Q. ひさしさんからの疑問
第三セクターで事業を始めたものの見通しが甘くて大失敗――という例をたくさん聞きます。どうしてうまくいかないのかなぁ。
失敗例ばかり耳にしますが、大成功している例もきっとあると思うのです。そういう例を教えてもらえないでしょうか?
★「大成功」がむずかしいようでしたら、「成功」例でかまいません……。
ちなみに……
だいさん‐セクター【第三―】
国や地方公共団体と民間企業との共同出資で設立される事業体。主として国や地方公共団体が行うべき事業(公共セクター)に、民間部門(民間セクター)の資金や経営力などを導入して官民共同で行うところからいう。(広辞苑)
A. kztさんから
そうなんです。大阪の3セク事業はことごとく致命的な大失敗をし続けています。
フェスティバルゲート、ATC、WTC、MDC、りんくうゲートタワー、大阪シティドーム、長堀クリスタ、やることなすことみな大赤字で破綻。なんでこんなに破綻し続けることができるのか。
これらの途方もない大借金には、大阪市民の税金が投入されます。
唯一、海遊館だけが奇跡的大成功をおさめています。C7A(ケンブリッジセブンアソシエイツ)の基本構想がよかったのでしょう。
USJはまだなんとかなっているとはいえ、海遊館ほど盤石とはとても言えない情況です。
A. 工場長さんから
私の知っている第3セクターに横浜高速鉄道株式会社という会社があります。ここは横浜〜元町・中華街間のみなとみらい線と長津田〜こどもの国間のこどもの国線を所有している会社です。
実際の運営は東急電鉄が行っているので、駅員や乗務員も全員東急の社員です。
ホームページで損益計算書を公開していますが、工事費の返済が終わっていない地下鉄を所有しているのに黒字のようですよ。
A. ちんたんパパさんから
第三セクター成功例は、あの「東京ディズニーランド」。浦安市が何番目の「株主」として「市」で出資していますよ。
A. MMPAPAさんから
第三セクターでも、民間が主導権をとっているところは成功している、あるいは成功しつつあるところが多いようです。
いちばんの成功例としては、北大阪急行電鉄でしょう。
大阪万博の足として開設された鉄道ですが、大阪府や国、国の外郭団体も出資しているので第三セクターになります。筆頭株主は阪急電鉄ですが、一応第三セクターになっています。
赤字になったのは万博閉幕後の2年程だけであとはずっと黒字経営で、阪急グループのドル箱会社とまでいわれています。
なんといっても、初乗り80円という低料金が、業績好調をあらわしています。
A. 江戸川三連豚さんから
「第三セクター」とは、元々採算が取れない公的色合いが強い企業を地元市町村(公営)だけでは無理なので、民間からも参画を募った企業体を指しています。しかし、これは日本だけのようで、海外で"3rd
Sector"とは、NPO団体等を指すそうです。
それはさておき、対象となるのは「日本語の」第三セクターですね。
一般的に、「採算が取れない公共事業」がほとんどですから、成功例は少ないと思います。
「第三セクター」といえば、最初にできたのが「三陸鉄道」です。
ここ数年、鉄道ファンや鉄ヲタの社会性が向上し、「ローカル線の旅」に出る人も増え、ひとつのブームになっています。
その一環で「鉄道むすめ」という企画があり、「久慈ありす」の人気が出るなど追い風もあるようです。
また、つくばエクスプレスや千葉急行なんかも三セクになります。おそらく赤字経営でしょうけど、ここいらだと悲惨な色合いは感じられません。
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