Q. kztさんからの疑問
「キヤノン」という会社があります。
ほとんどの人が「キャノン」と小さい「ャ」のごとく読むのに、正式会社名は、大きな「ヤ」で表記されます。
「富士フイルム」も小さい「ィ」を使わず、大きな「イ」を使っています。
読む通りに素直に書けばいいのに、なぜ小さな文字を使わないのでしょうか? 何か「こだわり」があるのでしょうか?
★小さい「ャ、ィ」は、縁起が悪いとかかなぁ?(星田)
A. ふなひとはちさんから
「キヤノン」に関しては、「キャノン」では文字のバランスが悪く見えるので、「ヤ」を採用しているとのことです。
A. おやじのQさんから
昔の登記の受付は拗音は大きい表現しか受付なかったからでは?
法律文の中の拗音、促音も大きい表現です。昭和64年以降になって、やっと小さい表現をするようになりました。
A. YOSHYさんから
基本的には、法人(商業)登記で使える文字の関係ではないでしょうか。
最近はアルファベットを使用した社名もありますが、これが許されたのもつい最近(と言ってもかなり経ちますが……)です。
特に戦前は、表記に拗音を使うが習慣ないため、登記では認められなかったのではないでしょうか。
この論法で行くと、富士(写真)フイルムが戦前の登記なので該当します。同系列の富士ゼロックスが戦後の登記であるため「っ」が可能だったんでしょう。
キャノンについては、戦後すぐなので何ともいえませんが、登記の事情もさることながら、「キヤノン」の商品名が世間一般に知れ渡っていたこともあると思います。
シャープについては、完全に戦後の登記です。
何となくこのようなロマンのない回答が現実なのかと思います。
A. Qwert7さんから
》何か「こだわり」があるのでしょうか?
ということですが、キヤノンに関しては、まさにその通りです。「見た目のバランス」を重視して、「キャノン」ではなく「キヤノン」のとしているとのこと。
余談ですが、社名が「Canon」ではなく「キヤノン」として登録されているのは、かつては商号の登録にアルファベットの使用が認められていなかったためです。
よくアルファベットの名の会社なのに、社名がカタカナである場合がありますが、そのためです(たとえば「株式会社ABC」の正式な社名が「株式会社エービーシー」など)。
A. Volklさんから
面白い疑問なので調べて見ましたが、「キヤノン」だけ分かりました。キヤノンの歴史館に記載されております。
http://web.canon.jp/about/history/episode01c.html
「富士フイルム」は、分かりませんでした。同じように、オンキョーも「オンキヨー」だそうです。
A. よしなさんから
キヤノンのサイトを調べました。
http://web.canon.jp/about/mark/index.html
にもありますように、「キャノン」では空白ができて穴が空いた感じで見た目が悪いと言うことらしいです。
これは個人的な意見ですが、ヤが小さいとキャノン砲を連想してしまうからかもしれませんね。キヤノンでは兵器およびそれに応用されるものは作らないという決まりがあるらしいので。
余談になりますが、キヤノンの初代カメラは「カンノン」と言います。観音様の御慈悲にあやかり世界で最高のカメラを創る夢を実現したい、との願いを込めたものだそうですが、
当初の本社の裏に観音様があったからとか、世界一になれるように当時の社長や社員が観音様にお祈りに行ったからとも言われています。また、「canon」は英語で「聖典」「規範」「標準」という意味があるそうです。
ちなみに、「ミノルタ」という会社がありましたが、社長が営業で地方に行ったときにお米が凶作だったのを見て、来年は田んぼが実ると良い=製品が売れると良いという意味を込めて名付けたそうです。
話が連れたので戻しますが、同じような社名に「キユーピー」があります。こちらも「キューピー」だと空白ができて格好が悪いということだそうですが、そもそも「ー」が、空白がありますよね……。
A. 4児の父さんから
キヤノン、富士フイルムのほかに、キユーピーや、シヤチハタも同様ですね。
これはもともと、日本語の歴史的仮名遣いで、拗音を小書きにしなかったことが由来のようです。「キヤノン」と書いてあっても、わかっている人はちゃんと「キャノン」と読んだのです。
そして時代が下っても、歴史的仮名遣いのまま通しているとか、小書きをしない方が字のバランスが整っていると考えて、上記のような社名にしているようです。
ただこの4社の中で、「キヤノン」は「キャノン」、「キユーピー」は「キューピー」、「シヤチハタ」は「シャチハタ」と読みますが、「富士フイルム」だけは、「フイルム」と読み、「フィルム」とは読みません。
確かに昔は、フイルムと発音していましたし、特定の芸能人が好きな人のことを、フアン(不安ではなくFanのことです)と言っていましたなあ。
★らむしぇさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
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