Q. 暮雪さんからの疑問
湯を沸かしていて火を消すと、消し際に湯気がさっと立ち上がるのは、どうしてですか?
熱が急に下がるのに、湯気が上がるのは不思議です。物理学的には初歩的・常識的な現象かもしれませんが、私には理屈がわかりません。昔、中高生のとき、電気でもスイッチを切ったときに、たくさん電流が流れるのだと聞いたことがあります。それと同じ理屈なのでしょうか……。
★そのような現象が起きるということすら、知りませんでした。(星田)
A. 洞窟ピングーさんから
私もそんな現象は知りませんでした。
空気中の水分が冷えて飽和状態を超え、気体→液体になって目視可能になったものが湯気です。ということは、火を消したことにより、温度が下がり気体の状態で居られなくなった水分が湯気になって見えると考えられます。
A. ざ〜さんから
中学校の理科で習ったような記憶があるのですが、エネルギーが減少するからだと思います。
確か、1気圧100℃の水1gを沸騰させるには、80カロリーのエネルギーが余分に必要なので、沸騰して水蒸気(気体)を出しているお湯の火を止めるとエネルギーが減少して、湯気(液体)に戻るのです。
A. 小原さんから
まさに「冷えたから」ではないでしょうか。
気体の水である水蒸気は目に見えませんが、冷やされて液体の水である湯気になると白く見えるようになります。
おそらく加熱されて発生していた水蒸気が、火を止めたことで冷やされて湯気になったためだと思います。
A. SZLさんから
鍋をかけたコンロの火を止めると、まさにその瞬間から鍋の周りの温度が下がり始めます。すると、目に見えなかった水蒸気が、空中で結露して湯気になります。
もともとそこにあった高温透明な気体(水蒸気)が、細かい水の粒(湯気)になり、目に見えるようになるだけで、何もないところに突然湯気が発生しているわけではありません。
A. monchiさんから
たぶんですけど、沸かしている間は、熱源と鍋などのまわりに温められた空気の上昇気流ができていると思います。
したがって、ヤカンなどの口が横へ出たものだと沸騰したときに蒸気がよく見えますが(周りの空間は熱源の上より温度がかなり低いので)、鍋の上だと見えにくいのだと思うのです。
火を消した瞬間、まわりの(相対的にみれば)低い温度の空気が入ってくるので、蒸気が急に見え始めるのだと思います。
A. bluestarさんから
ガスでお湯を沸かし、沸点に達すると当然水蒸気が出ます。
しかし、本来、水蒸気は目に見えないもの。ヤカンの口をよく見ると、口からちょっと離れたところから湯気が出てます。それは高温の水蒸気が冷やされ水滴になったため白く見えるからです。
同様に湯を沸かしてて火を止めると、周りに対流してる高温の気流が無くなり、そこに出ていた高温の水蒸気が急激に冷やされて湯気になる――といった現象だと思います。
ちなみに、IHだとガスに比べ周囲の熱対流が少ないので常に湯気が見えます。
A. Picorinoさんから
沸かしている最中の状態と、火を消したときの状態との相違が鍵です。
沸かしているときは、中央に水蒸気が立ち上り、その周囲をコンロから鍋ややかんの側面に沿って立ち昇る熱風が取り囲んでいます。そのため、水蒸気は熱風と混じり拡散しながら上昇し、かなり高いところまで上昇後に冷えて、密度の低い「雲状」になります(これには気付いていないことが多いかも)。
さて、コンロの火を消すと、瞬間的に周囲を昇る熱風が止まります。そのため、中央に立ち昇る水蒸気に向かって、周囲の冷たい空気が巻き込まれ急激に冷やされるのです。
その結果、水蒸気は目に見える水滴の集合(つまり雲)となるのです。次いで、コンロが消え熱の供給が止まったことで沸騰が停止し、水蒸気の供給が劇的に減少します。
その結果、雲ができるほどの水蒸気上昇は無くなり、雲はできなくなります。
A. YOSHYさんから
湯気は、なぜ出るのか?
