--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.782(2009.09.29)

Q. みさこさんからの疑問

 教えてください。
 いつの頃からか、郵便物にバーコードが印刷されているものが増えてきました。ダイレクトメールにバーコードを発見することが多いので、きっと大量の郵便物を処理するときに、便利なのだろうと思います。
 このバーコードには、住所の情報が書き込まれていると聞いたのですが、そうなのですか? 郵便局は、このバーコードを利用しているのですか? また、バーコードだけで、郵便物を届けることは可能ですか?
 このバーコードは、個人的に解読することは可能ですか? バーコードについて、たくさん教えてもらえるとうれしいです。

久しぶりに郵便に関する疑問です。蘊蓄も同時に募集します。(星田)


A. こみゃんさんから

 印刷された郵便物のバーコードとおっしゃってますので、カスタマバーコードのことと思います(郵便にはこのほかに、蛍光インクでプリントされた郵便IDバーコードと局内バーコードもあります)。
 で、カスタマバーコードは郵便番号と、あて先住所の中で郵便番号で示された町の名前より詳細部分に入っている数字部分を並べて、そのほかにチェックデジットを加え、あと読み始めと読み終わりの記号をつけたものです。詳しくは日本郵政の『郵便番号制マニュアル』をみてね。
 
http://www.post.japanpost.jp/zipcode/zipmanual/p08.html

 カスタマバーコードは肉眼でも十分解読できますよ。

A. Kabさんから

 3種類あります。

1)カスタマーバーコード(黒色)
 料金割引を受ける際に差出人が印刷する。郵便番号や住所から変換して作られる。

2)局内バーコード(透明、ステルス)
 区分機で読み取った郵便番号や住所をバーコードにしたもの。配達先の郵便局で郵便番号等を読み取る代わりに使う。

3)IDバーコード(透明、ステルス)
 局内バーコードと使い道は同じ。ただし、郵便機械が郵便番号を読み取れなかった場合などに、オペレータが住所を読んでキー入力したものをバーコードにしたもの。

 一度バーコード化してしまえば、それ以降の処理に、郵便番号や住所読取より精度が高く安価な機械が作れるために採用されている。

A. SZLさんから

 宛先人住所記述に付随して、上下に随所で飛び出しながら並ぶ黒(または青)印刷のバーコードは、「カスタマバーコード」と呼ばれるもので、町名までを示す7桁の郵便番号と、更に13文字までのアルファベット・数字・ハイフンを組み込むことができるものです。これにより、局内での機械による高速仕分け処理が可能となります。扱う情報は住所のみで、宛先人氏名は含まれません。
 DM等の大量発送郵便物で見かけることが多いのは、1000通以上をまとめて局で差立てる際に、事前に読み取りの可否審査を通過したカスタマバーコードが宛先面に印刷してあると、料金にバーコード割引が適用されるためです。
 バーコード作成用ツールは日本郵便ホームページ等で配布されていますので、個人でも使用は可能ですが、前述の通り、少数では料金的なメリットはありません。
 また、カスタマバーコードさえあれば住所の記載は無用というものでもありません。ちょっとした汚れやかすれで誤配を招く元になりますし、最終的に配達する担当者さんは、普通に自前の目で住所氏名を読み取っていますので。

A. にゃこさんから

 いつも楽しく読ませていただいています。
 まず、ダイレクトメールにバーコードが付いていることが多いのは、割引があるからなのです。
 そのバーコードについては、仕様が公開されています。
 
http://www.post.japanpost.jp/zipcode/zipmanual/index.html

 郵便会社はそのバーコードを機械に読み込ませて、最終配達支店への送達や配達順序の組み立てを行います。
 そして、バーコードには7ケタ郵便番号が示す区域と番地、集合住宅なら部屋番号まで表現されています。
 したがって、バーコードを解読できれば、住所部分が棄損していても、配達先が分かるかもしれません。が、配達は最終的には人間が行っていますので、バーコードだけで配達というのは難しいと思います。
 配達前に郵便会社の支店でバーコードを解読して、付箋等に住所等を記載して配達してくれるかもしれません。
 仕様は公開されていますので、そのバーコードを個人的に解読することはもちろん、手持ちの住所からバーコードを生成するソフトウエアを作ることもできます。ご丁寧に、サンプルデータまで載っています。
 年賀状印刷時に「見栄」を張って(誰にだ?)自分でバーコードを宛名に印刷すると面白いかもしれません。
 さて、ダイレクトメールなどでは最初からバーコードが印刷されていたりしますが、個人が出す郵便(もちろん、バーコードなんて印刷されていない)でも郵便会社の支店でバーコードを印刷します。特殊なインキでふつうは見えませんが、紫外線を照射すると見えたりします。

