--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.722 (2008.12.12)

Q. ごんたさんからの疑問

 いつも電車に乗っていて思うのですが、場所によってものすごく揺れたり、ガタガタと振動する場所があります、なぜそのような事が起こるのか、なぜ直さないのか不思議でならないのです。
 そもそもレールの上を走るのだから、凹凸道を走るような激しい揺れが起こるのは納得できません。駅のホームから見た線路はすべすべとしています。継ぎ目でなら分かりますが、規則的な音なので区別でき、振動の原因とは思えません。
 小石などの異物でも、何度も車輪が通れば粉々になり、元の平坦な線路に戻るでしょうし、車輪が原因なら特定の場所で振動する説明ができません。

運転手さんもそのあたり熟知していて、事前に、
  「電車が揺れます。ご注意ください」
 なんて案内してくれますよね。揺れないようにできないのかな?(星田)


A. bluestarさんから

 揺れや振動が具体的に解りませんので想像の範囲内ですが、車体が揺れる原因として考えられるのが「共振」です。
 地震でも建物固有の振動と地震波が共振すると揺れが大きくなり、建物は想像以上の被害を受けます。それと同じ原理で、あるスピードでカーブやポイントを通過したりして起こる振動と台車のと車体の間に着いてる免震装置の振動が共振すると揺れが大きくなるのではないかと思います。
 ガタガタと振動するのはコンプレッサーの音かなとも思われますが、ブレーキの振動かもしれません。
 あくまでも自分の考えですから当てにしないでくださいね。

A. アンギラスさんから

 電車が揺れる場所は、レールのポイントなどの切り替え地点、極めて小さな半径のカーブ。などではないでしょうか? ですから車掌さんも事前に把握できて、注意の車内放送が出来るのかもしれません。
 速度を落としてポイントやカーブを通過すれば、揺れを少なく出来るのかもしれませんが、今度は「遅すぎる!」とクレームが来るかもしれませんね。

A. 隠れ鉄道ファンさんから

 電車の揺れ・振動等ですが、レ−ルの材質は承知の通り鉄で出来ています。鉄は気温の変化で膨張・伸縮を致し、膨張した際にレ−ル自体が若干の変形を起します。
 見た目には判断付きにくいですが、よく見ると変形をしています。この変形した部分に車輪が接触すると車体がどちらかに振れが起こるのではないかと思います。
 また、振動ですが、レ−ルが気温の変化で膨張した際凹凸ができ尚かつ伸縮した際にレ−ルとレ−ルの継ぎ目に隙間が発生し、そこに車輪が通ったとき振動が起きるのではないかと思います。

A. MaSHさんから

 鉄道ならではの場所による揺れとして、ポイントという、線路の分岐・合流点を挙げられると思います。
 鉄道の車輪は、脱線防止のために帽子のつばのような部分があるため、線路をまたぐためには切れ目がなければいけません。ですから、ポイントには切れ目があり、線路の継ぎ目に比べればずっと大きな上下振動になります。
 また、そのどちらかの線路は、もう一方の線路から分岐もしくは合流するために大きくカーブすることになりますから、左右に大きく揺れます。
 ホームの端からはポイントが見えることも多いので、他路線からの乗り入れや、快速等の運転区間での普通列車が通過・接続待ちで本線ではないホームに入線する様子を見ることができます。路線によってはかなり蛇行していることがわかりますよ。

A. YOSHYさんから

 具体的にはどの鉄道のどこの場所なのでしょうか。具体的にどこであるかわかれば、その沿線の方なら原因がわかるかもしれません。
 私は、いわゆる「阪神間」に住んでおりますが、悪路を思わせるようなひどい揺れとか異音の経験がありません。ただ、経験からこのようなものかなというものを、述べさせて頂きます。

