--- 素朴な疑問集 ---
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疑問No.800 (2009.12.22)

Q. はむどんさんからの疑問

 不況の折、デフレが追い討ちを掛けそうな今年の年末。私の会社もご他聞に漏れず賞与が大幅カットとなりました。不況の煽りで、業績が下がったのだから仕方がないとは思います。全く出ないところも多々あるので、スズメの涙ほどでも出る事はありがたいと思います。
 が、そんな折、国家公務員にボーナスが支給されたとのニュースを聞き、少し疑問を抱きました。
 一般企業においては、利益が出ればその分ボーナスとして還元されるわけですが、公務員の、一般企業における「利益」に当たるものは一体どんなものがあるのでしょうか?

え〜と、「公務員にボーナスは必要か?」などという議論は行いません。ご注意ください。(星田)


A. YOSHYさんから

 疑問を呈された方は、「ボーナス(賞与)」の性格を勘違いされているのではないかと思います。
 世界的な意味では、「ボーナス」とは企業に期待以上の利益(予算以上のというか)がでたとき、役員若しくは経営陣(即ち雇用されている者ではない)が受け取る報酬です。
 したがって、ILOが出している日本の給与統計にはボーナスを抜いた金額が書かれています(基本的認識として、ボーナスは経営者に配分される物であり「被庸者」の統計に入れるのはおかしい)。
 しかしながら、日本の場合はもともとの発想は、盆と正月の特別な金一封だったのでしょうが、労使交渉の中で賃金アップの手段として企業の支払い能力に着目して交渉手段にしてきた物です(「労」の側は自分たちが頑張って会社の利益が増えれば「分け前」あずかれるし、経営側としては、未来永劫保証したわけではないので、そのときの状況で増減することができます)。
 まさか、企業業績が悪いからといって、ボーナス半分カットと言えても、給料3割カットとは言えないでしょう。
 その状態が長く続いたために、給料の後払いの制度として日本的慣行と定着したものです。
 ところで、公務員にボーナスがあるのはおかしいという発想は、おそらく利益も出ないのにということからでしょうが、一応、国の人事院、地方の人事委員会が民間企業との給与格差を調べ、上記の日本的慣行に則って勧告されます。
 ところで、国及び地方公共団体が赤字なのは当たり前です。継続的に利益が出るのであれば民間〜営利企業がすればよいし(と言いながら未だに手を離さない物も多いが)、どうしても利益を出したければお金のかかる物(病院経営、公共交通機関、生活保護等の福祉施策、公共事業等)をやめればいいのですが、それでは誰もやらないというので皆さんから税金を戴いて運営しているわけです。
 ちなみに日本では当たり前のことと思っていても、世界的に見るとそうでない物は結構あります。たとえば、退職金、生理休暇、青田刈りというか卒業前の就職活動……、等々。

A.現在、調査中です。情報ください。 [メール]