A. 舞武さんから

 はいはい、バーコードのことならお任せを(笑)
 あのバーコードは「カスタマーバーコード」といいます。このバーコードに記載されているのは郵便番号です。なので、あれだけでも区域をかなり絞り込むことができますが、最終目的地に届けるまでには無理がありますね。最終的な住所情報は必要です。
 これを個人で読み取りたいと思ったら、バーコードスキャナを手に入れる必要があります。バーコードスキャナはネット通販で手に入りますし、USB接続の物を買えば、PCに挿してメモ帳なりエクセルなりを起動するだけで簡単に使えます。
 ただし、個人で買うには値段が張るのと、カスタマーバーコードに対応しているスキャナは少ないのが注意点です。どのバーコードが読めるかを確認してから購入してください(必ず仕様に記載されています)。

 バーコードは細かい分類を含めれば何十種類もあるのですが、日本で主に使用されているバーコードは、カスタマーバーコードの他に「JANコード(UPCコード)」「ITF」「CODE39」「CODE128」「NW−7」の5種類があります。
 主な用途としては……、

 JANコード……小売製品用(お店の製品一つ一つについてますね)
 ITF……………小売製品梱包ダンボール用
 CODE39……………部品在庫、工程記録用等、用途多数
 CODE128 …………国際標準製品情報(GS1)表記用、トレーサビリティ等
 NW−7…………現在は余り使われませんが、洋品タグなど

 また、これらバーコードの種類によって、扱えるデータも異なります。JANコードやITFは数字だけですが、CODE39はアルファベットや記号、CODE128に至ってはそれに加え、「TAB」とか「ENTER」のような、文字以外の情報も扱えます。JANコードは携帯電話でも読み取れるので、試してみてください。

 携帯といえば、QRコード(いわゆる二次元コード)も日本で急速に普及しましたね。あちこちのポスターやチラシ、クーポンなどで見かけるので、おなじみでしょう。これは日本の企業が開発したコードであることもあり、非常に日本人に使い易く作られているように思えます。
 アメリカ等では同じ二次元コードの仲間の「データマトリクス(データコード)」が普及していますが、普及の仕方は日本と違い、主に業務用として使用しています。2次元コードを業務用に限らず、広告媒体としても使用するというのは、日本独自の普及の仕方のようです。おそらく、携帯電話との機能連携が良かったのでしょう。
 バーコードは、日本では1982年にセブンイレブンがレジ用に導入したのを皮切りに、全国のスーパーに普及していきました。現在では、商品番号や伝票番号などをパソコンに入力する際、キーの叩き間違いを防止する策としてよく取り入れられています。よく見かける中では、宅配業者が伝票をピコピコとスキャンしているのを、御覧になったことがあるかもしれませんね。
 その他身近な所では、牛肉の畜産業者を特定する方法として使用されています。スーパーの牛肉のパックに記載されているバーコードの数値(牛固体識別値)をホームページで調べれば、どこの牧場で育てられた牛かが解かります。これは牛の耳についているタグに固有の番号を記載したバーコードが貼ってあり、解体作業時にこれを読み取り、各部位に同じバーコードをコピーして貼り付けていくことで実現しています。
 お肉の加工する度にこのコピーの作業も同時に行うため、皆さんがスーパーで購入する時点まで加工されたとしても、大元がどの牛だったかを調べることができます。
 なお、調べるホームページは下記のURLからジャンプしてください。

 ●独立法人 家畜改良センター
  
https://www.id.nlbc.go.jp/top.html

 バーコードというと、一般にはレジのイメージが強いですが、レジを含め、物が会社と会社、会社と個人の間を移動する際には、ほぼ必ずと言って良いほどバーコードが活躍します。暇がありましたら、是非伝票などのバーコードの下の数値に目をむけて見てください。慣れてくると「ああ、この部分は日付の情報だな」とか「あ、金額が書いてある」という発見がありますよ。