1.まず、「がたがた」という異音ですが、基本的には線路面の「途切れ」ではないでしょうか。
 昔よくあったのがレールの継ぎ目ですが、最近はロングレー ルが普及し、かなり音が押さえられています。
 しかし、ロングレール等が使えない場所があります。
 一つは、ポイント等の分岐点です。分岐するときは、スピードを落としていますが、分岐せずにまっすぐ突っ走る場合はかなりの音がします。
 そして、もう一つは橋の上等で温度差が地面の上より大きいところは寒暖の差によるレールの延び縮みを吸収できないのか、昔の短いレールのままのところが多いです。この場所では、冬ほど影響が大きいはずです。
 また、長く急なカーブの場合、現場で溶接して繋ぐ場合はともかく、完成品を持ってくる場合は現場まで持っていけないため、ロングレールを使えない場合がありそうです。

2.揺れについてですが、上記で出てくる縦揺れ以外でしたら、基本的にはカーブの場所でしょうか。
 大阪市営地下鉄の谷町線の東梅田から南森町間は進行方向が90度ほど変わりますのでかなり揺れます。事前に車内アナウンスもあります。
 こういう場合、ただでさえ電車自体が傾くため、揺れを感じるのに、電車が遅れを取り返そうと急いでいたり、無理な運行を強いられていたりすると、直前にブレーキをかけて安全速度まで落とすため揺れが倍増されるような気がします(ちなみにこれは別の線での話ですが)。
 それと、特急等が通過する駅で普通電車が待避車線に入るとき、急に曲がるためカクッと揺れます。

 以上が思いつくときですが、具体的にどこで起こるのかがわからなければ、正確な原因はわからないと思います。

A. 線路男さんから

 電車が揺れる原因は、車両側と線路側それぞれに原因がありますが、特定の場所ということですから、線路側に原因があり、全体としては保線(=線路の保守・点検)もキチンと出来ていることを前提に考えてみます。「ごんたさん」が感じられているその場所は、ポイント部分か、急カーブ部分だと思われます。
 ポイントは、1線の線路を2線以上に分岐させるものですが、駅のホームの端などで見ると判るように、その構造のため、必ずレールに「切れ目」が出来てしまいます。
 乗っている電車が、そのポイントを「進む側」であれ、「別れる側」であれ、左右どちらかの車輪は必ずその切れ目を通ることになり、揺れの大きな原因となります。大きな駅などで、ポイントを幾つも通過するときなど、それこそリズミカルに揺れることになります。
 カーブも揺れの原因です。鉄道はどうしても地形の制約から、想像以上にカーブしています。特に地下鉄など、窓の外は真っ暗でよくわかりませんが、基本的には道路の下ですから、ほとんど直角じゃないのか(!?)なんてカーブもあり、車輪をきしませて走っていますね。
 また、両側を線路にはさまれた「島式」の駅では、それまで並んでいた線路が、駅の手前で急に拡がって(急カーブや急な角度のポイント)いて、ここでも大きく揺れてしまいます。
 もちろん、トロトロと低速で走れば、揺れは小さくなりますが、それではラッシュ時など、ダイヤの維持が出来ません。また、カーブを緩くするために、土地を買収したり、トンネルを拡げるのも膨大な経費がかかってしまい、現実的ではありません。
 カーブも、ポイントも、その度合いに応じて「最高速度」が決められています。ですから、安全には基本的には問題はありません。
 ただ、残念なことに、記憶に新しいJR福知山線脱線事故(2005年4月25日)は、半径300mのカーブ区間で、制限速度を大幅にオーバーしてのものでした。
※ちなみに新幹線では、切れ目のないタイプのポイントを開発し使用しています。さらに、通常では速度を低く抑える必要のある、「別れていく側」でも時速160kmで走行するため、上越新幹線下り線の高崎駅付近で、長野新幹線の分岐に使用されているポイントは、何と135mもあります。普通のポイントが25mなので、5倍強もの長さになっています。

