--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.731 (2009.02.10)

Q. ゆりかさんからの疑問

 切手を収集しているわけではありませんが、郵便局で切手を買うときには、「普通切手」ではない切手を買うようにしています。その方がなんだか楽しいからです。
 そこで疑問なんですが、
収集を目的に買われた切手というのは、切手全体の売上の中で、どれくらいの割合なのでしょうか?
 また、最近の「切手収集」って、どんか感じですか?
 以前なら、「切手をコレクションしています」という人がまわりにけっこういたのですが、最近はあまりお目にかかれないのですが……。元気なのでしょうか?

切手の蘊蓄も合わせてほしいところですが、それはきっとうなるほどあると思うので……。う〜ん、今回は、「普通切手」の蘊蓄があれば、ついでに教えてください。
「日本郵便」のサイトで見たら、メジロの50円切手、ヤマセミの80円切手は、在庫が無くなり次第、販売終了になるって出てましたよ。(星田)


A. にゃこさんから

 いつも楽しく読んでいます。
 記念切手の退蔵率ですが、調査が難しいようです。なぜなら、一回発行された後、長期にわたって使用される可能性があるためです。

「この切手はきれいだからとっておこう」
→「やっぱりいらないから郵便に貼っちゃえ」

ということです。

 ちなみに、過去調査したことがあったようで、衆議院での答弁があります。
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/084/0392/08403030392005a.html

 神山政府委員が退蔵は4割程度ということを答えていますが、相当推計がはいっているそうです。
 1960年代の「切手ブーム」は記念切手をシートで買って保存する人が多く、使う人が少なかったため、当時の消印が押された記念切手の方が価値がある、という逆転現象すら起こっています。
 しかも当時の郵政省は記念切手を刷れば刷るほど買ってくれるのに味をしめ、一回当たりの発行枚数を多くしたため、結局ダブついて価値が下がってしまいました。金券ショップに行くと、当時の5円や10円の記念切手が無残にも額面の9割程度で売られています。
 その代り、普通切手はバンバン郵便に使われたため、発行枚数の少なく終わった普通切手は記念切手より価値がある、ということもあります。
 また、当時増え続ける郵便物を効率的に処理できるように郵便技術向上のための試作要素の入った切手も一部地域で売られました。これらの切手は未使用、使用済みともに、いまだに高い値段で取引されることもあります。
 たとえば、埼玉県大宮近辺で発行された発光切手ですが、15円切手の使用済みが2枚が6500円という値段で、ヤフーのオークションで取引されているのを見かけました。
 現在消えつつあるヤマセミの80円切手も一部地域でシートの隅にバーコードを入れて切手流通管理の実験が行われたことがあり、そのバーコードが付いた切手は高値で取引されています。
 会計上は切手を発行すると、その分の金額が日本郵政の「負債」となります。商品券とほぼ同じ扱いです。したがって退蔵されればされるほど財務状況が悪化するということになりかねません。しかし、郵政会社の貸借対照表を見てもそれらしき項目が無いのです。なんででしょうかね(笑)。