推測ですが……、元々は、感動を強調するための呼びかけだったのではないでしょうか。
「Was that moving!」では、「感動した!」だけですが、「Boy,
was that moving!」と言うと、「そこの男の子、わたしは感動したよ!」と、他人に伝えたいほど心が動かされたことが表現されます。
感動形で喋るときは文字通り感動していますから、「そこ」にいるのが男性か子どもかなどを確認する暇もなく「Boy」「Man」などを使うことになります。
使われているうちに略されていって、「Oh,
boy!」と呼びかけるだけで、
「そこの人、わたしは今呼びかけたいほど感動してるよ!」
という意味の表現になったのではないでしょうか。
これに対する回答は諸説あるのですが、そのうちの一つを紹介しますと……。
ほんとは、「Oh, Jesus!」や「Jesus Christ!」と言いたいけれど言えないような場面で、かわりに「Boy」や「Man」を使用しているのだ、という説があります。
信仰心の強い人であれば「My God!」と軽々しく口にできないので、そのかわりに「Oh
My!」や「Oh My Gosh!」を使うのですが、それと同じ感覚です。
Jesusは、神の「子」なので「Boy」。神であるのに人として生まれたので「人」の子という意味で「Man」を使うということです。
この説には、反対意見も多くあります。が、この説ですと、間投詞として、「Girl」や「Woman」を使用しないのがきれいに説明できます。イエスが男だからということですね。
以下はおまけです。現在のアメリカで、比較的リベラルな地域では、「Oh,
Boy!」と「Oh, Man!」は次のように使い分けられています。
・Oh, Boy! :「良いこと」が起こったときの驚きや興奮を示す。野球の試合でお気に入りの選手がホームランを打った場合は、「Oh,
Boy!」という声があちこちで起こります。
・Oh, Man! :「がっかり」したときに使います。ひいきの野球チームが9回の表に逆転されて5点差つけられちゃった……ってときは、「Oh,
Man!」です。
・Oh My God! : BoyやManの状況をはるかに超える驚きを表します。普段はなるべく言わないように避けてる言葉ですので、たまに「Oh!
My God!」を使うことで、驚きがまわりに伝わります。9回の裏に5点差をひっくり返して勝ったときは、「Oh
My God!」を使えます。