A. うにうにさんから

 質問文にはどのような揺れかたなのか書かれていませんが、上下に何度もガタガタ揺れたり、発車と同時に大きく後ろにガタンと揺れたりするのではなくて、主として駅に近づいたときや、発車して少し経った頃に、横方向(進行方向に対して左か右)に1〜2回大きくガクンという感じで揺れるのではありませんか?
 もしそうだとすると、もっとも可能性が高いのはポイント(分岐器)を通過するときの揺れだと思われます。
 ポイントでは、1本の線路が2本に分かれます。大まかには、直線から直線が分岐するような形になるのですが、本当に直線と直線で分かれていたのでは、線路に角が出来てしまい、列車が通れません。そこで、両方の線路がなめらかに分かれるように、直線と直線を曲線(ふつうは円)でつなぎます。
 ところで、この曲線部分が問題なのです。
 電車でも自動車でも、カーブを通過するときは遠心力が働き、カーブの外方向に引っ張られます。その遠心力は、カーブがきついほど大きくなります(曲率半径に反比例します)。
 そこで通常は、線路がカーブする部分では、円曲線部分の入口に、緩和曲線と呼ばれる部分を設け、直線部分(つまり曲率半径∞)から徐々に曲率半径を小さくしていって、最後に一定になるようにします。カーブの出口でも同様です。こうすることで、遠心力がゼロからじわじわと大きくなり、一定になり、またじわじわと小さくなり、カーブを抜けきったところでゼロになります。
 ところが、ポイントの場合はこの緩和曲線がありません。いきなり、一定の曲率半径を持つカーブに突入し、そしていきなり終わります。これがあの「ガクン」の原因です。
 緩和曲線を作ればいいじゃないか、という意見が出そうですが、そうするとポイント部分の長さが長くなってしまい、駅の構内など限られた面積に多数の線路やポイントを配置するのが難しくなります。また、2つの線路の交わる角度が非常に小さくなりますので、そういった微妙な角度をなして長い区間併行して走る線路をつくるという技術的な困難さもあります。
 さらに、通常のカーブよりもポイントのカーブは曲率半径が小さくなっていますので、これも遠心力を強めます(曲率半径を大きくするにはポイント全体の長さを長くするしかありませんので、上と同じ理由で困難です)。その上、通常のカーブでは遠心力に対抗するために、あらかじめカーブの外側の線路を少し持ち上げてあります(このため、景色が傾いて見えます)が、ポイントではそれは非常に難しいので、同じ平面にレールを置いてあります。したがって、遠心力がまともに働きます。これも揺れを大きくする原因です。
 揺れを少なくするために残された方法は、速度を落とすことです。そもそも、ポイント部分を通常の速度で通過すると脱線のおそれがあるので(直線の線路の方へ進入する場合ならともかく曲線を通過する場合には)、それぞれのポイントによって最大通過速度が決まっています。乗り心地のことを考えると、最大通過速度よりさらに遅く通った方が揺れは減るのですが、列車ダイヤの維持という問題もあり、あまり極端には落とせませんので、通過速度いっぱいというのが普通です。
 なお、最初に書いた他の揺れ方ですが、「上下に何度もガタガタ揺れる」のであれば、

・ポイント部分の、直線方向を通った。(遠心力はかからないものの、レールのつなぎ目や隙間が多数あるので、揺れが生じます。ポイントとは違いますが他の線路と交差した場合も同じです)

・線路そのものが上下にゆがんでいたり障害物を踏んだ。

といった理由が考えられます。

 また、機関車に牽引された客車や貨物列車の場合、発車と同時に大きく後ろに1回ガタンと揺れてから徐々に加速していきます。停止するときも、最後に前方に大きくガタンと揺れて止まります。
 電車も昔はそのような揺れ方をすることがありましたが、最近(ここ30年ぐらい)の車両はそのあたりの制御が上手になり、発車・停車が非常にスムーズになりました。また、気動車(ディーゼルカー)は昔から非常にスムーズです。