Q. マルさんからの疑問
音楽用のCD−Rには74分録音できるものと、80分録音できるものがありますが、なぜ60分とか90分とか、キリのいい数字ではないのでしょうか?
MDにも74分と80分のものがありますが……、なにかそういう単位や規格みたいなものがあるのでしょうか?
★簡単に予想が付くのは、最初は74分が主流だったのが、その後、研究を重ねて80分まで可能になった。80分くらいが限度なのかな?(星田)
★関連疑問 No.449
CDやDVDのサイズのディスクに入るデータ量の限界は?
A. 工場長さんから
74分と80分の違いは、CDのデータ容量が2種類あること(650〜700MB)に起因していると思います。
では、なぜそうなっているか(なぜそういう規格に設定したのか)は、やはり既往の音楽アルバムを収録するためだと思われます。
★つまり、74分では収録しきれない音楽アルバムがあるからということですね。だったら、90分とか100分などもほしいところですが、80分くらいが現在の限界ということかな?
A. Joeさんから
これは640Mと700Mが、データ量に関係しているようです。
私のCD-R・RWドライブでは、640Mまでしか認識していないようなのですが、700Mのディスクも使っています。というより、最近は量販店では700Mしか売っていません。
700Mの場合、ソフトのせいだと思いますが、音楽は74分までしか入りません。80分に近いCDをコピーしようとすると、途中で途切れてしまいます。書き込み出来るソフトが欲しいです。
A. 蒋龍さんから
有名な話ですが、CDが当初74分だったのは、カラヤンの指揮によるベートーヴェンの第九がちょうど一枚に収まるようにするためだったそうです。
で、なぜ80分のものもあるかについてです。最初にCDの規格書ができたとき、CDの書き込み領域は若干余裕を持たせた上で74分と定められましたが、その領域ぎりぎりまでデータを書き込むようにすることで、80分録音ができるCD-Rも可能になったそうです。
ちなみに最近は99分録音のCD-Rもあるそうですが、規格外なので、普通のCDプレーヤー等では使えなさそうです。
A. ずみ★ぞうさんから
まずはそもそものCDの規格から。
CDの規格決定の際に、カラヤンの「ベートーベンの交響曲第九番ニ短調、いわゆる第九の全曲が入るように演奏時間を決めたら良い」というアドバイスがあったようです。
指揮者によって演奏時間は異なるものの、74分あれば第九が入ることがわかったため、それを元にディスクの大きさは12cmとし、収録時間は74分42秒となりました。
PHILIPSは、実は、60分ほどの収録での規格を推し進めていたようですが、最終的にはカラヤンのアドバイスが大きく効いたようです。
で、本題です。
CD−Rの規格を定めたOrangeBookでは
「直径12cmのCDに、最大74分59秒74フレーム」
となっています。
その後技術力の向上により「タイプ80」として登場した80分メディアは、トラックピッチを狭めたり線速を落とすといった方法で79分59秒74フレームの記録を実現しています。
現在では正式な規格として認められており、現在発売されているほとんどのドライブやライティングソフトは80分記録に対応しています。
単純に、1枚のCDに目一杯音楽を入れたかった……ということになりますね。
最近では「90分」や「99分」というメディアも秋葉原等では見かけるみたいですが、ドライブを選ぶようだし安定した記録が出来る保証はありません。そもそもが規格外です。
線速を規格で定められた1.20m/s以下にするとレーザーピックアップに負担がかかり、エラーが増加したり読み取りに支障が出ます。読めないCDを作っても……もったいないだけですね。
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