--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.729 (2009.01.24)

Q. YOSHYさんからの疑問

 この年末、老母がA型インフルエンザで入院し、しばらく付き添いで病院に泊まったのです。そこで思い出した疑問です。
 点滴の滴(しずく)が落ちるスピードはチューブをへこますことで制御できますが、
あの滴の大きさは何によって決まるのでしょうか?
 生理食塩水に栄養剤を混合した物は比較的太いチューブから滴が落ち、薬品は注射器の針先みたいなところから滴が落ちますが、あまり滴の大きさが変わらないような気がします。
 肺炎等で私自身が入院してたときは、そればかり考えていました。何しろ暇だったので。

これは、液体の性質に関わってくるかなりむずかしい疑問なのでは?
  詳しい方、よろしくおねがいします。(星田)


A. Picorinoさんから

 点滴のしずくの大きさは、その液体の持つ表面張力で決まります。
 表面張力は、液体固有の値を持ち、温度が高いと小さくなります。また、界面活性剤は、表面張力をたいへん小さくすることができます。
 点滴についてですが、点滴のしずくは針の先から出ます。この針にしずくが接する接線(外周)に表面張力が働きますので、その接線の長さと形状が、ぶら下がれるしずくの重さを決める要素になります。
 針が細ければ小さいしずく、太ければ大きいしずくが作られます。

A. だーくまんさんから

 専門家ではないので想像ですが、液体の粘度とか重さ、チューブの穴の大きさ等の複数の条件で決まると思います。それを、適当な大きさの一滴の量で、一定範囲内のペースで落ちるように作ってあると思います。何か規格のようなものがあるかも知れません。
 医療関係の方や、点滴の機器の会社に勤務している方のほうが知っておられるかも!?

A. 子沢山さんから

 これは、それほど難しいことではありません。
 点滴の滴下するしずくの1滴の大きさは、このしずくができる部分の穴の大きさで決まります。穴から、液が徐々に出てきて、表面張力によりしずく球になり、しずく球が大きく成長し、その重みで持ちこたえられなくなったとき、ポタリとしずく球が落ちるだけです。
 この穴の大きさは、成人用と小児用の2種類があります。小児用は1秒当たり1滴の速度で滴下するようにセットすると、1時間で60mlが血管内に入る計算になります。成人用は、1滴の大きさが小児用の4倍がわが国では標準でしたが、最近は、国際的な規格にあわせ、小児用の3倍になっております。
 また、点滴の速度を決めるのは、点滴のバッグ(ボトル)と患者との落差が第一で、その調整に点滴ラインをクレンメと呼ばれる部分で絞っています。
 が、最近は医療事故防止のため、輸液ポンプといわれる機械で、速度調節をしていることが多くなってきました。

A. ざ〜さんから

 点滴筒にあるプラスティックのような太い針穴のものは1滴0.05mlです。つまり、20滴で1mlです。金属製の細い針穴のものは1滴0.017mlです。つまり、60滴で1mlです。これは、どのメーカーでも同じに決められています。
 以前は15滴で1mlもありましたが、去年から20滴が1mlに統一されました。在庫が残っている病院なら、15滴のものがまだ使われているかも知れません。
 この滴下間隔の時間を測って、点滴の速度を調節するわけです。
 看護師さんが、ベッドサイドで腕時計を見ながら、ローラクランプ(滑車のついた流量調節器)を動かしているでしょ。
 太いやつなら、1秒に1滴落ちるなら、1分間で3ml入ります。1時間で180mlですね。細いやつなら、1秒で1滴なら1分で1ml、1時間で60mlです。これで、1本の点滴がいつ頃終わるかが分かります。
 強力な薬剤を長時間かけて少しずつ投与する場合、何秒に1滴で、1時間に何mg(あるいはμg/時)になるかを決める計算式があります。ですから、とくに細い方(微量セットといいます)を使う場合は、厳重に滴下時間を測っている場合があります。
 あと、子どもは小さいので細い方をよく使います。