Q. 思いこみさんからの疑問
シースルーのデジタルの置き時計がありますよね。どういう仕組みになっているのでしょうか?
あれって、本当にシースルーなんです。向こう側も見えるのです。向こう側が見えないタイプなら、裏側から制御して、数字を表示しているのだなと想像がつきますが、シースルータイプはどうなっているのでしょう?
ちなみに、裏側から見てもシースルーです。
一体、「1」とか「4」とか「7」とか、どうやって数字を変更しているのでしょうか? だって、配線が見えないのですよ!!
★うちにも1台、銀行でもらったものがあります。たしかに不思議です。(星田)
A. おやじんさんから
デジタル表示は、時計にかぎらずほとんどの物が「液晶」を使っています。この液晶という言葉は、英語の「リキッド・クリスタル」の訳で、電圧をかけると分子の方向が揃うという性質があります。つまり、電圧をかけないと光を通し、かけると光を反射する様にして、角ばった数字の「8」で1〜0までを表示しているのです。
どうやって電気を通しているのかというと、目には見えない通電フィルムが電線の役目をしています。
では、スケルトンの場合はというと、原理は一緒です。数字が見やすい様にうしろに板があるか、デザイン優先で透明板になっているかです。
ごくたまに光の加減で「8」の周りに放射状に伸びた配線が見えることがありますよ。
A. ごんたさんから
特に珍しい仕掛けがあるわけではなく、既存のデジタル時計が不透明な板(およびバックライト)を背景にしているだけで、その部分を透明な物に置き換えただけなのです。
したがって、バックライトのように画面全体を光らせることはできず、照明を付けるなら画面の外からライトで照らす構造にする必要があります。
肝心のデジタル時計の仕組みを簡単に説明します。
まず時計の表面を光にかざしてよ〜く見てください、数字の周りに細い配線のような影が見えるはずです。これは液晶に電圧をかけるための電極で、透明ですが金属化合物なので電気を通します。
デジタル表示部はたいてい二枚のガラス板の間に液晶と電極を挟む構造になっており、このガラスの前後に偏向フィルタを置いて光の出入りを一定にし、電圧が掛かり角度が変わった液晶部分の光を遮って黒く見えるようにしています。
これらの仕組みは背景が透明/不透明関係なく、デジタル液晶を使用した表示装置なら共通の構造です。
パソコンやテレビなどに使われる液晶は画素が細かい上、カラー表示を行うために複雑な配線がされているので、置時計のような透明ガラスに表示されるイメージの商品は実現が難しいのではないかと思われます。
しかし、技術が進めば窓ガラスがテレビに!なんて商品が現れるかも知れませんね(目隠し程度の使い方なら現実にありますし……)。
A. ちゃいろちゃいろさんから
多くの方が知らないこととは思いますが、液晶パネルはもともと透明なのです。液晶パネル自体が光っているわけではなく、背面に配置されているバックライトの光を通したり、通さなかったりして、画像を表示するものだからです。配置されている電極も透明です。
シースルーの液晶パネルは室内の光を光源として、光を通さない部分を作って文字を見せています。ですので、後ろに黒い紙などを置くと透過してくる光がないので何も見えなくなります。
人気の液晶テレビですが、液晶はそれ自体が発光しているわけではないので、素子自体が発光するプラズマディスプレイに比べて画質の鮮やかさなどで劣ってしまうのです。
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