Q.
トマトさんからの疑問
「時間の計測」に関する疑問です。
オリンピックも近づいてきていますが、柔道の試合で「押さえ込み」というのありますよね。30秒間押さえ込んだら、「一本」です。
今ならストップウォッチがありますから、30秒という時間を測るのはむずかしいことではありませんが、そのような機械がなかった頃、どのようにして時間を測っていたのでしょう? あるいは、そもそも、「時間を測る」というルールではなかったとか……。
その他、サッカー、レスリング、剣道など、試合時間が決まっている競技がありますが、このような競技は、「時計の普及後」に生まれたスポーツなのでしょうか?
「時計」という視点で、スポーツを見ると面白いかなと思って、こんな疑問を思いつきました。よろしくおねがいします。
★たとえば、100m走なら、タイムは分からなくても、1位はわかりますもんね。(星田)
A. Picorinoさんからの回答
時計と柔道の押さえ込みの歴史は、どっちが古いかという問題になるでしょう。
柔道は柔術から発展してきました。歴史は明治以後のものであり浅いのです。そして、柔術に「押さえ込み」なんて技があったとは思えません。それに比べ時計は非常に長い歴史があり、時計の方が古いと思いますよ。
A. YOSHYさんからの回答
すみません、「答え」ではなく「答え」のヒントと解釈してください。
まず、柔道自体は古くからありますが、現代版の柔道(講道館柔道)ができたのは講道館の設立1880年以降(勿論その前身もありますが)、オリンピックの正式種目に採用されたのが、東京オリンピックの年から(正式でなかったとしても、日本以外で種目に選ばれたとはとうてい思われません)。
それに対して、秒針付きの時計ができたのが、1846年で(スイスのお話で、そのころから一般の人がもっていたとはとうてい思われませんが)、理論上は、時計もないのにと言う心配はなかったようです。
ところで、固め技の一本等の判定は、講道館ルールで30秒、国際審判規定では25秒となってはおりますが、規定をよく見ると、それ以外に、
「相手が参ったというか合図をする」、
「絞め技と関節技で技の効果が十分現れたとき〜脱臼・骨折・落ちる〜」
があります。恐らく時計がないときは後者二者で行われていたのではないでしょうか。
オリンピックでは、体重別などと言うのがありますが、本来は無差別級が「通常」ですので、多分時間で一本を決めるという規定にはなっていなかったような気がします。
ただ、この回答(のヒント)を書きながら思ったのですが、日本人の日常生活で「秒」の概念が出てきたのはいつ頃なんでしょうか。少なくとも、江戸時代の一般人は「時(しかも昼夜で一時の長さが違う)」の概念しかなかったはずです。
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