それは一定容量の空気中に許容できないくらいの水蒸気が出てきたときに、「水蒸気」になれず「水滴」として空中に漂っているため白く見えるわけです。
シチュエーションとして、ガスコンロでやかんに入れたお水を湧かしているときの話とします。
やかんの中の水は沸騰(100℃、もしくは、それに近い温度)しています。やかんの中の空気も間違いなく同じような温度になっています。下からは、当然それ以上の温度の炎であぶられています。
その炎の全部がやかんの中の水を熱するのに使われたら効率的でいいのですが、現実はかなりの部分がやかんの縁を通ってやかんの上方に流れます。
ところで、一定の温度の空気に含まれうる水蒸気の量は温度が上がれば上がるほど、急激に増えます。
したがって、やかんの中の空気に含まれる水蒸気も、注ぎ口から出て炎に熱せられた、もっと熱い空気に触れても、水蒸気が水滴として析出することはありません。
しかしながら、火を止めると、しばらくはやかんの中の水蒸気を多量に含んだ空気は出てきますが、炎に熱せられた空気の供給がなくなり、常温(よりはかなり熱いとは思いますが)の空気に接すると途端に100℃の空気は冷やされ、かなりの量の水蒸気が水滴として析出します。
ちなみに100℃の空気に含まれ得る水蒸気の量(飽和水蒸気量)は30℃の空気に含まれ得る水蒸気の20倍ほどもあります。すなわち、95%は水滴となって目に見える状態になります。それが、問題を提起された方が見られた現象だと思います。
A. トンビーさんから
たぶん、こういうことではないでしょうか。
高温の水は運動エネルギーが大きいのでたくさんの分子が空気中に飛び出していきます。低温の水でも蒸発しますけど、高温の水の方が激しく蒸発するわけです。この蒸発する水分子(水蒸気)は気体で眼には見えないのですが、空気には気体として含むことができる水分子の割合に限度がありますので、それを超えたものは液体の水に戻ってしまいます(理由は知りません)。
で、空気中で液体に戻った水分子は眼に見えるようになりますが、これが湯気というわけです。
ところで、火を消した直後というのは、湯の温度自体はほとんど消す前と同じで、したがって湯から飛び出す水蒸気の量もほとんど同じだと思いますが、一方、ヤカンや鍋の近くの空気の温度の方は極端に変化するものと思われます。だって、何百度もの炎で熱せられているかいないかという違いなのですから。
で、空気中に含むことができる水蒸気の量というのは空気の温度が高いほど多くなりますので(だから夏の方が洗濯物が乾きやすいわけです)、炎がついていたときは水蒸気のままでいられる水分子が多いため湯気が目立たなかったけれど、炎を消したら空気の温度が急激に下がり、含めなくなった水蒸気が多くなり湯気が目立つようになったということではないでしょうか。
A. よしなさんから
質問をされた方は、「熱が急に下がるのに、湯気が上がるのは不思議です」と書かれていますが、熱が急に下がるからこそ湯気が立つのです。
湯気とは、水蒸気(水が温められて無色透明の気体になった状態ですから目に見えない)が冷めて、霧状の液体(つまり白い煙のように見える)になったものです。
お鍋に水を入れて火を付けると、水が温まり水蒸気がいっぱい出てきます。水蒸気ですので目に見えません。火がついているときは、外気も温かいので冷めないために水蒸気のまま部屋中に拡散します。湿度や温度などにもよりますが、拡散してしまうと冷めても液体に戻らないため、湯気として見えません。
ここで火を消すとどうなるでしょうか?
鍋のお湯の温度は急に冷めませんので、水蒸気は発生したままです。でも、鍋の周りの空気は急に冷えてしまいます。発生した水蒸気は冷めた空気に触れて急に冷えます。そうするとすぐに液体に戻るため湯気として見えるようになります。
電気には疎いのでよくわかりませんが、電流は電圧の高いところから低いところに流れます。スイッチを切るというのは電圧の差が急になくなるということです。
水に例えると、山の上にある湖から低いところにある海に水が流れています。もしスイッチを切る、つまり、湖と海の高低差がなくなったとしたら海の水が湖に逆流してしまいます。
同じように電気のスイッチを切ると、電流が一気に流れるというか、不安定な流れが発生してしまいます。電子機器にとって不安定な電気の流れは危険なので、スイッチをこまめに入り切りすると電機製品の寿命が短くなるとよく言われます。実際は保護回路などいろいろな対策がされているので、最近の電子機器は大丈夫だと思いますよ。
★黒男さん、くまぽんさん、ごんたさん、おやじんさん、jazzhannonさん、Rinさん、つしまさんからも、回答をいただきました。ありがとうございました。
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