(シソ)にもいろいろ品種があります。葉の平らな紫蘇、皺のある紫蘇、緑のもの、紫のものなどなどです。
 素朴な疑問の「しわしわのしそ」は「ちりめん紫蘇」と呼ばれる品種を指していると思われます。
 品種の例ですが、赤縮緬紫蘇紫香、本丸縮緬紫蘇、赤丸葉紫蘇、縮緬青紫蘇青香、丸葉青紫蘇大高、裏赤紫蘇など。
 プレス云々は、ちょっとあり得ない話だと思います。